番外編4

BMW 318ツーリング(E46)/GF-AL19

2003.12.5〜2003.12.27

11月29日(土)に不幸にも追突されてしまいました(号泣)
※詳しくは日記帳をご覧下さい。

A4クラスの代車をお願いしたところ、手配されたのがこのBMW 318ツーリング。確かにA4と同じクラス。
ご存じの通りAudi A4・BMW 3シリーズ・メルセデスベンツ CクラスはDセグメントのライバルです。
今回は、A4 Avantのライバルになる3シリーズのワゴンモデルを借りることになりました。

これをアウディ新潟で渡された時はハッキリ言って、「ラッキー」って思いました(笑)
雑誌での比較レポートでA4は3シリーズに何度も苦渋を舐めさせられていますからね。べた褒めされる実力を一度じっくり味わって見たかったんですよ。
この318ツーリングはアウディ新潟の持ち物ではなくて、新潟市内にあるレンタカー屋から借りました。名前はクワトロレンタカーです。でもアウディは扱っていないのが納得できませんね(苦笑)
ちなみに事故による代車適用価格で通常より割引されているとはいえ1日15000円だそうです。

というわけで約3週間ほどお借りすることになったのですが、運転するたびに雑誌が書くよりA4の性能は低くないな、と思えてきました。

318ツーリングは、カーブは素直に曲がってくれますし、また駐車場での取り回しも抜群。
しかし、サスペンションがキチンとお仕事していない感じを受けました。エンジン縦置きで前方にぶら下がっているA4ではピッチング現象が起きてしまいます。これが起きないのが3シリーズやCクラスの優位なハズなのですが、お借りした318ツーリングでは走行中に道路の補修部分などを乗り越えた時にユラッときたり、最悪な時はシートに座っているのにかかわらず尻餅をつくことが数回有りました。これでは折角の優位点もチャラという感じです。
タイヤは15インチのスタッドレス(後でこのスタッドレスがトンデモナイ代物だと発覚するわけですが)なので乗り心地は良いはずなのですが・・・。

318ツーリングをお借りしたのが春・夏・秋もしくは、雪がまったく降らない地域に住んでいたら、さぞかし楽しいBMWライフを送れたことでしょう。
しかし、ここは雪国新潟県。まして季節は冬一直線の12月。
日に日に迫り来る冬のプレッシャーから胃がキリキリしてきました。
子供の頃、自営業だった亡き父の手伝いでFRのワゴン車で何度も雪道でスタックし、降りて車を押したり、スコップでタイヤの周りの雪を掘ったりして脱出を手伝った経験があるからです。quattroに拘った理由というのは実はこれから来ているんですよ。

ハッキリ言いますが、雑誌でテストされる雪上コースや、スタッドレスタイヤのCMで見かける雪道は、実際の雪道とは懸け離れた「走るには都合の良いコース」です。
BMWでスキーに行かれる方もいらっしゃると思いますが「スキー場がある豪雪地帯の除雪体制は完璧に近い」です。

除雪は、国土交通省の除雪部隊や市町村の除雪契約を結んだ土建業者が行います。しかし、除雪車はリアルタイムに出動できませんし、まして全ての道路をアスファルトが見えるぐらいにまで除雪するのは物理的に不可能です。

除雪が遅れると、雪道はタイヤで踏み固められ、チェーンで作られた凹凸が成長して、穴ぼこだらけのダートに早変わり。また、幹線道路に接続する交差点やロードサイドの駐車場の出入り口はザクザクして歩いて渡るのも大変なシャーベットの砂漠になります。

FRよりFFの方が一般的に雪道は強いと思います。しかし、そのFFでも上記のような状況下では通常走行やスタック時の脱出にも苦労します。
話はそれますが、エンジン縦置きレイアウトでフロントにトラクションがかかるアウディのFFは雪道では強いです。
Audi80で雪道を走りましたが、FFアウディ車乗りの方が「quattroまでは要らない」と言うのがわかるような気がしました。

閑話休題。悩みました。そしてある結論が出されようとしていました。
「BMWでは要求を満たしてくれないかな」と。
新潟の冬を過ごすには318ツーリングと私は相性が悪いようです。
電子デバイスで武装されているとはいえ、FRでは限界があることを何度も何度も目の当たりにしています。
BMW自身もそれを認め古くは325ix、最近では330xiという4WDモデルを発売しています。
大袈裟な言い方かも知れませんが、318ツーリングの走行性能では必要以外に自宅から出なくなる可能性があります。それだけは絶対に避けたい。
ただでさえ新潟の冬は鬱陶しいです。それを乗り越えるだけの安心感を318ツーリングから感じられませんでした。

ですが12月末にはA4が修理から戻ってくるハズなので多少の雪はなんとか切り抜けようと決心しました。こうなれば、BMWの雪道走行試験をしてやる、と。半ばやけになっていました(苦笑)

しかし12月22日に脆くもその希望は断たれました。修理にお願いしていた修理工場から連絡があり、修理部品が遅れて年内には修理が終わらないという悲しい連絡が来ました。
※詳しくは日記帳をご覧下さい。

そして25日、恐るべきことが発覚します。
装着されていたスタッドレスタイヤを調べてみたところ1997年34週製造だったことが判明。タイヤはカチカチになっていたのです。確かにディーラーから「スタッドレスは危ないかも」と言われていましたが、12月中にはA4が戻ってくるという当初の予想ありましたので目を瞑っていたのですが現実を目の当たりにして絶望しました。
これでは走行試験ではなくて、衝突安全試験を再び行わないといけなくなる可能性があります。衝突安全試験はA4だけで十分です。もう、懲り懲りです。

26日、ディーラーに修理が遅れていることと、スタッドレスタイヤの件を伝えて27日に交換になりました。

最後に318ツーリングの感想として、車選びには如何に個人のニーズが重要なのかということを身をもって体験できた車でした。