ひとりごと
『頑張れっ!』
自分の気持ちを表現するって本当に難しいって、「頑張れ」という言葉を使う度に思う。
「頑張れ」って、純粋に”頑張れ”って意味だけで口にする言葉じゃないよね。
サッカーの試合を観ながら、マラソン中継を観ながら、仕事に疲れてる人に、恋を失った友達に、大切な人を亡くした人に、契約を取れそうな営業マンに、人間関係に疲れてる人に、病気と闘っている人に・・・・
色んな場面、色んな人に「頑張れ」って思いを抱くけれど、その場面、その人によって伝えたい「頑張れ」の意味が違うんだよね。
以前、何かで読んだことがあるんだけどね。入院してる人に「頑張ってね」っていう言葉は不適切なんだって。特にうつ病患者に対しては禁句なんだそう。
だって、苦い薬飲んだり、辛い検査受けたり、家に帰りたくても帰れなかったりって、色んなことを我慢して頑張ってるのに、みんな「頑張ってね」って言う。これ以上、何を頑張ればいいの!?って思うんだって。
それ読んでから、出来るだけ「頑張れ」って言葉を使わないように気をつけてるんだけどね。これが難しい。
自分の気持ちにぴったりと当てはまる言葉って、なかなか出てこないもんなんだよね。自分の語彙の少なさに愕然とすることが多い。
で、結局は「頑張ってね」って言ってしまうんだよね。確かに、気持ちを総称すると「頑張れ」になるんだけど、相手に私が思っている「頑張れ」の意味が通じてるかは疑問。
私が「頑張って」って言う時は、”負けないで””元気出して””笑って”って意味で使ってる時もあるけど、”負けてもいいよ””辛い時は泣いてよ””想いに押しつぶされそうな時は愚痴ってよ”でも、最後は、あなたが自分で納得出来る形になるように祈ってるよって、そういう意味で口にしてることが多いんだよね。
確かに、こんな気持ちを「頑張って」っていう一言で伝えられるもんじゃないよね。この一言で、自分の気持ちを相手に分かって欲しいって思う方が間違ってるんだよね。
そう思うんだけど、「頑張って」以外の言葉でその気持ちを表現するのって本当に難しい。ぴったりの言葉が見つからないんだよね。
で、結局言ってしまう「頑張れっ!」の言葉。。。
自分の気持ちを表現するって本当に難しいよね。
すずな
2001.11.21