わたくし流モダンジャズ道へ


近年、再発されたビルエヴァンスの
The Village VanguardライブCD盤の収録曲一覧


 ビルエヴァンス・トリオの数々の名演の中でも、この日、1961.6.25の日曜日、リバーサイドレーベルに遺したヴィレッジヴァンガードでの演奏は、ジャズ史上、決して忘れられない出来事となりました。
 プロデュースしたオリンキープニュースによれば、この日もビルエヴァンスは収録にあまり乗り気ではなかったというのです。そのうえ、当日は日曜日ということもあり、クラブのお客の入りは少なかったという。また、当時はこのトリオはまだあまり知られていなかったこともあり、来ているお客も彼らの演奏よりは、むしろおしゃべりとお酒と食事のほうに夢中になっていたようです。

 このことが逆に彼らトリオにとっては、自分たちの演奏に心から集中できたというのですから、おもしろいですね。自分の演奏にはいつも満足していなかったというエヴァンスも、この日のトリオの演奏はご満悦だったというのです。
 確かに、演奏中に聞こえてくるグラスがぶつかりあう音、会話、笑いなどが、本来なら騒音としてうるさいはずですが、それさえもこのトリオの息のつまるような繊細なインタープレーの一部かと錯覚してしまうほどに聞こえてくるのですから不思議です。そして、何度聴いてもこの日のトリオに惹きこまれてしまうのです。心の奥深くにまでしみ込んで、いつの間にか彼らと一体になってしまっているのですね。

 なんと、このライブの10日後に、ラファロが交通事故で亡くなってしまいます。 エヴァンスはあまりのショックに、この後半年くらいはピアノに触れることはなかったといいます。いずれにしても、リバーサイド、そしてオリンキープニュースへの感謝と奇跡とも思えるこの幸運をかみしめながら、この日の名演を静かに聞くことにしましょう。
 因みに、下記の青字の曲目はオリジナル盤(LPレコード)には収録されていなかった曲目です。


Sunday At The Village Vanguard  Sunday At The Village Vanguard収録曲

Gloria's Step(Take-2), My Man's Gone Now, Solar, Alice in Wonderland(Take-2), All of You(Take-2), Jade Visions(Take-2), Gloria's Step(Take-3), Alice in Wonderland(Take-1), All of You(Take-1), All of You(Take-3), Jade Visions(Take-1)
Waltz For Debby  Waltz For Debby収録曲

My Foolish Heart, Waltz for Debby(Take-2), Detour Ahead(Take-2), My Romance(Take-1), Some Other Time, Milestones, Waltz for Debby(Take-1), Detour Ahead(Take-1), My Romance(Take-2), Porgy(I Love You,Porgy)
BILL EVANS DISC1 1961.6.25  The Complete Live At The Village Vanguard 1961収録曲
 (3枚組)


上記の各アルバムに収録された全曲目のほかに、演奏の途中で収録が中断された Gloria's Step(Take-1)と、当日のアナウンス・会話等が、本アルバムにはすべて時系列的に収録してあるのです。
惜しいことに、My Man's Gone Nowの別テーク一曲だけはマスターテープが紛失してしまっていて、このコンプリート盤でも聴けないんですね。

*各DISCの収録曲目は、下記をご覧ください。
BILL EVANS DISC2 1961.6.25
BILL EVANS DISC3 1961.6.25

 上記コンプリート盤(3枚組)の収録曲目
 DISC 1
Afternoon Set 1 Gloria's Step(Take1-interupted) Alice in Wonderland(Take1) My Foolish Heart All of You(Take1)
Afternoon Set 2 My Romance(Take1) Some Other Time Solar
 DISC 2
Evening Set 1 Gloria's Step(Take2) My Man's Gone Now All of You(Take2) Detour Ahead(take1)
Evening Set 2 Waltz for Debby(Take1) Alice in Wonderland(Take2) Porgy(I Love You,Porgy) My Romance(Take2) Milestones
 DISC 3
Evening Set 3 Detour Ahead(Take2) Gloria's Step(Take3) Waltz for Debby(Take2) All of You(Take3) Jade Visions(Take1) Jade Visions(Take2) ...a few final bars

 BILL EVANS -piano SCOTT LaFARO -bass PAUL MOTIAN -drums


 ビルエヴァンスに関しては、いろいろな本が巷に出まわっていますが、最近またすばらしい本が出版されました。なんと日ごろわたくしが尊敬してやまない中山康樹さんがお書きになったんですね。

 そのタイトルも、ずばり「ビルエヴァンス名盤物語」(2005.7.8発行 音楽出版社刊)。この本でもこの歴史的な夜のセッションの一部始終をお書きになっていらっしゃるので、ぜひご一読を。

 それにしても氏は、お友達であるマイルスデイビスだけではなく、エヴァンスまでもマナ板にのっけて、その全貌をあばいてしまおうと言うのです。でも、エヴァンスのためにここはみんなで応援しちゃいましょうか。
 氏の近著は、な、なんと「エヴァンスを聴け!* ですと。(2005.11.10発行 ロコモーションパブリッシング刊)  
 氏は、熱くも2008.1 に「新・エヴァンスを聴け!」(ゴマブックス刊)を出されています。
    

  (2005.5.29記 Copyright (C) 2005-2013 TOKU All Rights Reserved.)
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