ボイシングイコライザーで測定したSPの特性を紹介します.簡単に測定できてしまいます.左図2点はDG28で測定したSPの特性.左右とも同じで90-125Hzと3.15kHzに夫々dipと大きな落込あり.又、左は音圧が右より低いのが判明.中抜け状態です.
次いで試聴位置での部屋の特性.Rは31.5Hzと10-12.5kHzのpeak以外は部屋のお陰でflatになっている.が、Lは31.5Hzのpeakと60-100Hzにdipが目立ち3.15も同傾向で補正はされていない.部屋の構造で完全な左右対称は困難.高域の10kHzのpeakは#3の高域を出しっぱなしの影響と思われクロスを変える必要があるがネットワークを作るのが面倒になってイコライザーでごまかすことに自分の耳に合った特性を如何に探すかがポイントでしょう.知らず知らずにそういう調整を行うからその人となりの音になる訳です.ライブな音を目指すとドンシャリになりますが、僕はどちらかといえばライヴな音になるようにしています.さて調整です.
部屋の要素を入れて左図のような特性でイコライジングする.高域を絞るのは、人間では耳障りになるからです.マイクで拾った状態は、人間の耳がウサギ状態と言って良いと思います.
すると、左図のごとく右左ともかなりフラットになります.左図の詳細が右図.何回やってもSP自体に起因するものは直らない.しかし低域と高域のpeakは見事なまでに補正されている.ではこれによる再生音はというと、背景は静かになり高域は透明ではあるがメリハリが無く音は遠いflatな特性が必ずしも好みの音ではないということがはっきり判ります.最初からflatに聴いて育ったなら、どうなるのでしょうか?

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左図(*)、右図(**)のような特性にで半ば強制的にイコライジングすると好みの音になってくるのが経験的に判っていたので、そのように順次自動補正するとピラミッド型の特性に近づく(***).オリジナルのSPは両端のかけたかまぼこ型、二相性(◎).これがなだらかなピラミッド型に変貌.徐々に好みの感じに近づきました.しかし何か整理された音になってしまって実在感に乏しい.DG28の便利なところは、音圧も調節できるところですね.で6dB程あげて居ります.現在のボイシングイコラーザーは精密に調節が出来るので、更なる可能性を秘めている.

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私の場合、デジタル・アナログ共アキフェーズDG-28を介してデジタル補正をして自分勝手な好みの音にしております.ま、他の方がどう感じるかが又勉強になりますが、自分の好みは目に見えても変えられるものでもない.アナログのデジタル変換は異論の多いところですが、積極的に取り組んでいます.追いつかない部分は有るけれども、アナログディスクの価値をデジタルでという土俵で評価できるのが最大の理由です.(H15/5)ということでDG-48が一番欲しい器材と言う事に.(H22/5/30)
●リア・センターSPを入れた音場測定は未だ行っていない.時間的余裕がないということは言い訳だけれど.(H22/5/30)