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Tyrrell P34(1977):J・STEWART | ||||||
70年代というのは、ロータスのウイングカーに始まり ティレル、マーチやウィリアムズの6輪マシン それにブラバムBT46B(通称:ファンカー)など 現在とは違い、いわゆるファンの目からも一目瞭然の 新しいテクノロジーが現れた、何かと面白い時代であった。 目に見えない電子制御技術がマシン開発の上で大きなウエイトを占め 空力的にもレギュレーションで制限しまくっている 現在では、考えられない時代のマシンである!! そしてそんな時代の斬新な(奇妙な??)マシンの代表格が 何と言っても1976年デビューのティレル(タイレル?)P34 通称、6輪(シックスフォイラー)である。 そもそも、このマシンの当初の開発目的は フロントを通常の2輪から4輪に増やすことで 単純にタイヤの設置面積を増やすことであった。 そして、それに加えて4輪に増やすことで1輪辺りのタイヤサイズを小さくすることで フォーミュラーカーの空力上、イチバンのネックであった 走行時のタイヤの回転によるドラッグを軽減することでもあった。 そういうわけで、タイヤも通常の13インチから 専用設計の10インチをグッドイヤーが供給したのだが グッドイヤー的には、専用設計ということで 非常に開発製造コストがかかったため、開発も消極的であったため タイヤ自体の性能はイマイチだった!っというのが一般的な見方であった。 さて、肝心のマシンのポテンシャルであるが デビューシーズンはジョディーシェクターとパトリックディパイユにより スウェーデングランプリでワン・ツーフィニッシュを納めたことから 一定の効果はあったみたいだが 翌年はマシンのトータル的なバランスが乱れ始め 言うなら、フロントのグリップ向上に対して リヤーがついて行かなくなったらしい・・・・・ それに加えて、グッドイヤーも一向に普及しない 10インチタイヤの供給に嫌気が差し 結果的には77年のこのマシンをもって、6輪マシンは姿を消すことになる。 以後、マーチ、ウィリアムズが開発段階のマシンで6輪を試すが ただし、これらはリヤーにフロントタイヤを4つ装着することで 専用設計という厄介な問題を対処する。 結局はレギュレーションで4輪以上のタイヤ装着は禁止されてしまい 日の目を見ることはなかった。 ちなみに82年にケケ・ロズベルグがチャンピオンを獲得した ウィリアムズFW08は、元々リヤー4輪だったシャシーを 2輪にすることにより、ホイールベースを切り詰めることにより 非常にコンパクトに仕上がり、それが好走につながる結果になったことは あまりにも有名である! |
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