エルミタージュ幻想    



先日、小さい映画館で「エルミタージュ幻想」という映画を見ました。
午前中に一回だけの上映だというので
遅れないように母と行きました。


ロシアのエルミタージュ美術館でロケをしたというすごい映画です。

しかも90分をワンカットで撮ったという奇跡の作品!
(監督のソクーロフさんが主人公として声だけ出演しています)



何と言ってもこの美術館は女帝エカテリーナ二世の元宮殿ですからね。
それ自体が美術品といえる美しさ。
それに加えて女帝が集めた美術品が300万点あるそうです。
交代で展示されているようですね。
全部見たら6年くらいかかるらしいですよ。


まぁそんな美術館を舞台に
ロシアの皇帝時代の幻想がくりひろげられて
それはそれは夢のような映画でした。
扉が開かれると、そこにはロシアのロマノフ王朝時代が再現されています。
ピヨートル大帝、ペルシャからの使節団、観劇するエカテリーナ女帝
最後の晩餐を囲むニコライ二世と家族など
扉ごとに現れます。

扉が開く瞬間のその美しさ!
「はぁ〜〜」というためいきが館内から聞こえてきます。
きらびやかな天井画、キリスト教を題材とした油絵。
彫刻や舞踏会のシーン・・・

全く異なった世界へ行けるというのも映画の魅力ですね。



映画終了後に隣の母を見ると、
母はそのまた隣に座っていたおばさまと話をしています。
全く知らない人です。
60歳くらいかな。


母は「なんだか不思議な映画でしたよ」
なんて言っています。

帰り道。
「さっきの人、何だって?」
と聞くと、母は言いました。

母  「あぁ、あの人ぉ?
    『どんな映画だったんですか』だって。
     『とっても綺麗でいい映画なんですってねぇ』って残念そうだったよ」

たた美 「えー だって自分だって見てたでしょうに。
      最初からいたでしょ、あのおばさん」

母  「いや、あの人ね、最初からいたんだけど、










     始まる前から終わるまで寝てたのよ」









わははは♪

何しにきたんだろねー(笑)


寝るのは勝手だけど、
「どんな映画だったんですか?」
なーんて聞いちゃうあたり、勝てないな、って感じも・・・(笑)








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