『サブスポ!』トピックス


<Topics:24> “泥沼”2003年オリックス


10月12日、オリックス・ブルーウェーブの2003年シーズンが終わった。
結局、48勝88敗4分で去年よりもひどい成績の最下位。
去年は「激倒(激しく倒れた、の意)」のシーズンとなったが、
今年のタイトルはまさに「泥沼」状態。
「不沈空母」の逆で、「不浮空母」!?
失点、被安打、防御率…。
数々のワースト記録を作ってしまったし、守乱、走塁ミス…。
球場に見に行っても、フラストレーションが溜まる試合ばかり。
今さら振り返るのも嫌といえば嫌だが、
前に進むためには、悪いところを知るのも大事。

ということで、今年も様々な角度から、オリックスのこの1年を振り返ってみる。


まずは対戦チームごとの勝敗から。

福岡ダイエー 11勝17敗
西武 6勝21敗1分
大阪近鉄 13勝15敗1分
日本ハム 12勝14敗2分
千葉ロッテ 6勝21敗1分

2年連続で全球団に負け越し。
西武、ロッテという抑えがしっかりしているチームにはどうしようもないくらい苦戦。
ダイエーには大量失点が幾度となくあり、
近鉄や日本ハムには大逆転を許し…。
やっぱり投手力の整備が急務っていうのはハッキリしてるんやけどねぇ。


次に、月別の勝敗を。。。

3月 0勝4敗
4月 10勝10敗1分
5月 5勝16敗1分
6月 6勝15敗
7月 10勝9敗1分
8月 4勝19敗1分
9月 11勝11敗
10月 2勝4敗

この2年間で、唯一の勝ち越し月が、今年の7月。
今シーズン最多の17得点という試合や、
こちらも今シーズン最多の5連勝(引き分け挟む)という最高の月。
それでも26失点など、結局1つの勝ち越しにしかならないあたりがBWらしい。
それにしても8月はひどいねぇ〜。
初っ端が1−29での歴史的敗戦で始まったし、
そのあとは4連敗、6連敗、4連敗、4連敗。。。
ただでさえ夏は暑くて(今年はマシだったけど)、イライラうんざりなのに、
こんな成績で戦われた日にゃあ…。
旅行等もあったけど、HPの更新(もちBWページの、ね)が遅れたの分かるでしょ?
(言い訳です)


続いては、点差別勝敗。

1点差 18勝17敗
2点差 9勝10敗
3点差 3勝12敗
4点差 7勝13敗
5点差以上 11勝36敗

なんと、2点差以内では5割という好成績。(好成績と呼んでいいかどうか…)
去年は2点差以内で45試合も落としてたのに、えらい違い。
去年は投手力がよく打線が不調で接戦を落としていたけど、
今年は打線が活発で、接戦になったらモノにしやすかったということかなぁ。
でも3点差以上となると勝率がガクンと落ちてしまう。
「崩れ出したら止まらない」今年の投手陣ではこの結果も仕方ないか。
ちなみに10点以上の差がついたゲームは2勝8敗。
勝った2試合の点差は11点と15点。
負けた8試合は10点、11点、12点、13点、15点、16点、19点、28点(!)。
28点差なんて、2リーグ分立後最多得失点差やもんなぁ。。。
とにかく今年は、先発も、中継ぎも、抑えも、敗戦処理も、すべてがひどすぎた!!

ちなみに、逆転負けが何試合あったかを見てみると、48試合あった。
88敗のうち48というのは、多いと見るか、少ないと見るか。。。
(ちなみに逆転勝ちは27試合)
まぁいずれにしろ、同じ兵庫県に本拠地のあるチームとは対照的やなぁ…。


次に、先制の成否によっての勝敗を。

BWが先制した試合 28勝37敗2分
相手に先制された試合 20勝51敗2分

先制された試合は、去年が18勝61敗やったから、それよりは良くなってるけど、
でも負けすぎやなぁ。。。
また、先制した試合は去年は5割を超えていたのに、今年は9の負け越し。
やっぱり投手陣がしっかりしていないと、勝ちパターンを確立できないってことか。


