切手収集ことはじめ 
目 次 収集スタンス 記念切手編1 -2 -3 -4 通常切手戦前編 戦後編 補足編1 -2 TOPICS-1 -2


T プロローグ ・・・日本切手の収集スタンス

わたくしの場合は、○○○○コレクター?

菱川師宣「見返り美人」

 小学生のころでしたかね。おやじが手紙を出すために買ってきた、少し大き目の美しい図柄の記念切手を見て、欲しいものをもらっては集めていたのは・・。1950年(昭和25年)頃のことです。
 子供が、なんでも宝物と思って集めたがる、始めはそんなことだったと思う。その中に切手があったということでしょう。

 しかしです。友人たちと競い合い、一生懸命にその気になって集めだしたのは、中学生になってからでした。ちょうど世に言う切手ブームがはじまったころなんですね。
 でも、わたくしは子供心にも、切手ブームとは関係なく、小さな切手の中にある何かを見ていた(感じていた) のだと思う。それは、小さな切手から漂う、あのなんともいえない不思議で妖しい魅力(魔力)に早くも取り付かれてしまったんですね。

 それからおよそ半世紀、生来の凝り性と言うか、コレクション癖からか、途中何度か中断しながらも、ここまでよくもまぁ続けてきたものと思います。早い話が切手カタログに並んでいる記念切手・通常切手を、発売のたびに順次買い集めてきたということなのです。単片・小型シート中心でしたが、並行してシート買いという時期もありました。

 戦後の日本切手全般、そして戦前のそれへと遡って未使用美品にこだわって意識的に収集しだしたのは、やはり社会人になってからのことです。整理保存がしやすいボストークアルバム* の各ベージ(リーフ)に、切手を一枚一枚埋めて、ひとりニヤニヤと眺めるのを楽しみにきょうまで長らえてきたのでした。

 こういうのを称して「カタログコレクター」、いや、切手収集家たちの間では、カタログ・コレクションと言っています。(カタログ・コレクターと言うと、じつはいろいろなカタログそのものを収集するマニアのことを言うんだそうです)
安藤広重「月に雁」*切手写真 (右上) 見返り美人 1948(昭和23).11.29発行 菱川師宣画* 日本で発行された最初の大型記念切手。切手収集(郵趣)普及をテーマとする「切手趣味週間」記念切手として発行されたもの。
 切手は小さな芸術品と改めて認識させたことでも有名な切手で、その美しさは海外でも反響を呼んだ。*1631?-1694 千葉県安房郡鋸南町生 浮世絵の創始者

*切手写真 (左) 月に雁 1949(昭和24).11.1発行 安藤広重画* 同じく「切手趣味週間」記念切手として発行されたもの。
 この二枚は、日本切手コレクションの原点ともいえる切手かもしれませんね。収集欲をかきたてられるエネルギー源と言ってもいいでしょう。*1797-1858 歌川広重 東京都千代田区生 葛飾北斎の影響を受け「東海道五十三次」は彼の代表作

ボストークアルバム ページごとに、あらかじめ切手の発行年月順に収納場所が図入りで印刷されているアルバムリーフに、実物の切手を所定の場所(透明のマウント) にはさみ込んでいくというスタイルの切手アルバム。
 アルバム自体の表紙が厚手なうえ、箱型の丈夫な保護カバーもついているので、大切な切手を傷つけず、ホコリが入らないなど整理保存には都合がよく、昔から重宝している。わたくしのサイト表紙の PHILATELIST写真(マウスをそっと乗せてみてください)に写っているように、場所はちょっと取るが、その姿は堂々たるものだ。[写真は第1巻(1871年-)から第13巻(-2005年)まで]
 ここに収まらないバラエティ単片、連刷切手、シート類などは、同じボストークのストックリーフ、ブランクリーフなどを併用している。切手アルバムのことについては、本章末尾の「閑話休題」の項でまたくわしく触れることにしましょう。


では、切手収集家 (Philatelist) とはどういうものか・・

 カタログコレクションといっても、これが、ボストークアルバムの第1巻(手彫切手から戦前切手まで) となると、未使用、使用済にかかわらず、全部埋めるなんていうのはとてつもなく無謀なことと分かったのは、お粗末にもかなり経ってからのことだったのです。無知とは、あな、おそろしや、です。

