―ホントですよ― 第158話 「あなたに…」 天野瑞希の言葉― 瑞希「他の誰のためとも言わない」 瑞希「高村のために死んでくれない?」 アキラ「…」 アキラ「俺は、何をすれば…」 翌日、アキラは高村の部屋に居た。 アキラ「高村さんこんにちは」 どよん 高村「なんだおまえか」 うだー かったるそうな高村。 アキラ「あーまだ支度してない 今日は連合全部集めた大集会でしょ」 アキラ「そりゃ…命令の撤回とか体裁悪いのわかりますけど」 高村「それもあっけどよー」 高村「女一人捜せったってこーもアテがねーとなぁ。こーなっちゃ瑞希はもう頼れねーしよー」 アキラ「−…」 アキラ「高村さん」 高村「あぁ?」 アキラ「髪にさわってもいいですか?」 高村「あ!?」 高村「何しやがんだコラッ!」 アキラ「あ、そのカガミ持ってて下さい」 高村「〜〜〜〜」 いつも通り髪を上げた状態にされた高村。 アキラ「ハイ」 高村「うーーん」(鏡を見ながら) アキラ「ね。やっぱりビッとしてた方が絶対いいですよ」 高村「うん うん」 アキラ「高村さんカッコイイ」 高村「うん」 アキラ「イイ男」 高村「うん」 アキラ「思わず惚れちゃいますね」 高村「うん うん」 アキラ「…………」 アキラ「ホントですよ」 万感の想いを込めて― 高村「アァキィラァァァッ!!!」 アキラ「アハハ」 高村「大丈夫か? おめーどっか壊れてんじゃ…」 アキラ「あのね、高村さん」 アキラ「俺今夜の集会行けませんけど」 アキラ「大丈夫ですから、心配しないで」 ―よかった― 高村「ああ?何言っ…」 アキラ「全部、大丈夫ですから」 ―あなたのために できるコトがあって 本当によかった― そしてアキラは出かけていった。 自らの死をもって事態を解決する為に覚悟を決めて… 全ては高村の為に… |