メガネの使い方


P介とお友だちを連れて
ディズニーシーの「ストームライダー」に乗りました。

「ストームライダー」というのは飛行型気象観測ラボのこと。
これに乗って大きな台風の目の中に入り、
ミサイルで竜巻を粉砕するのがパイロットと乗務員の使命です。


パイロットのキャプテンデイビスがハチャメチャで、
機体は大揺れに揺れ、急降下し、急上昇し
スリル満点!

そんなアトラクションです。

実際には映画館のようにみんなで椅子に座り、
前の大きなスクリーンに映し出される映像を見て臨場感にひたります。
この時、椅子の動きも画面に連動しているので
ほんとうにストームライダーに乗っているかのようなスリルを楽しめるという仕組みです。

さて、今回たた美の前にディズニーシーのガイドさんが
お客さんを連れて座っていました。
パークガイドです。
有料でディズニーシーの見所へを解説つきで案内してくれるスタッフです。

この時のお客さんは7歳くらいの男の子3人を連れたグループでした。
ガイドさんはお客さんに楽しい思い出を作ってもらうのが仕事です。
当然、感じがよくて、明るくておもしろくて
お話しが上手です。


3人の男の子たちはすっかりこのガイドのお兄さんと打ち解けて
楽しそうにきゃらきゃらとしゃべっています。

さぁ いよいよアトラクションが始まるぞ、と思った時、
このガイドさん、メガネを取り出しました。

???

職員なんだから、アトラクションなんて飽きるほど見てるんじゃないの?
それとも何か見逃すわけにはいかない大切なことが今日に限って起こるわけ?


たた美は7月のオフ会を思い出していました。
るふとりょいちろくんとも
一緒にこのアトラクションに乗ったのです。

確か、キャプテンデイビスが無茶して、機体が破損しちゃって・・・
おまけにストームライダーのエンジンがおかしなことになっちゃって
最後は水上に墜落するっていう設定だったような・・・

で、その時に霧状の水が顔にかかって・・・

あ、水よけかぁ。

さっすがプロのパークガイド。
慣れてらっしゃる。

最後に水が顔にかかるってわかってるから
水よけのメガネですね、きっと。


さて、始まりました、ストームライダー。
出動です。

案の定、やっぱり当然、今日もキャプテンデイビスはハチャメチャ。
機体は大揺れ、何かがささって機体が破損。
そして最後に水しぶきが顔にかかって・・・


・・・あれ?(視線、ガイドさんに)











こんなになっちゃった。
かなり揺れてたからね。

これじゃ水しぶき、防げないねぇ。



ガイドくん、隣に座っていた小学生にこの姿で言いました。

「こんなんなっちゃったよ〜」

小学生、大喜び。


少しすると、場内が明るくなります。

ガイドくん、そのまた隣の小学生にまだやってます。

「こんなんなっちゃったよー」

3人の小学生、大喜び。


そして、その向こうに座っていた小学生のお母さんたちに
まだやっています。

「こんなになっちゃいましたよー(笑)」


ツアーのグループ、なんとも明るい雰囲気。
ガイドくんはメガネを直そうともせず、
みんなで大笑いしています。








そしてたた美はだんなさんにつぶやきました。





「小道具だったね」







グループの大笑いをよそに
くすくすと苦笑いするたた美とだんなさんでした。