―死んでもいいほどこの人が好きな この気持ちが事実だ― 第115話 「愛の言霊〜Spiritual Message〜」中編 誰よりも近くに行きたい。 あの人の盾になれるくらいに。 族の世界では力のみがものをいう。 ボロボロになりながらも実力で親衛隊をねじ伏せ、アキラは親衛隊長へ名乗りを上げた。 アキラ「親衛隊の許可は得てきました」 アキラ「お願いします。俺をあなたの…」 そばに 高村「あのなァ、おまえ知ってっか…」 ― 「鬼面の親衛隊長は必ず死ぬ」― アキラ「―知ってます」 アキラ「知ってるから…」 高村さんのために死んだ男たちが どんな奴らだったのか俺は知らない だけど高村さんは彼らを忘れないきっと一生 愛とか恋とかじゃなくそれでも彼らはこの人の中に永遠に残る そんな方法もあるのだと アキラ「お願いします」 知ってしまったから 俺はもう おかしいのかもしれない どうしてこんなに好きになってしまったのかさえ思い出せない −だけどこれが事実だ アキラ「お願い…」 死んでもいいほどこの人が好きな この気持ちが事実だ 高村「…参ったな」 複雑な思いを抱える伊沢。 伊沢のみが全てを知っていた。 アキラの想い全てを―。 高村「伊沢」 伊沢「―ああ」 伊沢は高村に言われるままに一つの地図をアキラへ手渡した。 それは初代親衛隊長の家の地図だった。 そして高村は告げた。あとは― 「そいつとおまえ次第だ」 |