目標は・・そば
8月7日 〜 9日 岩手県・北部
8月7日 ツリ−ハウスに泊っちゃった

 2008年9月号の男の隠れ家という雑誌に、一度は行きたい「そばの店」という特集が組まれていた。読んでみて、青森から一番近い店は岩手県・雫石にある山重という店だと知った。子供達は夏休み、思い出に旨いそばでも食わせてあげようと行ってみることにした。
 夏休みといえば海かなと、途中遠回りになるが、青森県・八戸市の南側にある種差海岸に寄っていくことにした。八戸市に着いたのは昼過ぎ、昼飯は八食センタ−という市場の中の食堂で食べていくことにした。
 子供達はミニイクラ丼、俺はホタテうに丼にミニラーメン、カミさんはイカ丼にミニラーメン、合計三千円ウン百円也(正確な値段は忘れてしまった。)ちなみに俺のホタテうに丼だが、ホタテいっぱい、うに少々、値段からいけば当然かな。出発早々散財してしまった。夏休みの思い出にいいんじゃないの、というカミさんの悪魔のささやきに負けてしまったのだ。
 さて種差海岸は、天然の芝が生え、所々に大きな岩が配置された風光明媚な場所だ。太平洋に面しているためか、いつも見ている陸奥湾の海よりも波が高い。子供達は海水パンツを持ってこなかったので、短パンのまま波と戯れだした。これは結構楽しそうだったのだが、終わった後は近くの公衆トイレで、砂を流し洗濯をしないといけなくなった。この後、車内等で乾かしたのだが着れるようになったのは旅から帰ってからだった・・・・
 ここからは、九戸にある折爪キャンプ場へナビに頼りながら、それでも迷いながら向かった。
 国道340号から折爪岳山頂へ向かう道路に入り山道を上っていくと、「オドデ様の滝」という看板となにやらフクロウのお化けのような像がそばに建つ滝が現れた。滝というにはチョロチョロしたものだったが・・・・・。なにやら気味が悪い。さらに上っていくと「姫待の滝」が現れ、さらに上ると「織姫の滝」が現れる。いずれもチョロチョロとした滝だ。


オドデさまの滝

看板にはこう書いてありました
江刺家に伝わる民話によれば、オドデ様は、上半身がフクロウ、下半身が人間のような怪鳥で、人間の心を読み取ります。オドデ様の棲家はこの滝の奥?今にひょっこり現れるかもしれません。


姫待ちの滝


織姫の滝


 なかなか楽しい上り道を越え、頂上に着くとそこは折爪キャンプ場だ。ガイドブックによれば、ここのオ−トサイトは千円で泊れるということで大変リーズナブル。早速受け付けに行ってみると、予約なしでは泊れないと断られてしまった。(ガイドブックを良く見ると要予約と書かれていた。)そんなこと言われたって、一家族くらい良いじゃないと思いながらも素直に引き下がり次を考える。
 来る途中に、コロポックルランドというツリ−ハウスが建っている場所が見えていたので、そこでキャンプができないか引き返し確かめに行く。コロポックルランドは以前のガイドブックにはキャンプ場として載っていたが、最新のガイドブックからは消えていてやっているのかどうかわからなかった。場内の看板には、キャンプ場の表示があるのだが、その場所に行ってみると林間で草ぼうぼう、駐車場からは離れている。いくら俺でも敬遠したくなる。受付は近くにあるヘルストロンの湯という施設でおこなっている。ツリ−ハウスの値段を聞いてみたら一泊三千円という事だ。これは安いと思い、夏休みの思い出に泊ってみることにした。
 ツリ−ハウスとは言っても現代風、木の上に造ったものではなく、丸い鉄柱の上に円錐形の小屋を建てたような感じだ。下の部分にはライト付きで木製のテーブルとイスが備えられている。
 晩御飯の前にヘルストロンの湯に入りに行き、久々に体を洗う。(5・6日と夜はねぶた、昼は海水浴と遊びほうけていたら風呂に入る暇がなかったのだ。)
 晩飯はレトルトのおでんで簡単に済まそうと、備え付けのテ−ブルで準備をしていたのだが、この辺はやたらと峨が多い。白いのや、茶色いヤツ、大きさも中型くらいのがウジャウジャいてとても外で食べられるものではない。早々にハウスの中に移動する。ハウスの中にも電灯があり、コンセントもついている。いつも通りDVD鑑賞(今晩はリロ&ステッチでした)をしながらグウ〜〜〜。ハウスは家族4人では広すぎるくらい、それに天井も高いのでゆったりとできた。


