そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.66 紺碧の海エーゲ海と世界遺産の旅 

 このホームページ,2週間の休みをいただいて,今年も旅行を計画した。
 退職記念ということもあったので,少しはデラックスにと,4月から新聞広告などを見ながらいろいろ考えた。今回の旅行は「エーゲ海」「ビジネスクラス」というところに魅力があった。
 ギリシャ神話の世界,ちょっと普通の観光コースとは違った魅力を感じる。また,いつもエコノミークラスで,きゅうくつな思いをしてきた。特にヨーロッパということになると,片道十数時間の飛行機の旅になるので,それだけでくたびれてしまう。もちろん費用はその分かかるが,たまにはいいじゃないか。

 旅行会社に申しこんで,予約金も払いこんで一安心していたら,思いがけない私のけが。これは駄目になるんじゃないか。看護婦さん(看護師さんと言うようになったようなんですが,あえて使います)に聞いて見ると,
「無理じゃあないですか。大事なところのけがだから,やめたほうがいいと思います。」
 ああ,せっかくここまで計画してきたのに,なんとか行かせてよ。
「じゃあ清水さんの代わりに私が奥さんといっしょに行きましょうか。」と看護婦さん。
「だめだよ,それだったら私が看護婦さんといっしょに行く。」と私。
 退院が近くなって医師に相談した。
「いいじゃないですか。まだかなり時間があるのだから。大丈夫だと思いますよ。」
 
 ギリシャ,高校の世界史の中で勉強した記憶があるが,詳しいことは覚えていない。ギリシャ神話とごちゃごちゃになっていて,きちんとしたものとして出てこない。大学の一般教養で勉強した哲学の中にもあったと思うが,もう忘れてしまった。
 そうだ,最近では『ソフィーの世界』(ヨースタイン・ゴルデル)の中に,ギリシャ神話や哲学のことが書いてあった。池田満寿夫の『エーゲ海に捧ぐ』というのもあった。
 県立図書館から『エーゲ海に捧ぐ』を借りて読んでみる。これはエロティシズムの世界で,私が求めていたエーゲ海の風物など全く出てこない。
 余計な先入観がないのもいいか。読むより聞くよりこの目で見ること,ふれることだ。夏の暑さはいずこも同じ,テレビはアテネ36度と報じている。
「紺碧の海エーゲ海と世界遺産の旅」の始まりである。
 
 さて,この旅行のようすは,「空の山旅行記」に掲載の予定。一括して載せるか分割するかは現在検討中。お楽しみに。   (2002.8.5)【写真 スニオン岬にて】