玉入れの極意 去年、小学校の運動会でPTAの「紅白対抗玉入れ」に参加しました。 たた美は白組。 白い玉を拾ってカゴをめがけて投げます。 えいっ! なかなか入らなかったけど、いくつか投げたあと、 ひとつの白い玉が弧を描いてカゴの中にスッポリと入っていきました。 やったー 入った!(悦に入るたた美) そして過去を振り返る・・・ 初めて玉入れをしたのは5歳の時、 幼稚園の運動会でのことでした。 6歳の運動会の玉入れを経て小学校に入学。 一年生の時にも運動会で玉入れをしたことを覚えています。 でもっ、カゴに玉を入れた記憶が全くない・・・ そう。 今何十年かぶりにPTAの会員として玉入れに参加し、 このたび生まれて初めてカゴに玉を入れたのです。 あぁ・・・ 思えば長い日々であった・・・ ありがとう、みんな。 たた美はついにやりました。 応援ありがとう。 ママン、やりました。 ありがとう。 生きていてよかった(感涙) ***** 数日後、気を良くしたたた美は このことを近所に住むみゆりんにファミレスで報告しました。 会うたびにたた美を笑いの渦に巻き込んでくれる ありがたいお友だちです。 「聞いて。私、この前の運動会で 生まれて初めてカゴに玉を入れたんだよー」 するとみゆりんは言いました。 「だめよ、ねーさん。 (←みゆりんはたた美をこのように呼ぶ) それって、『投げた玉は入ったかな』って ず〜〜〜っと見てたってことじゃない」 当然でしょぉ。 玉が入ったかどうか気になるもん。 だって一点差で勝つかもしれないんだよ。 輝かしい1点を自分が入れたかどうか気になるじゃない。 「ねーさん、そんなのダメダメぇ。 玉入れはね、投げた玉を見てたらダメなのよ。 下に落ちている玉だけを見て、 ひたすら投げつづけるのよぉ。」 ( ̄□ ̄;) !!! みゆりんは語り始めました。 小学校の時に運動会の練習として 授業で玉入れを教わったことがあるということを。 そして玉入れを教えてくれた先生が 「とても厳しい先生だった」ということを・・・ 大人になった今でもそのことを覚えているなんて、 よっぽど厳しい練習に耐えたんだねぇ。 みゆりん 「玉を投げたあと、少しでも上を向くと怒鳴られたものよ。 。 『玉のゆくえを追うな〜〜〜〜〜〜!!』 って」 くくくく・・・・ 玉のゆくえを追ったらいけなかったのかー。 玉入れってそんなに真剣にやったことなかった。 すごいよ、すごい。 玉入れに極意があったとは・・・。 たた美、無知でした。 みゆりんありがとう。 そして白組の皆さん、ごめんなさい。 たった1つの玉をカゴに入れて 満足してしまったたた美は間違っていました。 カゴに玉が入ったかどうか・・・ そんなこと気にせずにどんどん投げるべきでした。 ましてや途中で過去を振り返る など、もってのほかでした。 すいません。 今年も玉入れに参加します。 今度こそ、上を見ないでがんばります。 下に落ちている玉だけを見つめて、ひたすら投げつづけます。 拾っては投げ、拾っては投げ。 黙々と下を向いたまま投げつづけます。 おそらく、たた美の投げる玉は今年もカゴに入ることでしょう。 みゆりんに極意を伝授された今、たた美には自信があります。 ・・・その場で一人だけ 浮きまくる自信もあるけどね。 |