2006年7月12日
 京都府長岡京市柳谷
トゲナナフシ
 
私の休日は相変わらずの梅雨空で、この日も朝からどんよりと曇っていました。仕方なく
また崖を見に行ってみました。今回はいつにないお客さんです。トゲナナフシが二匹ばか
りはりついていました。このナナフシはエダナナフシのようにいつでも木の上にいるので
はなく、昼間は地面など低いところでおとなしくしていて、夜になると木に登って木の葉
をかじるようです。それからこのトゲナナフシは単為生殖で繁殖するらしくて、自然界で
は雌しか見つからないそうです。それでも飼育下では雄も見つかっているので、もしかし
たら自然界でも雄がいるかも知れません。存在自体は意味のないものですが。雌ばかりな
のに雄が産まれるのは不思議な気がします。トゲナナフシは性染色体が人間のようにXY
型(雌はX染色体だけのペア。雄はX染色体とY染色体のペアでY染色体上に雄を決定付
ける遺伝子があります)ではなくてXO型(Y染色体が欠けていてX染色体が単独になる

と雄になります。単為生殖でも異常が起これば雄が現れる可能性があります)なのかも知
れません。いずれにしても何らかの異常が起こらない限り雄は現れないということでしょ
う。しかし、ミジンコやアブラムシなどのように環境に応じて両性生殖と単為生殖を使い
分けている生き物もいるので、自然界は一言では語れません。