2 貸借対照表完全性の原則
(1)定義
貸借対照表完全性の原則とは、企業に存在するすべての資産、負債及び資本をもれなく記載しなければならないこと、さらには存在しないものは記載してはならないことをも要求する原則である。
(2)簿外資産及び簿外負債
貸借対照表には、貸借対照表日におけるすべての資産、負債及び資本を記載しなければならないが、簿外資産及び簿外負債が生じることを認めている。
これは、重要性の原則の適用であり、重要性の乏しいものについては計上を省略しても、正規の簿記の原則に従った処理として認められ、真実性の原則に反しないと考えられるからである。