そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.55 庭の花々 7月の庭

 梅雨らしい天気になった。アジサイがひときわ鮮やかである。
 ガザニアやアキレア(ノコギリソウ),バーベナなどはまだまだ咲き続けている。アガパンサスが長い蕾の時期を過ごして,ようやく咲いた。ブッドレアは紫の房をつけている。これは特に植えた記憶はないのだが,3メートルくらいにもなっていて毎年花をつける。いつも花に蝶が群がっている木としてよく知られているという。ラベンダーも今年は少し大きな幹になった。

 気の早いコスモスが咲き始めた。種まきはしないが,こぼれ種で毎年いっぱい芽が出る。
「秋の庭」では,キキョウが咲き始めた。ハギは蕾をつけ始めている。クズ以外の七草はここで見ることができればという目論見だ。リンドウは別のところで芽を出して,自分は七草でないことを主張しているようだ。
  
 鉢物ではアブチロンが赤いランプをつけている。「チロリアンランプ」とも呼ばれるこの花は,数年前妻が買ったものだ。挿し木も容易なのであちこち分けてあげた。
 ダツラ(エンジェルストランペット)も7・8年前からのものだ。水欲,肥欲で夏場の水やりはたいへんだし,冬は上を切り詰めて10号鉢のまま家の中に入れる。これも挿し木でいくらでも増える。
 ランタナは,冬越しと整枝がうまくいったようで花をいっぱいつけた。これの大きな株は,中国旅行のときお茶屋さんの前にあったのを思い出す。
 ホクシア(フクシア)は去年夏越しに失敗したが,株分けをして5号鉢4鉢に植えて,なんとか花を見た。「王女様の耳飾り」とも言われている。
 デュランタも私の好きな花だ。熱帯花木なので冬越しが問題だ。でも,去年よりも一回り株が大きくなって,ブルーの花を枝先にいっぱいつけているのはなかなかいいもんだ。

「今年は作り物もよくできた」と妻が自慢する。私は苗を植えるところまでしかしなかったので,文句が言えない。確かにナスもピーマンもいい出来で,珍しくトマトもよく出来ている。この間初めて食べたが,実にうまかった。
 キュウリはちょっと肥料不足だったのか,最初たくさんとれて今少し休んでいる様子。 カボチャも,生ゴミを埋めた後に巻いたら芽を出して広がり,実をつけた。しばらくすると食べられそうだ。

 7月の庭も賑やかだ。    (2002.7.2)