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「年間 best book 10」
<2003年10月〜2004年9月>
ブラック・キャットW 
チェックメイト(前後編)
新井素子
コバルト文庫から出ているこのシリーズ。まぁ〜ホントに完結まで長かったよ。でも、待った甲斐があった感のある最終巻でした。
それぞれの過去を持った3人組の泥棒さん達のお話なんだけどね。素子さんらしい軽い口調で語られる物語ながら、抱えているテーマは重い、重い。素子さんの小説を読むたびに毎回思うのは「素子さんって本当に”人間”が好きなんだなぁ〜。愛しちゃってるんだなぁ〜」ってこと。
沈まぬ太陽(一)〜(五) 山崎豊子
某航空会社の実在の人物をモデルにした小説。日本企業の嫌な面が全面に出て読んでて不快感を感じる事も・・・。主人公の”不屈の精神”にはただただ脱帽です。そして、山崎さんの筆力にも感嘆!
椿山課長の七日間 浅田次郎
浅田氏といえば「鉄道員」が有名ですが私は読んだ事はありません^^;
朝日新聞に連載されたこの小説。私にとって”初!浅田作品”だったのですが、読みながらたちまち夢中に・・・。
気がつくと死んでいた椿山課長。”現世にはやり残したことが山ほどある!”と訴えて7日間だけ戻る事を許された。すると・・・。あぁ。あんまり言うとネタバレになる(笑)
GMO(上下巻) 服部真澄
遺伝子組み換え作物。現代社会において確かにありがたい作物なのですが、自然の理を無視してる以上、弊害が出ないはずがないのではないか?と、そんなことを考えさせられ、背筋がぞっとしたことも事実です。ドキドキのサスペンス小説でもあり、人間の営みを改めて考えさせられる1冊でもあります。
クライマーズ・ハイ 横山秀夫
私にとっての”初!横山作品”御巣鷹山の日航機墜落事故に翻弄された地元新聞記者のお話。500名以上の犠牲者を出した大きな事故。凄惨な事故現場に急行した記者が見たものは・・・。未曾有の大事故に翻弄される記者達・・・。そして、事故から17年後の記者は・・・。もう、涙なしでは読めませんでした。
王妃の館 浅田次郎
BEST10内に同じ作家さんは出来るだけ入れないように・・・って思っていたんだけど、どうしても外せなかった;;;
150万と20万の二つのパリツアー。実は同じホテルの部屋を使ったダブル・ブッキングで・・・。問題勃発は当然のこと(笑)浅田作品らしく、笑いあり、涙あり、また笑いあり、笑いあり・・・という感じの小説でした。とにかく面白い!
ショート・トリップ 森絵都
”旅”をテーマにした超短編集。”めちゃめちゃ面白いっ!”としか言いようの無い本です。普段、本を読まない人でもスンナリ読めるんじゃないかなぁ〜?いろんな笑いの詰まった、楽しい本です。
ICO 霧の城 宮部みゆき
コンピューターゲームを元に作られたファンタジー小説。元になったゲームをしらないからどうかなぁ?と不安を持ちつつ読んだんだけど、それは杞憂でした。少年の冒険物語ってとこかな。宮部さん、ファンタジーもっと書いてよ。
神のロジック人間のマジック 西澤保彦
主人公の11歳の少年は、アメリカと思われる国の学校で寄宿舎生活を送っていた。生徒は6人。カリキュラムは午前中は普通の教科。午後からは犯人当て。そんな学校にある日、新入生がやってきて起こる殺人事件。・・・なんというかねぇ。私の想像の範囲を越えたラストにビックリ。「ヤラレタ;;;」としか言いようがない。
10 10センチの空 朝暮三文
大学卒業を控えた敏也が毎晩、見る夢。それは空中に浮んでいる自分。でも、頭が重くてそれ以上は浮かび上がれない。。。そして、現実でも敏也は10センチの高さではあったが空中に浮ぶ事が出来た。何故、自分は浮ぶ事が出来るのか?そして、何故それ以上の高さには浮かぶことが出来ないのか?この小説を読んで”あの頃”に戻りたくなったよ。。。
番外 グイン・サーガ シリーズ 栗本薫
シリーズが続いている為、ランクには入れてないのですが、ホントはこの小説が今年のNo.1です!本編がいよいよ”100巻秒読み”ってな関係で、出る巻どれもがワクワクドキドキさせられてます。ホントは「100巻で完結」宣言をして始まったシリーズなんだけど、作者が「100巻では完結しない(できない?)宣言!」をしちゃったんで・・・(笑)いつまで続くのかわかりませんが、ラストを読まないと”死んでも死にきれない”と思う、今日この頃。

2004.10.01