2 連結基礎概念(連結主体論)
親会社説と経済的単一体説とよばれる代表的な考え方があるが、「連結財務諸表原則」においては、基本的に親会社説が採用されている。
(1)親会社説
親会社説とは、連結財務諸表を親会社の株主の立場から作成するとみるものである。この考え方によれば、連結財務諸表は親会社の財務諸表の延長線上に位置づけられ、親会社の株主持分のみを反映させる。
(2)経済的単一体説
経済的単一体説とは、連結財務諸表を子会社の株主をも含めた企業集団全体の株主の立場から作成するとみるものであり、企業集団のすべての会社を一つの実体とみなす考え方である。この考え方によれば、連結財務諸表は企業集団全体の財務諸表と位置づけられ、企業集団を構成するすべての会社の株主持分を反映させる。