8月8日 山重へGO

 今日は北京オリンピック開催日、でもそんなのかんけけねぇ(ちょっと古いかな)。朝から今日も快晴。昼のおそばに備えて、朝食は軽くマーガリン・ト−ストで済ませる。340号を南下し葛巻からは281号をとおり岩手町・沼宮内へ抜ける。
 途中、道の駅葛巻では、カミさんが去年友人のYさんからいただいて以来お気に入りの葛巻ワイン(1500ml入り地域限定バ−ジョン)を購入。ついでに俺もモツ鍋を買った。
 雫石は盛岡市から秋田に抜ける、秋田街道266号線沿いにあり、目指すそば屋さん山重も国道沿いにある。ナビにそば屋さんの住所を登録し道案内させたらあっさりと着いてしまった。到着はジャスト12時。木造りの店内には、すでに10人くらいの団体さんが来ていたが、半分くらいはラ−メンを頼んでいた。ラ−メンも出しているとは知らなかった。ラ−メンを食べてみたい気もするがやはりここは、二八そば十割そばのセット(1300円だったかな)とそば豆腐(250円)を頼んでみた。
 そば豆腐はくすんだ灰色っぽいベ−ジュ色で、粘りがありすこし苦味があるような食感で山葵が添えられていた。二八そばと十割そばだが、わずかに十割そばの方が歯ごたえが強くのど越しが良い。そば汁は俺としてはもう少しダシの甘さがあったほうが好きだなぁ。そばを食べ終えると、蕎麦湯と共にそば羊羹がサ−ビスで出てきた。これは甘みを抑えた素朴な感じの味だ。息子が気に入り帰りに持ち帰りを頼んでいた。もしもこちらに来ることがあれば是非によって損はない店です。


山重(男の隠れ家掲載)

二八蕎麦 十割蕎麦
二種類の蕎麦の写真を見せられたって違いなんてわからないよね!?
ちなみに左側の写真の上の小皿に載っているのが

蕎麦豆腐ですよ!!
写真で味がわからない場合は食べに行くように


 話は突然変わるが、青森方面から、仙台・東京方面に東北自動車道を走っていくと、盛岡南ICの手前に長々と続く土塀が左手に見える。以前からこれが何か非常に気になっていた。雫石からだと近いだろうと、それが何なのか確かめに行ってみたくなる。地図でその辺を探すと志波城古代公園という所があるが、そこがきっとそうなのだろうと行ってみる。
 盛岡南IC手前で高速の高架をくぐるとそれは現れてきた。公園は無料でパンフレットをもらい中を見学してみた。陸奥国最北端の古代城柵で、高速道路から見えていたのは、高さ4.5m・長さ252mと全国最長の復元された柵なのだ。

外郭南門


政庁南門から大路越しに外郭南門を見る
志波城とは(盛岡市教育委員会パンフレット抜粋編集)

平安時代の初め(約1200年前)、朝廷の積極的な領土拡大政策のため、北東北にはいくつかの城柵が造営されました。城の中央には行政や儀式を行なった150m四方の政庁が置かれていました。
 正門となる外郭門は、桁行15m高さ11mの五間一戸の櫓門で、復元された古代の門としては、奈良の平城宮跡朱雀門につぐ大規模なものです。

