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モンシロチョウは3月の終わり頃から見られる。キャベツ畑があればどこでも見られ,手に入れることもできる。小学校の理科でも,育ち方,体のつくりなどを学習するのに飼育・観察することが多い。キャベツに産みつけられた卵をキャベツの葉ごと取ってきて,飼育箱で飼う。卵,幼虫,蛹,成虫まで,いわゆる昆虫の完全変態を観察するのにちょうどよい教材となる。 成虫になったモンシロチョウは,飼育箱の中を飛びまわり,教室の中からやがて外へと舞い立っていく。子どもたちはうれしそうに見送る。文部省の指導要領では,「動物や植物を愛護する態度を育てる」こともねらいとしているから,それはそれでいいのかもしれない。 しかし,作物の側からすれば蝶は明らかに害虫である。葉を食べられたキャベツは売り物にならないだろう。 そのあたりのところを教室ではどう教えているのだろう。まあ,学校でモンシロチョウの飼育・観察をやめたところで,モンシロチョウがいなくなることもなかろうが。 さて,台風21号が過ぎてまたいい天気になった。モンシロチョウが飛んでいる。また卵を産んでいるのだろう。清末忠人氏の『ヒマワリの花はまわるの?』によると,モンシロチョウは,卵,幼虫の期間が気温によってかなり違うのだそうだ。秋風が吹いて大分涼しくなったこの時期,アオムシの出現は明日・明後日あたりかな。(2002.10.4) |