いればの話

 

↑顎の形(断面)いろいろ ↑表面のだ液

  顎の骨の形の違い


(a) 入れ歯が最も安定する形です。上からのかむ力が分散され、硬いものをかんでも痛みが出にくい。左右のずれも少ないのでガタガタしません。

(b) 山が低いので入れ歯がずれやすく傷をつくりやすいです。また、骨も華奢で痛みを生じやすくドクター泣かせです。

(c) 山の頂上がとんがってかつ薄い状態です。顎全体がこういう形の方は少なく、前歯の部分など一部に生じます。とがった部分と入れ歯が触れると痛みが出るので入れ歯を削って調整しますが、結果として安定の悪い入れ歯になります。
骨の上の粘膜の状態

(d) 適度な厚みと弾力があり、理想的な粘膜です。虫歯で歯を失った場合や男性の方によく見られます。

(e) 指で触ると骨が直接触れるような感じでデコボコしています。女性に多く痛みも生じやすくドクター泣かせなケースです。

(f) 粘膜が厚くぶよぶよしていているケースです。あわない入れ歯を長期間使用していた場合に生じます。顎の形は一見(a)に近いですが、実は、骨はほとんどなく実際は(b)と同じです。上の前歯にみられます。入れ歯の安定は望めません。

 
  粘膜の表面はいつも適度な唾液で覆われていないと、入れ歯の安定は保てません。
 
 (a)少しぬめりがある程度が適当です。顎だけでなく舌や頬も同様な状態になっています。
 入れ歯の安定がよく、傷も作りにくいです。
 
 (b)さらさらした唾液に覆われています。ぬめりはほとんどありません。入れ歯にほとんど問題はないのに頻繁に傷を作ってくる場合は、このケースが多いです。薬の副作用や老化が原因のことが多いです。

 (c)ほとんど唾液に被覆されてなく、かさかさの皮膚と同じ状態です。寝たきりのお年寄りに多く、入れ歯を入れておくことも使うことも不可能です。

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