 テーマ、ターゲットを絞り込んで、深く掘り下げていれば、今では少しはフィラテリストのはしくれにはなっていただろうに・・・ひょっわが国最初のお年玉郵便切手シートとして、切手展に出品して金銀賞受賞だってネェー。(そんなに甘くない。そうですよね、創造性、希少性、オリジナリティーを競う世界ですものね) ・・・それこそ、「あとのまつり」を絵に描いて、もったいないことに額に入れてこの歳まで飾っておいたようなものです。

 本来、切手収集家 (Philatelist) とは、切手を収集し、切手を研究する人のことをいうのだそうです。すると、わたくしは、コレクターの「コ」の字にも及ばない、単なる集め家、収集家もどき・・・であったということに、残念ながらなりますね。

*左切手写真 お年玉小型シート・干支寅
 1950(昭和25).2.1発行 図柄は丸山応挙画* の六曲一双墨絵龍虎図屏風から「龍虎の図」。
 1949(昭和24).12.1発行されたお年玉くじつき年賀はがきの末等賞品として、初めて発行された小型シート(無目打)ですが、当選者の引き換えが少なかったようで、ほとんどが処分されてしまったんですね。
 驚いたことに、用意された400万枚のうち、898千枚しか引き換えられなかったという、残存枚数がきわめて少ない切手シートとしても知られる。*1733-1795 京都生 写生画の祖

 因みに、年賀状に使うために日本で最初に発行された年賀切手は、1935(昭和10).12.1発行の渡辺崋山画「冨嶽の図」ですが、その後1936.12.10発行の「二見ケ浦の夫婦岩」、昭和24年用年賀切手1937.12.15発行の「しめ飾り」と、3年続けて発行されたものの戦争やらで中断されていました。そして、当時は年賀切手というよりは、通常切手として使われていたようですね。

 戦後初めて年賀切手が発行されたのは1948(昭和23).12.13で、図柄は可愛い女の子の「はねつき」でした。(右写真)
 お年玉小型シート右下に印刷されている「印刷庁製造」や、右切手の下部耳紙に印刷されている「印刷局製造」は、銘版といって印刷の責任所在を明示しているんですね。じつは銘版から発行の時代を知ることもできるのです。


 わたくしの手元に、昔たまたま手に入れることができて、永らく親しんできた「趣味之郵便切手」という三井高陽さん* がお書きになった本があります。 初版はなんと大正11年(1922年)の本ですが、残念ながら、これは昭和15年(1940年)9月発行の改訂第4版です(国際交通文化協会発行、定価2円50銭)。ちゃんとした装丁趣味之郵便切手カバーがあったのでしょうが、これがありませんし、厚手の布張り表紙も一部擦り切れています。
 それにしても、戦争が始まる前の年、わたくしが生まれた数ヶ月前に発行されたというだけでも、興奮ものですが・・。  (右下写真はこの本の表紙と背表紙)

 この本の中で、著者の三井さんはこう述べておられる。
 「単に蒐めると云うこと、即ちギャザリングする事だけならば、大して深みのある趣味とは云うことは出来ないであろう。スタンプコレクター(郵便切手蒐集家) とは、単に集める人と解してはいけない。集めたものに対する研究心のない蒐集では意味をなさない。(中略)私の『蒐める』と云う言葉は、『楽しみに蒐めて、之を研究する』と云う意味で謂うのである・・・」(原文は旧かなづかい)と。

 また、この趣味を長続きさせるためにも、そして時間と費用を節約するためにも、収集専門を決めなさいとも書かれているのです。ごもっとも、おっしゃるとおりですね。でも、そうしなかった。いや、わたくしはそれができなかったんですね。
三井記念美術館三井高陽 (みついたかはる 1900-1983)
 三井高陽さんこそあの三井商家(南家)の10代当主ですが、郵趣の世界でも、切手の著書をはじめ、日本郵便切手会、全日本郵趣連盟の会長をされて、雑誌を出されたり、手彫切手などの収集分野でも名の知られた、いわば切手コレクターの草分け的な存在のおひとりだったのです。

 氏のコレクションは、東京中野区上高田の三井文庫別館に他の美術品コレクションなどと一緒に所蔵されており、わたくしも何度かお訪ねしましたが、定期的に公開される展示会で観ることができたのです。ところがここはすでに閉館されており、本年(2005年)10月に日本橋室町に新たにオープンした「三井記念美術館」に移されています。
(左写真、中央の高層ビル三井本館7階にこの美術館があります。手前は日本橋三越本店デパートです。)

