そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.58 息子の結婚 

  長男が結婚した。神奈川県に職場があり,相手の方も向こうで知り合った人だから,式は東京の明治神宮で行うことに決めたようだ。こんなとき交通僻地鳥取は困ってしまう。新幹線はない。自動車道もない。空港はあるが,1日3往復しかない。
 いや,愚痴を言っていてもしようがない。旅行業者に頼んで飛行機をおさえ,ホテルも共済関係で予約をして,式に備えた。
 台風5号が1週間前に発生して,コースによっては面倒なことになるのではないかと心配したが,うまく避けて行ってくれた。
 
 さて,明治神宮での挙式。
 あらかじめホームページで調べると,「挙式」の次第があった。神式だから今まで列席したこともあり,そんなに心配したものでもなかろう。私自身の怪我もだいぶよくなっているので,よい式にしてやりたいと心から思う。

 式当日,鳥取は快晴の朝,ああこれは素晴らしい。テレビの天気情報では東京も晴れたり曇ったりとある。昨日まで「雨」の予報だったのに,こういうことは天気がよければ半分以上は成功だ。
 明治神宮到着11時30分ごろ。境内を社殿に向かって歩くと,笹の小枝を持ち歩く子どもに何人も出会った。そうだ今日は7月7日,七夕だ。近くで七夕の行事があって,子どもたちがそれに向かっているところだろうか。

 何しろ大きな神社だから,この日だけで結婚式が20組もあるという。日本人だけでなく,外人の観光客も多い。ここの式は,神楽殿から式の行われる奉賽殿に新郎新婦と参列者が神職の先導によって行進する「参進」に始まる。境内の行進なので,誰でも見ることができ,写真に収めることもできる。

 式が終わった後の写真撮影の後,スナップ写真の時間,多くの人たち,特に外人観光客の写真撮影の的になった。いっしょに写真におさまりたいと申しこんでくる人も多い。ひょっとするとこれも観光目的になっているのかもしれない。でも,こうして,多くの国の多くの人たちに祝福される結婚式というのも大変いい感じだ。

 七夕は牽牛と織女が最も美しく輝いて見える日。暑い1日だったが,風が神宮の森を心
地よくわたって,今日の二人にとって素晴らしいスタートの日となった。(2002.7.8)