現在、わたしの手元にある、シャーロック・ホームズに関する伝記を紹介します。これは、彼の伝記と考えてもいいかな・・・という作品もありますが、彼の動向が分かりますので、ここにあげています。
書 名 | 著者名 | 出版社 | 発刊年 |
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シャーロック・ホームズ ガス燈に浮かぶその生涯 | W・S・ベアリング=グールド | 河出書房新社 | 1987 |
シャーロック・ホームズの履歴書 | 河村幹夫 | 講談社 | 1989 |
ホームズとワトスン 友情の研究 | ジューン・トムスン | 東京創元社 | 1998 |
シャーロック・ホームズの謎 モリアーティ教授と空白の三年間 | マイケル・ハードウイック | 原書房 | 1995 |
コナン・ドイル | ジュリアン・シモンズ | 東京創元社 | 1991 |
「詳注版シャーロック・ホームズ全集」の作者、ベアリング=グールドによるホームズに関する伝記の古典です。「素晴らしい!」の一言しかありません。でも、読み解くにはかなりの知識が必要となります。「詳注版〜」は、欲しいけれどもちょっと高くて・・・
厳密には、伝記とは言えないかも知れません。しかし、久しぶりにホームズの世界に戻ってきたきっかけの本として、ここに挙げたいと思います。機会があれば、みんながこんな本を書けてしまうかもと思わせる、真面目な記述が素晴らしい本です。ホームズについて、当時のイギリスについて、そしてドイルについてと盛りだくさんな内容が簡潔にまとめられています。
ホームズとワトスンの二人の生涯が描かれた伝記です。主に、ワトスンの作品が発表されていた二人の活躍した期間が中心ですが、非常に真面目に詳しく調べられ、書かれています。付録1として加えられている「聖典をめぐる諸説」は、とても興味ある論題提示です。時間があれば、調べてみたいと思っています。
ホームズの「最後の事件」から「空家事件」までの間の空白の三年間を明らかにした記録です。物語という形をとっており、ホームズの語り口になっていますが、とにかく謎の三年間が埋められるので貴重な資料です。ワトスンが著作の中で書いている出来事をホームズが自分の言葉で解説している部分もあり、ホームズの考えを理解する上でも興味深い記録でしょう。
シャーロック・ホームズの生みの親であり、ワトスン博士の出版代理人であるコナン・ドイル氏の伝記です。ホームズの物語のバックボーンとなる、イギリスのヴィクトリア時代の雰囲気とドイル氏本人の生活、思想がよく理解できます。ホームズと切り離せないものとして、ここに挙げておきます。