固定電話の料金計算（距離算出方法）

固定電話料金は距離によって決まっています。 この距離の算出方法は約款に書いてあるのですが、なかなか理解が難しいので、 解説を作ってみました。

電話の距離は料金区域を基本に決まっています。 料金区域は、一般的には、一番安い料金で電話をかけれる範囲、 もしくは市外局番を省略してかけられる範囲です。 距離を計算する場合、電話機が料金区域内のどこにあるかは関係なく、 料金区域内のある基準点を元に計算します。 つまり、自分の家から電話しても、駅の公衆電話から電話しても、 同じ料金区域からかけていれば同じ料金になります。 この基準点は下記の表の座標の数字です （役所のある場所を基準にしてると噂に聞いたことがあります）。

料金の元になる距離はこの基準点の間で決まっています。 料金区域の遠い端同士や近い端同士の物理的な距離はこれとは違うのですが、 そこまで正確に計算するのは無理なので、料金の基準となる距離は、 この基準点間の距離にしています。

料金区域毎の基準点を座標軸であらわしたのが下の表です。 この座標は２ｋｍ単位になっています。 例えば、番号区画１の北海道の札幌は縦軸が861で横軸が622の位置にあり、 沖縄県那覇市は縦軸が-73で横軸が-46の位置にあります。 この座標軸から距離を求めるには、以下の昔学校で習ったような式を使います。

例えば、札幌と那覇の距離は1148になります。

これは２ｋｍ単位なので、札幌と那覇間で電話をかけると2296kmの料金が適用されます。 沖縄県の座標値がマイナスなのは、多分この数値が沖縄返還前に決まったからだと思います。 なお、この計算は日本の固定電話の話で、携帯電話や国際電話にはあてはまりません。

リンク

• 平成８年度 電気通信の番号に関する研究会の報告(H9.5.16)
• 電気通信番号規則の制定に対する答申(H9.10.24)： 電話番号に関する法律の内容を理解するのにいい内容です。
• 平成１０年度電気通信番号に関する研究会の報告（H11.1.26）： マイラインの電話番号などが出ています。
• 平成１１年度電気通信番号に関する研究会の報告（H12.6.2）： 固定電話番号が足りなくなった場合やＩＰ電話の電話番号の方針がでています。