いわゆる弁当箱と呼ばれるアルミシャーシを使った6V6GT PushPullアンプです。
　　　シャーシのサイズはW:25cm×D:15cm×H:4cm、アルミ厚１ｍｍで、値段はたった
　　　の 500円。　写真でも分かるとおりシャーシの裏側は開けっ放しにしています。
　　　　安く、簡単に球アンプを作るというのがこのアンプのコンセプトで、ちょっと
　　　した電子工作の感覚で作ってみました。

　　　　主な部品だけ挙げておきます。
　　　
　１．6V6という真空管
　　　　　6V6は家庭用オーディオ向けにつくられたビーム管で、実際にはラジオの終
　　　　段から業務用アンプにまで幅広く使われていたポピュラーな真空管です。
　　　　　ヒーター電力は6.3V-0.45Aと比較的小さめながら、出力はシングルエンドで
　　　　4.5W、プッシュプルで10Wまで取り出せる優れ物です。使いこなすとても魅力的
　　　　な真空管で、噂では6V6専門の球アンプマニアがいると聞いています。

　２．ハモンドトランス　1608　8K　PushPull用
　　　　　6V6 をプッシュプルで使う場合のお決まりとして一次側インピーダンスが
　　　　8KΩ〜10KΩのアウトプットトランスを使用します。　今回取り上げたハモンド
　　　　トランスは最近良く輸入されるようになったカナダ製のトランスで、この型番
　　　　は8KΩPushPull用で15Wまで許容できる物です。一個6800円と比較的安く、サイ
　　　　ズも含めてこのアンプにはうってつけです。

　３．電源トランス
　　　　　秋葉原の有名なトランス屋ノグチトランスのオリジナル品で、300V程度で
　　　　100mAまで取れ、ヒーター用タップも３っつ付いており、モノラル分の 6V6
　　　　プッシュプルアンプに最適です。一個4700円なのでステレオ分 2個買っても
　　　　 1万円程度です。ハモンドトランスとサイズ、デザインが揃うところも良い
　　　　かと思います。


【参考文献】・「魅惑の真空管アンプ下巻」浅野　勇　監修　誠文堂新光社