16 棚卸資産の意義 棚卸資産の取得価額

[1]意義
棚卸資産とは、次の資産で棚卸しをすべきもの(有価証券及び短期売買商品を除く。)をいう。
(1)商品又は製品(副産物及び作業くずを含む。)
(2)半製品
(3)仕掛品(半成工事を含む。)
(4)主要原材料
(5)補助原材料
(6)消耗品で貯蔵中のもの
(7)(1)から(6)に準ずるもの

[2]主な取得形態
棚卸資産の取得価額は、次のそれぞれの金額とその資産を消費し又は販売の用に供するために直接要した費用の額との合計額とする。
(1)購入した場合(デリバティブ取引に係るものを除く。)
購入代価(購入費用の額を加算した金額)
(2)自己が製造等した場合
製造等のために要した原材料費、労務費及び経費の額
(3)交換・贈与等により取得した場合
取得時における取得のために通常要する価額

[3]標準原価
[2](2)の棚卸資産につき算定した製造等の原価の額が[2](2)の金額と異なる場合において、その原価の額が適正な原価計算に基づいて算定されているときは、その原価の額を取得価額とみなす。

[4]評価換え
次の場合には、棚卸資産の取得価額は、次の金額とみなす。
(1)評価益の計上が認められた場合…本来の取得原価+評価益益金算入額
(2)評価損の計上が認められた場合…本来の取得原価−評価損損金算入額