では、先発投手陣の成績を見てみると…。
     
  先発
試合数
先発時
勝敗
先発時
イニング
先発時
自責点
平均イ
ニング
先発時
防御率
最長イ
ニング
最短降板
イニング
3回までに失点した試合数
19 6−8 113/ 63 6.0 5.00 9回終了 3回無死 12
マック鈴木 19 4−9  93/ 70 4.9 6.73 8回終了 0回無死 14
金田 14 4−5  83   38 5.9 4.12 8回終了 2回2死
小林 13 4−8  66   43 5.1 5.86 8回終了 2回終了 10
小倉 13 2−7  73/ 45 5.6 5.52 8回終了 2回無死
吉井 12 2−7  56/ 45 4.7 7.15 9回完投 0回1死
牧野 10 0−7  52   34 5.2 5.88 8回終了 2回無死
徳元 1−3  33/ 19 4.8 5.08 9回無死 3回終了
フィリップス 2−3  38/ 30 5.5 6.98 9回無死 3回終了
本柳 4−1  53/ 21 7.6 3.54 9回完投 7回1死
川越 0−3  32   18 5.3 5.06 7回終了 4回終了
相木 0−3  22   19 4.4 7.77 8回1死 3回無死
加藤 1−1  13   10 4.3 6.92 5回終了 4回1死
萩原 0−0   4/ 4.6 5.79 5回2死
戸叶 0−1   4/ 4.6 5.79 5回2死
土井 0−1   2   2.0 18.0 2回終了
北川 0−0   1/ 1.6 27.0 2回2死
今村 0−1   1   1.0 45.0 2回無死
  先発
試合数
先発時
勝敗
先発時
イニング
先発時
自責点
平均イ
ニング
先発時
防御率
最長イ
ニング
最短降板
イニング
3回までに失点した試合数
合計 140 30−68 744/ 475 5.3 5.74     99

一番気になるのが、140試合中99試合で、初回〜3回までに失点を許していること。
そして先発投手陣に勝ちがついたのが僅か30試合。
また先発投手陣は平均して6回1死までしかもたないという数字。
先発が試合を作ることができなかったのが、数字にも現れている。
そして、この1年での最多先発が具とマック鈴木の19試合。
1年通して先発の座を守り続けたピッチャーがいなかったのも辛かった。
規定投球回数に達した投手もゼロというひどい状況。

唯一救いといえるのが、本柳の頑張り。
ただ一人だけ、先発時勝敗で勝ち越しているし、
防御率も最高の3点台半ば。
平均して8回途中まで投げている計算になるし、
9月以降しか先発していないとはいえ、一番安定感があった。
ただ、7先発中6試合で3回までに失点(うち4試合が初回失点)。
序盤を無難に切り抜けることができれば、来年もローテーションを守れるだろう。


と、ここまで書いてきたが…。

さっきの先発投手陣のデータを出すのに、かなり時間を費やしてしまった。
もう疲れたし(苦笑)、他にUPしなければいけないトピックスもたまってるので、
そろそろ終わりにしよう。


とにかく今年は、4月の石毛解任に始まり、
レオンに監督が替わっても、打撃を重視するあまり守備がボロボロ。
何ひとついいことがなかった印象。
負ければダイエーが目前で胴上げという可能性が高かった2連戦で、
意地を見せての連続サヨナラHRなんてのもあったけど、
その意地を、フルシーズン見せてくれていたらなぁ…。

最多安打のタイトルを取った谷は、相変わらず「いい年だった」とか言ってるし、
20点取られた試合の直後にヤワラちゃんの応援に気兼ねなく行ってるし、
チームの顔がこれじゃあ。。。って去年も書いたか。

とにかく来年は、伊原に監督が替わって、GMに中村を呼んだことだし、
チームが替わる可能性もある。
選手の意識改革を伊原監督が成し遂げてくれれば、
FA村松を獲得できたので外野守備力は格段に上がるので、
もう少し投手陣も楽になるだろうし、上昇の余地はある。

かすかな望みを来年に託して、今年のBWを振り返るのを終わりとする。




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