[5B255M PushPullアンプ]
 7C6-7N7-5B/255M-TRIAD_S35-5AZ4   
更新日:2008.1.29
  【序】    ロクタル管の5B/255M(CV391)を使用した弁当箱アンプです。5B/255Mという球は   Standerd Telephone and Cable Limited(STC)が807を基準に製造したロクタル管   シリーズの真空管で、小型ながらプレート損失は25W、Ep-maxは600Vとアンプ用途   で使用するのに十分なspecを持っています。   「魅惑の真空管アンプ下巻」によれば、6L6相当のロクタル管は製造されて無いと   ありますが、その時代に特殊な真空管がそう簡単に一般に出回るはずが無く、今頃   になって5B/255Mのような真空管が出てきたわけです。    5B/255M を手にとって眺めてみると機能美とSTCのブルーのロゴが相まって実に   美しい真空管であると感じましたので、遠縁である 6L6アンプの回路をちょっと   イミって、オールロクタル管アンプを作ってみました。
  【回路図】    原回路は「魅惑の真空管アンプ下巻」の6L6 A級20W PushPullアンプですので、   それを聞いてピンと来る方には余計な説明は要らないかもしれません。基本的には   7C5アンプの様に同等管を置換えただけの事で難しい話ではありません。    先ず、初段の6F5は6SF5とほぼ同等であると考えると7B4あたりに置換るのが妥当   ですが、手頃な価格で入手出来なかったので7C6を採用しました。7C6の動作例は7C5   アンプで示されており、定数を含めて初段回路を差換えれば何の問題もなく最適な   動作となります。2段目、終段の置換えは6SN7を7N7、6L6を5B/255Mと単純な置換え   をしただけです。それから、整流管は5AZ4しか入手できませんので、パラ接続とし   て電流容量を確保しました。その結果、6本のロクタル管が林立するという素晴し   いプロポーションとなり、作り甲斐のあるアンプとなりました。しかし、その一方   でチョークトランスを搭載するスペースが全く無くなり、抵抗で代用する事にした   のですが、これが後々問題となりました。  
  【部品】    部品の選定はアンプのデザインを考えながら合った物を使う様にしました。先ず   出力トランスはTRIADのS35でビンテージ物ですが、これは偶々秋葉原で買って置い   た物が手持ちにあったので活用しました。このトランスは剥き出しの合せカバータ   イプですが、コアにボリュームがあって、小ぢんまりとしたセンスの良いトランス   です。次に電源トランスはノグチトランスの PMC-170で、これもコアボリュームが   ある割りにサイズがスリムで使い勝手の良いトランスです。平滑用コンデンサはマ   ロリー製でこれも手持ちの部品です。電源スイッチは昔懐かし?の波型の両極SWで、   角穴を開けて取付けています。また、パイロットランプは小型の電球をねじ込むタ   イプで、赤、黄、青、緑、透明、白色と現行品の中から青色を選び取付けました。    これら外装パーツはアンプの外観を決める意味でとても重要で、小洒落たデザイ   ンの物を見つけた時は迷わず購入するようにしています。
  【組立・配線】    弁当箱の中は狭いのですが、モノラルであるのでそれ程配置に苦労しません。   出力トランスのリード線を切り詰めるのは勿体無いのでそのまま結束してシャーシ   内を這わせています。1.2mmの錫メッキ線を一本這わせてそこにアースを落として   行きました。
  【試聴】    このアンプは素人なりにデザインを工夫したつもりで、自分では結構気に入って   います。まず、ベースは濃い灰色で、トライアドのトランスとの色の濃さの差がポ   イントになる様にしました。また、灰色はブルーに近い色調なので 5B/255Mのロゴ   とも一致します。また、ソケットのマイカフェノリックとコンデンサ取付け用のべ   ーク板とボリュームのつまみを茶色に揃えてアクセントにしています。   更に、5B/255M のロゴと管内のグローとパイロットランプのブルーが相まって不思   議な雰囲気を醸し出しています。 6L6系の真空管のアンプを作った事がないので比   較が出来ないのですが、高音域の音色にとても魅力があると感じました。    ところで、試聴中に困った問題が起こりました。それはチョークの代わりに使用   した150ohmのセメント抵抗がオーバーロードとなり過熱してしまいました。    「魅惑の真空管アンプ下巻」にも 6L6クラスのアンプにおいて抵抗をチョークの   代用にすることは不可とありますから当然の結果です。。。    しかたなく、思い切って抵抗を外し、コンデンサのみとしましたが、効能率のス   ピーカに耳を近づけてのハムノイズの確認では、実用上差し支えない程度でしたの   で良しとしました。   
【参考文献】・「魅惑の真空管アンプ下巻」浅野 勇 監修 誠文堂新光社

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