鬱日記♪

「あんなぁ、わたし、すごい鬱やねん」
「は?何ゆーてんの?何がお前が鬱やねん。普通やないか」
「ちゃうねん。今はまあ、ええねんけどな。ちょっとした拍子にな」
「はんはん?」
鬱や。死のう
スパーン!(スリッパではたいた音)
「あいたー…」
早いわ!『あいだ』があるやろ。『あいだ』が!なんでいきなり『死のう』やねん!ちょー、ゆうてみろや」
「いや、それがな。正確にいうと、『これいじょう生きていたくない』」
「どうちゃうねん」
「つまりー。生きてくのって結構大変やんかー?会社行って働かなあかんし、食事作ったり家掃除したりせなあかんやん?」
「せやなー。まあ、お前の場合家事は俺がやってるけどな」
「そんだけ大変な思いをしてー。楽しい事ってほとんどないやん?」
「そんなことないやろ。会社行って働いてんねんから給料出るわけやし、ほしたらこれ買おう、とかあれ買おう、とか美味いもん食うたろー、とかどっか旅行行こうーとかいろいろあるやんけ」
「そういうのがなー、わたしあんまないねん」
「そら、あかんがな。遊ぶ時は目一杯遊ばな、そりゃ仕事にも精出ぇへんがな。しっかり働いて、しっかり遊ぶのが、これ人生てなもんでな」
「せやろ。そしたら、わたしみたいにそういうのがない人はどーしたらええねん」
「まあ、でもそんなんなくても普通に生活ぐらいはできるやろ」
「でけへんねん。せやからー。鬱や。死のう
スパーン!(えぐりこむように)
「あいたー…」
「だから早いっちゅ−ねん!死ぬなや!楽しい事なんかそんななくたって、みんな働いてるがな!充実した人生送れとは言わんけども普通に会社行って働くぐらいできるやろ!」
「それがな、会社でもあかんねん。仕事を普通にやってるつもりやねんけどな、なんか怒られんねん」
「そら、お前人間毎日働いてりゃミスぐらいするやろ。そんなん、仕事やってんねんからミスしたら怒られるやろ。当たり前やないか」
「ちゃうねん。わたしの場合、他の人よりいっぱい怒られんねん。これってわたしにはこの仕事むいてないんちゃうかなーて」
「はん。そやな。俺はお前がどんな感じで仕事してるか知ってるわけやないからな。まあ、出来がちぃっと悪いとしよう。でも、そら頑張ったらええだけの話やろ」
「がんばってんねん。がんばってるのにできるようにならへんのは仕事むいてないねん」
「ああ、もうわかった!じゃあこうしよう。お前の出来がすごく悪かったとしよう。で、お前は会社が勤まらん、と。まあ、そこまではええとしよう。でも、そしたら会社辞めたらええやん。会社行かんでも働き口はあるがな。そこで死ぬーいう話には繋がらへんやろ。世の中にはフリーターいうのもぎょーさんおるがな。ああしたらええやん」
「フリーターは将来性がないやん」
スパーン!(内角60度で)
「あいたー…」
アホかぁ!死ぬか生きるかっちゅー話しといて何が将来性や!そんな贅沢言うくらいやったらフリーターやって生きてけや!」
「フリーターは大変やん。もしかしたら会社勤めより辛いかも…」
「せやから、会社辞めなや、ゆーてるやんけ!会社行って働くのが一番無難やろ。最初からそうゆーてるやん」
「会社はいややねん。ホントいややねん。な?あ、そしたらいい案が」
「ほう。ゆうてみいや」
「とりあえず今日は休む」
「そーすると、どないなんねん」
「ちょっとだけ元気になるかもしれへん」
「ならなかったらどないすんねん」
「明日も休む」
「ほうほう」
「で、ダメだったらその次の日m」
言いたい事はそれだけか?
「いや、まd」
『ク・ビ』になるだろがぁ!アホな事言っとらんでさっさと会社行けや!

「…こうして妻は今日も夫の暴力に耐えながら会社に行くのでした…」
「妙なナレーション入れるな!」

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