空の山通信11

No.574  本を買う

 久しぶりに本屋に行くことにした。近々予定している旅行のガイドブックを求めるためだ。図書館で探したが見当たらず,リクエストしたがなかなか届かない。図書館で購入しようにも,ちょうど年度変わりのときで予算も残っていないのかもしれない。まあ自分の本なら旅行に持って行って,なくなったとしてもいいわけだし,必要なところだけにばらしてもいい。置いて帰ってもいい。

 2・3年前までは毎月のように本を買っていた。月刊誌もあったし,文芸書もあった(教育の専門書はあまりなかった)。子どもに読み聞かせるのによい詩集など,ちょっと必要があって数えてみたら40冊以上もある。図書館への寄贈で減らしているが,まだまだ多くの本がある。
 退職してしばらくは暇もあるから読書も進んだ。本屋に行かなくなったのは町に図書館ができたことが大きいだろう。面白そうな本がそこにはたくさんあるからだ。ちょっと古くてもいい。買うとなれば新書本でも6〜700円,ちょっとした文芸書なら千数百円はする。

「図書館ができると本屋がもうからなくなる」なるほどそうかも知れない。でも,みんなが本屋で買うとしても,年間500万円も買うだろうか。また,図書館ができたことによって本を買うことはなくなったのだろうか。高価な本は別として,週刊誌や文庫本,新書本などは通勤や旅行などには自分のものを手にしているだろう(私もそうだから)。となると「図書館ができて……」というのは当たらないような気がする。

 めあての旅行ガイドは2種類あったが,中味を見て必要事項の多いほうを買う。ちょっと厚めだが,いらないところは切り取って置いて行けばよかろう。
 ついでだから鳥取県の地図も買おう。家には,中国地方地図,鳥取市などの市街地図,全国地方地図などたくさんあるのだが,これは古くなると役に立たなくなる。どころかとんでもない間違いの元になる。
何年か前に鳥取税務署に出かけたことがあった。そのとき見たのが10年前の市外地図だった。税務署なんて普段用事がないから行ったこともない。地図を頼りにこの辺りかな,と探してまわるが見当たらない。出会った人に尋ねると,「駅前に移転しましたよ」。

ここ2・3年の市町村合併で町名も変わり,新しい施設もたくさんできている。昭和30年ごろの市町村合併で県内の市町村は39と覚えていたのだが,平成の大合併(といわれる)で19になったのかな(私の記憶はまだあやしい)。ここらあたりで新しい地図に変えないと,世の中についていけない。県内の新しい地図情報の載っているのを1冊求める。
合計4074円なり。今は情報も金だからこのくらいの出費はやむを得まい。