1.いくら送金するか、それが問題だ
 いくらの資金でゲームを開始するのか。最終的にはいくらまで投入できるのか、ある程度考えておかなければ、戦略が立たない。証拠金取引というのは、株・債権等の現物取引と違って「追証(オイショウ)」の問題を常に考えなければならないからだ。
 例えば、白金を1枚、新規買い注文した。本証拠金は6万円だ。私は市場で1枚の白金買い建玉を保有することになる。白金の市場価格は時々刻々変化していき、その都度潜在的な損益(損失と利益の総称)が生じる。価格が下落して、建玉から生じる評価損が終値ベースで3万円以上になった時、追証を入れなければ建玉の維持ができなくなる。つまり、追証(意味は「用語集」で検索!)を入れて建玉を維持し、損失が回復するのを待つか、仕切注文を出して、損を確定させるか決断しなければならない。

2.追加費用が生じる可能性
 つまり、証拠金取引は、自己の意思と無関係に追加費用が生じることがあるということだ。追証制度は、評価損が本証拠金の50%以上になると本証の50%を差し入れなければ建玉の維持を認めない制度である。今日の終値時点で追証が確定した。これを入金しないとどうなるか?明日の正午までに入金しなければ、前場終値で取引員が強制的に仕切ることになっている(取引員による建玉処分権の行使)。

3.結論
 上記のように追証の問題があるため1枚当たり、2回分の追証費用は用意しておきたいものである。それでも損失が回復しなければ、当初の読みがそもそも間違っていたと認識して、一旦損切りしよう。
 従って、いくら入れるかではなく、入れた金額の範囲内でどのように建玉を配置していくかを考えるべきだと言うのが結論だ。
 具体的には、手掛けようとしている銘柄の本証の5倍の額が最低限の当初必要額ということになろう。
 金や白金などの貴金属銘柄をやろうとしている人なら、30万円くらいの預託額で充分遊べる。遊びながら相場の泳ぎ方を覚えていくという気楽な姿勢が必要だ。

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