 火怨北の彗星アテルイの物語を読んでから、この地方の蝦夷に興味を持っていた俺としては古代史にしばし思いを馳せる。中には展示室もあり10分くらいの説明ビデオがみられた。
 思いを馳せた後、車に戻るともう眠くてしょうがなくなってきた。家族全員お昼ねモ−ド突入。目が覚めたのは三時半を過ぎていた。さてどうしようかとカミさんと相談するが、中途半端な時間で何をしたらいいのか思い浮かばない。ここで安直に盛岡で、本場盛岡冷麺・焼肉を堪能するというカミさんの再度の悪魔のささやきに負け市内に向かった。
 盛岡市内の駐車場に車を停め時計を見るとまだ四時半、夕食にはまだ早いと中ノ橋を通り肴町のア−ケイド街を散策する。久々に訪れてみたがさすが城下町、お香の専門店など由緒正しい店並みが並ぶ。ちょっと脇にそれると蔵を改造した喫茶店車門がある。ここの喫茶店、実は30年ほど前に一度入ったことがある。今だに現役でいるとはうれしいことだ。
 五時も過ぎたことだしと冷麺・焼肉屋さんの食道園に向かう。俺とカミさんは冷麺を頼み、子供達にはカルビセットを頼む。出てきた肉の量をみてこれではちょっと少ないなとカルビを一皿追加した。ここのカルビは国産なのか霜降りでとても柔らかくジューシーだ。子供達はおいしいおいしいを連発し、ガツガツと食べている。俺が三切れ、カミさん一切れいただいたがもっと食べたくなってくる。しかしいつも通り財布と相談すると、これ以上の散財はできないと泣く泣く撤退した。(ちなみに五千円超の金額でした)
 お腹も膨れたしそろそろ今夜のビバ−ク地を決めなくてはと地図とにらめっこ。道の駅「西根」「雫石あねっこ」で車中泊することにして、さてどちらにしようかとしばし思案、明日は八幡平を目指すことにして西根に決定。西根は幹線道路のそばにあるため、夜中でもそれなりにトイレ休憩のトラックが入ってくる。それがうるさくて眠れなかったとカミさんは言っていたが、俺はあまり気にならず寝入っていたのだが・・・・ 


8月9日
 いい湯だね

 今日もいい天気だ、わぁはぁはぁ〜。カップラーメンで朝食を済ませ、子供達に自然科学を教しえてやろうと焼走りに向かう。焼走りとは、岩手山の噴火により流れだした溶岩がそのまま固まってできたものだ。国の特別天然記念物になっているそうだ。溶岩流観察路が整備され溶岩流跡の中を歩けるようになっているので10分ほど散策してみた。

岩手山 & 焼走り

 焼き走りからは、八幡平ロイヤルホテル近辺を通り松川温泉に抜ける。ここ松川温泉には峡雲荘と松楓荘の二つの温泉がある。峡雲荘は以前に入ったことがあるので、今回は岩風呂(洞窟風?)で有名な松楓荘(しょうふうそう)に入ることにした。
 大人五百円、子供二百五十円を払い、木のつり橋を渡り洞窟風呂へ向かう。混浴なのだが10:00〜12:00まで女性専用タイムもある。お湯は白濁した湯の花いっぱい、温めのお湯でマッタリできる。しかし以前見た写真とは違い、防護網などで保護されていた。最近の地震のせいだろうか。
 次には内湯に行ったのだが、入ってビックリ湯船には大きな岩がデンと鎮座していた。お湯も多少熱め、深さもあり手足をゆっくり伸ばせられる。内湯もGOO!! お次は内湯のそばにある露天風呂に行ってみる。太陽サンサンの元、ここでもちょうど良い湯温でのんびりぷかぷか。子供達までノビノビ、水泳を始めた。う〜〜ん、いいねぇ!!
松 楓 荘

ここを通り洞窟風呂へ向かう

洞窟風呂

洞窟風呂から見上げる

露天風呂

内湯岩風呂


 風呂上りでさっぱりしたところで、樹海ライインを抜け、八幡平アスピ−テラインにある八幡平レストハウスに向かう。駐車場に車を停めたが値段は四百円、ちょっと高いのでは?
 ここからは、八幡平頂上まで行ける散策路がある。以前来た時は途中まで行って引き返したのだが、今回は子供達を叱咤激励し1.2Km先の頂上を目指した。
 青空の下、登りでは俺の息が上がってしまうが、点在する沼で休憩を多く取り、高山植物の花の写真を撮りながら一時間半くらいで一周してきた。近頃は、名前はよく知らないが(とくべつ調べようともしていないが)山で見かける小さな花がとても可憐で愛しく思えてきた。年のせいだろうか??
今回は家族全員無事
とうちゃく!!
八幡沼です

八幡平で見かけた可憐な花
このあたりの松ぼっくり
なぜか黒のです
 ハイキングの後は久々に八幡平アスピ−テラインを通りトロコ温泉・鹿角市を抜け青森に生還??
 今回のメインは山重のそばを官能する事だったが、行ってみたらあちら・こちらの寄り道、結構盛りだくさんの旅になってしまった。しかし、オドデ様に古代史ロマン、洞窟風呂に可憐な自然、充実した旅でした。また海のもの、蕎麦、焼肉冷麺、ツリ−ハウスと予算オ−バ−、カミさんの悪魔のささやきに負けた旅でもあったとさ。

まぁ、なにはともあれ今回も何事もなく無事帰ってこれよかったとさぁ!!