DAコンバーター
D-05(2007年7月下旬)
スペック
アナログ特性 全高調波歪 0.002%(1kHz)
周波数特性 5Hz〜50kHz +0.5dB/-3dB(スーパーオーディオCD)
S/N比 112dB(JEITA)
入力端子 デジタル入力 i.LINK(AUDIO)端子×2(6P×1/4P×1)
XLR端子×2(Dual AES入力時は2端子を使用)
RCA端子×1
OPTICAL端子×1
ワードシンク入力 BNC端子×1(44.1/88.2/176.4/48/96/192/100kHz)
出力端子 アナログ出力 XLR端子×1系統(L/R)
RCA端子×1系統(L/R)
ワードシンク出力 BNC端子×1(44.1/88.2/176.4/48/96/192/100kHz)
一般 電源 AC 100V 50/60Hz
消費電力 14W
外形寸法(W×H×D) 442mm×126mm×332mm(突起部含まず)
質量 13kg
仕様及び外観は改善のため予告なく変更することがあります。
解説
DACデバイスはDSD・PCM対応のフル32bit演算処理D/Aコンバーターを採用
D-05 のDACデバイス 32bitの処理能力を誇る旭化成エレクトロニクス社製のデルタシグマ型DACデバイス「AK4397」(*1)をD/Aコンバーターに世界で最初 (*2)に搭載。高音質化を実現するために、高速・高処理能力を持つデジタル部の開発とそのデータを受けるアナログ部を強化。「AK4397」は入力I/Fのみならず、内部のデジタルフィルター、デルタシグマモジュレーターに至るまで32bitという広い演算空間と高い処理能力を可能としています。32bitデジタル演算部は既存の24bit以下のデータが入力された場合でも高精度の演算を行い高音質再生に寄与します。 DACデバイスのアナログ部はチャンネル間を完全対称にレイアウトしています。回路ブロックごとに専用の電源を採用しデバイス内部のクロストーク、ブロック間の干渉を徹底的に排除、さらに、デバイス内部で発生するジッター成分を極力抑えるため、クロック専用の電源も設けジッターの影響を極小にしています。『D-05』ではこのデバイスをL/Rチャンネルに各1基づつ搭載しています。定位感に優れた、スーパーオーディオCDならではの密度感を伴った滑らかな音質を引き出し、CDにおいてもテクスチュアに優れた音質を獲得しました。1Bit型DACとマルチBit型DACの特長を兼ね備えた32Bit演算処理能力を持つDACデバイスデバイスです。 (*1)「AK4397」はプロフェッショナル用/デジタルオーディオ機器用に開発された旭化成エレクトロニクス社のAudio4pro TMおよび(ロゴ)ブランド製品です。(*2)2007年7月現在 AK4397の詳しい説明(旭化成エレクトロニクス株式会社)
CD等のPCM信号をDSD出力信号にコンバートするDSDコンバート機能を装備CDのPCM信号をDSD信号にコンバートするモードを装備。「P-03」やCDトランスポート、デジタルチューナーなどのデジタル出力のある機器と組合せることにより、 DSD信号にコンバートされた音質がお楽しみいただけます。PCMの音像感、押し出し感のある音質、DSDのワイドレンジで空気感のある音質など、ソースに合わせお好みの音質でデジタルフォーマットできるエソテリックならではの機能です。
「D-03」のL/Rデュアルモノ思想を踏襲したステレオD/Aコンバーター
L/R独立のDAC基板と共に電源部やアナログ回路などはL/Rを完全独立。アナログ用電源トランス→アナログ電源→アナログオーディオ回路を左右独立に、全く同じものを同じ経路で配置。さらに電源トランスもL/Rチャンネル用に2台搭載する完全デュアルモノ構造の贅沢な仕様です。「D-03」思想を随所に踏襲。チャンネル間のクロストーク、L/Rの電源供給量の影響を極少とし、また基板内のL、Rが同一の部品配置・パターンになることにより、 L、Rの音質差をなくすことを可能としました。演奏家の周囲の空気感、楽器の姿やコンサートホールの見通しの良さ等アンビエンス、プレゼンス情報の再生においても真価を発揮します。
L/Rチャンネル用に独立搭載のトランスはハイスピードで余裕の電源供給力を誇る大型トロイダル・トランスを採用低ノイズ、低歪みに加え高効率でハイパワー駆動が可能なトロイダル・トランスをL/Rチャンネル用に2台搭載。デジタルおよびアナログ回路へ余裕の電源供給を実現しています。
ジッターを軽減するフローレートコントロールに対応したi.LINKインターフェースを装備
独自に開発した高音質IEEE1394(i.LINK)回路はジッターを低減するフローレートコントロールに対応。フローレートコントロールに対応したi.LINKインターフェースのある機器と組み合わせ、「D-05」の高精度クロックにより受けた信号を制御。スーパーオーディオCDならではの良質なデジタル伝送での再生をお楽しみいただけます。i.LINK端子は6Pと4Pを各1装備。
(D-05のiLINK基板写真
ワードシンク機能により、外部機器との同期運転が可能
ワードシンク機能は、ワードクロックを出力するOUTモードと外部からのワードクロックに同期するINモードを装備しています。入出力WORDクロックは、44.1/88.2/176.4/48/96/192kHzに加えエソテリック独自のユニバーサルクロック100kHzが可能です。マスタークロックジェネレータ(ルビジウム搭載のESOTERIC G‐0Rb等)から高精度ワードクロックを受けるワードクロック入力(INモード)と、「D-05」に内蔵の高精度水晶発振器による「P-05」などの外部機器へ高精度ワードクロック供給するワードクロック出力(OUTモード)により、ジッター精度や位相整合を飛躍的に向上させ、ハイスピードで実在感とデリカシーに富んだ音質をお楽しみいただけます。
ワード機能のないデジタル機器の接続時にジッター低減に効果を発揮するPLL2(Dual PLL)モード入力PLL回路を2段で搭載。接続する機器のレベルに応じ、1段のPLL回路を使用したPLL1モードとPLL回路を2段使用したPLL2(Dual PLL)モードが選択できます。PLL2(Dual PLL)モードでは「D-05」の高精度水晶発振器を用い高純度なマスタークロックをDACデバイスに供給することができ、ジッター精度や位相整合が向上、伝送ジッターを効果的に低減することができます。ワードシンク機能がない機器からの入力に対しても音質に悪影響のあるジッター成分を低減することにより安定感があり音楽表現力に優れた再生を可能とします。
音質に悪影響を与える不要ノイズや内・外部振動を徹底排除する高剛性ボディコンストラクション
肉厚アルミ材のフロントパネルに加えトップパネルと側板にも5mm厚のアルミ材を採用、剛性を高めると共にボディ全体をエソテリック独自のピンポイントフットで3点支持。筐体の高精度化と高剛性・低共振化を徹底しています。外観仕上げはショートスクラッチで仕上げたフロントパネルとサンドブラスト仕上げのサイドパネル、トップパネルを採用、『P-05』と同じ高さ12.6cmを実現した筺体はより一層の品位と風格を醸しだしています。