【バリアフリー・リポート】

車両番号・ドア番号表示のその後


(リンク)
写真で見る「車両番号・ドア表示のその後」



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     長谷川 貞夫



 久しぶりに東京地区の電車における車両番号・ドア番号表示のその後の様子を見る機会がありましたのでご報告いたします。

 東京メトロ(本年4月1日より営団地下鉄から東京メトロに変更)の南北線、銀座線、丸ノ内線に乗って実際に車両番号・ドア番号表示を触ってきました。

 また、私は全盲ですが、もし弱視であったとしても、読みやすい目の高さとの関係も確かめました。

 今回、最初の2000年9月に取り付けられた車両番号・ドア番号表示は、場所がドア入口、左側の「にぎり棒方式」から、ドアの合わせ目の左側に変更されていたことを確認できました。

 表示内容も向い合うドア番号が奇数と偶数と違うものでなく、JR山手線や都営大江戸線と同じ表現の、墨字で「○号車 ○番ドア」、点字では数字で「○の○」と同じドア番号になりました。

 表示の高さは、おおよそ床から140センチで表示位置としては読みやすい位置になりました。

 今回触ってみて、同じ東京メトロの中でも丸ノ内線のものは、他より約5センチ程低い位置に取り付けられているように思われました。

 これらは背の高い人、低い人にもおおよそ読みやすい位置に思われました。

 一方、以前に取り付けられているJR京浜東北線、総武線のものは、山手線と同じに床から約160センチで、身長約167センチの私には少し高く思われました。

 また、りんかい線も以前から表示されていますが、これもJR東日本と同じに床から約160センチでした。


ここで、『車両番号・ドア番号表示』について、これまでの流れをまとめてみました。



(1)2000年9月26日  
    ・帝都高速度交通営団 (現・東京メトロ)南北線が全線開業。
    それに合わせて「乗車位置点字案内標」(通称=車両番号・ドア番号表示)がドア左側のにぎり棒に貼られる。
    その後、銀座線、丸ノ内線にも同じものが貼られる。

 これらのものは、手で触る位置のために、貼った後すぐに剥がされたりして破損する。



(2)2001年7月
    ・JR東日本の山手線で、ドアの合わせ目の左側に車両番号・ドア番号表示が取り付けられる。
    これは(3)の大江戸線と同じに扉の合わせ目の左であるが、
    貼る位置が床高160センチ。



(3)2002年3月11日 
    ・都営地下鉄大江戸線で、JR山手線と同じく、ドアの合わせ目の左側に車両番号・ドア番号表示=「車内点字シール」が取り付けられる。
    貼る位置は床高150センチ(シールの上縁から)。
    

※JR東日本では、その後、
2003年3月
    ・京浜東北線
    ・中央総武緩行線(各駅停車)にも点字シールを貼付。


   


(4)2003年8月25日
     ・名古屋市営地下鉄でも、ドアの合わせ目の左側に車両番号・ドア番号表示=「点字による標示」が取り付けられる。
     貼る位置は床高140センチ(シールの下縁から)。



(5)その後、首都圏では相模鉄道、東京高速臨海鉄道りんかい線、  にも(2)、(3)と同じ車両番号・ドア番号表示が取り付けられる。



(6)2003年12月1日
     ・大阪市営交通局は「車内乗車位置表示」を(2)、(3)、(5)と同じドアの合わせ目の左側、床高140センチに取り付ける。
     仕様はこれまでとは異なる。

     【参考】
大阪市営交通局 車内乗車位置表示



(7)2004年2月1日
     ・横浜高速鉄道「みなとみらい線」が開業に合わせて、(6)の大阪と同じ仕様の車内乗車位置表示を取り付ける。
     床高160センチ(上の縁)。



(8)2004年3月30日
     ・横浜市営地下鉄が(6)、(7)の大阪市営交通局、みなとみらい線と同じ仕様の車内乗車位置表示を取り付開始。
      床高150センチ(上の縁)。

   

(9)2004年4月1日
     ・東京地下鉄(メトロ)(旧・営団地下鉄)が社名変更。   
     南北線、銀座線、丸ノ内線に、JR山手線などと同じドアの合わせ目の左側に車両番号・ドア番号表示が取り付けられる。
     JR東日本や都営大江戸線と同じ表示方法のものに変更された。
     



(10)2004年9月12日検証:
     ・小田急線に新型車両から順次、車両番号ドア番号表示が始まる。場所はドアの合わせ目の左。




(11)2004年9月21日検証:
      ・都営三田線にも(3)と同じシールが取り付けられる。
 



(12)2005年

・3月17日  東武鉄道が(3)と同じ点字シールを東上線50000系に貼付。

・4月    JR東日本常磐緩行線(各駅停車)に点字シール貼付。

・8月24日  つくばエクスプレス(TX)(*) 
     



