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   帆布のいろは。

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手作りバッグの店air.へお立ち寄りくださり誠にありがとうございます。
当店では「綿帆布(めんはんぷ)」を中心に使ってバッグを作っています。

ここでは、帆布の良さを知っていただくために豆知識をご紹介させていただきます。
お手入れ方法などありますので、ぜひ参考になさってください。


「帆布(はんぷ)」とは

帆布(はんぷ)は英語でCANVASと言われており、約1uあたり8オンス(約227g)以上の厚布を言います。

「綿帆布(めんはんぷ」と厚地の布「綿布(めんぷ)」との違いは糸にあります。
太い糸で織ったものを「綿布」と言い、
細い糸を何本か撚り合わせて織ったものを「帆布」と言います。
糸を何本か撚り合わせると丈夫になります。そのため帆布は耐久性に優れているのです。

撚り合わせる糸の太さによって厚さが違ってきます。
その種類は号数で区別され、1号(一番厚い)から11号(一番薄い)まであります。
用途の違いによって、使い分けされてきました。


帆布の歴史

帆布は、古代エジプトで亜麻(※)の帆布が作られ、船の帆として用いられたのが始まりと言われています。
日本に綿花が本格的に入ってきたのは室町時代。時を経て、織田信長の帆船が帆布の歴史を最初に刻みました。
日本で現存する最も古い帆布は播州地方の高砂(今の兵庫県高砂市)の工楽松右衛門が作った綿帆布です。
発明や改良が好きだった松右衛門は貧弱な帆布を厚地の大幅物へ改良し、日本の帆布の祖として今に名を残しています。

※ 亜麻とは中近東一帯を原産とする一年草で、 その種子は古代エジプト人や古代ギリシャ・ローマ人が健康食としていたと言われているものです。


明治になると綿帆布は鉄道貨物のシートやテント、大工さんや植木屋さんの道具袋、
牛乳配達袋、氷袋、一升瓶入れ、学生の鞄などに用いられるようになります。

戦時中になると、トラックの幌や軍服、武器のカバーや落下傘を入れる袋など、丈夫さを活かす用途にも用いられました。

戦後では、登山用のリュックやキャンプ用のテント、コンベアベルトの基布、船のハッチカバー、
拳法着、お相撲さんの練習用まわし、シューズ(コンバース) そしてトートバッグへと幅広く使用されています。


綿帆布の特性

帆布が長年愛用されてきた理由は、まず第一に丈夫で耐久性に優れていることが挙げられます。
そして、通気性があり、摩擦による静電気が発生しません。
帆布は、素朴な風合いがあり、使っていくうちに柔らかくなり、馴染んできます。
化学繊維と違い、味わいと風格が出てくるので、皮と同様に長年愛用することができます。


綿帆布のお手入れ方法

汚れた場合は、ブラッシングで汚れを落としてください。
防水加工(ろう加工)をしていますので、水で洗うのはなるべく避けてください。
ブラッシングで汚れが落ちない場合は、汚れた部分だけを中性洗剤を付けてブラシなどで洗ってください。
水洗いした後は陰干しして、完全に乾かしてください。水分が残っていますとカビの原因になったり、
洋服などに色移りする場合があります。

大雨や大量の水に濡れた時は陰干しをして乾燥させてください。
濡れたままですと、カビの原因になる場合がありますし、
洋服などに色移りすることもあります。

バッグを長い間ご使用にならない場合は乾燥した場所へ保管してください。
その時に新聞紙を丸めて中に入れておくと湿気対策は万全です。


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使い込んでも丈夫な素材なので、いつまでも使えるようにと普遍的なデザインで商品化されがちですが、
どうせ持つなら可愛いものを!と思い、その+α に長い時間を費やしながら日々バッグを作っています。

シンプルでオーソドックスだけど、今までなかった。
そんなバッグをair.で作れたらいいなと思っています。

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