空の山通信11

No.562  ようやく春

  3月にはいって雪のちらつくこともあるが,よい天気の日も多くなった。町誌編纂の仕事も大詰めで,3月は週3日勤務のスケジュールだが,今日(7日)は休み。快晴。このページが1日遅れている。こういうときは散歩してみるに限る。
 まずフキノトウ探し。先日も探したのだがなかった。『山陰の気象の暦・統計』を見ると,「2月17日ごろには見られるようになる」とあるから確かに遅れている。途中にウメが咲いていた。ここのウメは白梅だが,我が家のウメは紅梅で今蕾がふくらんだところ。もう2・3日で咲くだろう。去年に引き続いてたくさん蕾がついているので,またたくさん実をならせるだろう。
 散歩途中の白梅はかなりの古木で,いつも早く花をつける。時々枝をいただいて壷にさしたりしている。

 さて,フキノトウ。探し歩いてやっと見つけた。枯れ葉や枯れ草の間からやっと芽を持ち上げている。それでも目が慣れてくると見つけられるようになって5つばかり収穫した。フキノトウのことについては,一昨年このページ(No.283)に詳しく書いているから,もし興味のある方はそちらをどうぞ。蕗の薹味噌にするか,てんぷらにするかしよう。
 ツクシももうにょきにょきと出ている。我が家の畑のツクシとの戦いもすぐ始まりそうだ。

 我が家の花をもう一度見直してみよう。サンシュユ(写真)が満開になろうとしている。中国原産のミズキ科の落葉高木,江戸時代に朝鮮半島経由で伝わったという。英語ではジャパニーズ・コーネリアン・チェリーというそうで,「日本」の印象が強いらしい。
 秋には珊瑚のような赤い実をつけるのでアキサンゴ(秋珊瑚)とも言われるが,春には黄金色の花が一面に咲くのでハルコガネバナ(春黄金花)の別名もある。我が家のものは4〜5mの結構大きいもので,満開になるとなかなかきれいだ。

 ハクモクレンは去年ほどではないが蕾をつけて,本格的な春を待っている。シダレヤナギも芽を見せ始めた。「♪ 青い芽を吹く 銀座の柳」の歌に見られるヤナギだ。
シャクナゲ(石楠花)が蕾のようなものをたくさんつけているが,ほんとに蕾だろうか。去年初めて2つ3つの花をつけて,「ああ,やっと咲いてくれた」と思ったものだが。もし蕾なら,こんなに咲いて大丈夫だろうか。
 ボタンの芽が出てきた。鉢植えのクレマチスも,枯れたように見える蔓の途中から小さな芽を見せるようになった。長い冬を過ごして,春が始まっている。