 以上が調べた範囲、聞いた範囲などでの「車両番号・ドア番号表示」です。

シールの仕様や貼る位置などに多少の違いがあるものの、ドアの合わせ目の左側という場所は統一され、標準化へ進んでいると考えられます。


 大阪市営交通局では電車の車両番号・ドア番号表示に触知方式も加えられたようです。

・バリアフリー報告:070620

− 大阪市営地下鉄今里筋線の可動式ホーム柵と車両番号・ドア番号表示 −

http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/56503040/

 触知方式とは、どのようなもので、電車のどの位置に表示されるか関心がありましたが、同じ方式で横浜高速鉄道「みなとみらい線」の車両に車両番号・ドア番号表示が取り付けられているとのことで早速触ってみました。


 同じ仕様で、横浜市営地下鉄にも取り付けられたとのことで、比較検証しています。

 【参考】
横浜高速鉄道「みなとみらい線」触覚で見た「車両番号・ドア番号表示」


   この墨字、点字、触知方式の車両の見取り図と3つの方法による表示は晴眼者、視覚障害者、外国人などすべての人に分かるユニバーサルデザインになっていると思われました。
 
 
■今後への提案

 首都圏では、JR山手線の方式が標準的なものに統一されてきていますが、既にある点字表示に加え、この大阪の触知式も加えるとよいと思います。

 また、どちらが1号車かを示す工夫がこれらの表示には必要と考えます。

 例えば、点示表示には、行の1号車側に点字の6点のある「め」の点を入れる。

 触知式には、1号車側の端の電車の表示を表わす点などを大きすするか形を変えるなどの方法です。

 いずれにしても、鉄道の車両番号・ドア番号表示はよい方向に展開しつつあります。

 しかし、表示位置を床から約140センチにして、背の高い人、低い人のいずれにも、より読みやすい位置にする必要があります。

 この高さは、点字使用者、目で文字を読む弱視者にもおおよそ共通によいものと考えます。

 また、高さの共通化により、どの鉄道に乗っても、2枚扉の同じ位置に表示があれば、それを探すのに迷わないです。


(2004年6月21日)

(更新情報:2004年10月14日)

(更新情報:2005年8月24日)

(更新情報:2006年7月31日)

(*)
・2005年8月24日に開業した「つくばエクスプレス」には、可動式ホーム柵の扉の左右に、車両番号、ドア番号のほかに、番線、行き先、先頭の方向、階段、エレベーターの方向などの案内表示がありました。これまでにない便利なものです。他の路線にもぜひ設置していただきたいと思いました。


(更新情報:2007年7月15日)

・2007年7月(乗車)
4月から東武東上線の副都心線直通車両、9000系第2編成の試運転がスタートし、車両はバリアフリー仕様に改造され、車両番号ドア番号表示の点字シールがドアの合わせ目に付きました。床高140センチ(シールの下縁)で、東武50000系と同じシールです。

(更新情報:2007年10月16日)

・2007年10月(乗車)
有楽町線の新系列車両10000系に【新】車両番号・ドア番号シールが付きました。
東京メトロでは、南北線、丸ノ内線、銀座線に点字シールが貼ってありますが、今回のものは、新たに「東京メトロ車両」という文字が加わりました。
http://blog.livedoor.jp/ouensitemasu/archives/51185800.html
点字は中央にあり、「めとろ 1の1」とありました。(F)

・2008年1月1日
都営地下鉄全4路線に車両番号ドア番号シール すべての車両にも
http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/26420516/

・2008年4月2日(乗車)
舎人ライナー、横浜グリーンライン開業、それぞれ、車両番号・ドア番号表示を確認。

・2008年6月22日(乗車)
副都心線・西武6000系に車両番号・ドア番号の点字シール がありました。(F)
縦35ミリ、横70ミリのシールは、床高1400ミリ(下辺)の高さに貼られていました。
他の2社の点字シールと比べると、いずれも、シールを貼る位置は同じです。

違いがきわだったのがシール下半分の文言です。

『この号車位置表示は目の不自由な方々 も使います。大切につかいましょう』

このタイプのシールは目黒線、埼玉高速鉄道にも採用され、東京メトロの一部の車両にも貼られています。


・2008年6月28日
目黒線、埼玉高速鉄道にも車両番号・ドア番号シールが付いたのを確認しました。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/44044413/


・2008年10月4日
副都心線の小竹向原駅から渋谷駅に向かい、終点の渋谷駅を除き全駅のホームドアの左側に「車両番号・ドア番号」が表示されているのを確認しました。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~sptnet/51626293/




【写真説明】

(上)
西武6000系のドアに設置された車両番号・ドア番号シール。同様のものが、目黒線、埼玉高速鉄道にも付けられた。

(左上)
東京メトロ南北線のドアに設置された車両番号・ドア番号表示シール。
これまでのシールは白地に黒い文字だったが、東京メトロでは青いシールに白抜きの枠どりと文字に。

(中)
東京メトロ銀座線で検証する。

(下)
横浜高速鉄道「みなとみらい線」の車両番号・ドア番号表示。



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