 氏のコレクションの中でも、とくに桜和紙切手赤紫色20銭(仮名ロ、1874.2製造)の完全シートは、未発行切手の超稀少品切手であるという。これは実に見事な至宝だ。因みに、この時期の手彫切手は、和紙から洋紙への転換期てあり、数が少ないことから収集は超難関のものが多い。


切手バブル時代における切手収集のあり方

 ところで、こういうことははっきりと言わないほうがいいのでしょうが、戦後の切手濫発(切手発売至上の営業政策) の結果、全部を集めること(ゼネラルコレクション)はあまり意味をなさなくなってしまったんですね。とくに最近はこの濫発傾向が世界各国に及んでおり、デザイン的にも「小さな芸術品」とは程遠くなってしまっているのが現実です。

 極論すれば、なぜ切手にしなければならないのか、それより何より、そもそも切手という第15回国際商業会議所総会記念切手ものがこんなにも必要なのか、が問われるところまできているんですね。意地悪くみれば、売れないものをムダに作っている・・・コスト意識もなく経費をつぎ込んでいるお役所仕事、としか言えなくなってきているのです。
 賢明な切手収集家は、もう早くからこのことに気がついていたというわけです。

 そうは言っても、美くしくてカラフルな切手を見て、わたくしが昔そうであったように、ぜひ切手を集めてみたいと思うきっかけにはなるでしょう。でも、それだけで果たして長続きするものでしょうか。

 切手の魅力は先に述べたように、芸術性に求めたり、稀少性に求めたり、はたまた、研究の対象となることなのではないかと思うのです。これから切手コレクションをはじめようとされる方は、ぜひともテーマ、専門性を持って収集にあたってほしいものです。

*切手写真 第15回国際商業会議所総会記念 1955(昭和30).5.16発行。
 国際商業会議所(ICC)は、第一次大戦後の1920年に設立されているが、欧米の主要都市で開催という前例を破って、初めて東京で総会が開催された。
 この切手は、ドイツから新たに輸入された多色刷りグラビア輪転機で作られたわが国最初の4色刷りでも知られる。たかが切手、されど切手。切手の質の問題は、ひょっとするとこのころからすでに重い宿命を背負ったというべきか。


 わたくしなぞは、金銭的な事情からほとんど不可能であるにもかかわらず、困ったことにこのムダとも思えるゼネラルコレクションに、まだこだわり続けているのです。戦前は、通常切手を除いてほぼ収集できましたし、戦後(ボストークアルバム第2巻以降) は、通常切手、記念切手(特殊・年賀・航空切手などを含む)を ほぼすべて未使用・美品* で収集することができました。

 残すは、通常切手の昭和スカシなし切手にあとわずかと、戦後初の小型シート(郵便創始75年記念)の初版のみとなりました。そうそう、琉球切手の通常切手にも超高価な1枚がまだ残されていましたね。まぁ、楽しみは後に残しておく、ということにしておきましょう。
*美品 コンディションといいますが、切手図柄の位置、印刷の鮮明度、裏のりの状況、用紙の汚れ・破損状況などを見るのですが、昔の古い切手、戦後初期のものは結構これがむずかしいのです。コレクションの質を高めていくためには、絶えずより良い美品を求めて、手元の切手を入れ替えていく努力が必要なんですね。


 そして、戦前のものでは、こちらは未使用・使用済にこだわることはできませんが、手彫・小判・菊などと呼ばれる通常切手の稀少なものは、ほとんど絶望的です。それでも手元のボストークアルバム第1巻を、生涯かけて埋められるだけ埋めてみようなんて、懲りもせずに若いときの夢を追っているのでありますが・・・決しておすすめできる話ではありませんね。

 ゼネラルコレクションと簡単に言いましたが、切手カタログを見れば分かるように、ひとつの切手にも実際はいくつものバラエティーがあり、本格的にやろうとするとこれは大変なことになります。


切手収集の原点ともなった、もうひとつの大きな郵政改革・・・

 わたくしの手元にもう1冊、これは三井高陽さんがお書きになったものではなく、氏自らが推薦されてお切手の窓られる「切手の窓」(山口広次著、昭和31年4月発行、朝日新聞社刊)という本があります。 (左写真)
 世界中の切手の紹介とともに、それらにまつわる郵便史を著者の山口さんが詳説されているのですが、この中に明治維新のころの日本の郵便史も書かれているのです。

 日本の郵便制度というと、ご承知のようにたびたび切手にも登場する「前島密(ひそか)」(1835-1919)が創始者ということになりますが、出生地は新潟県上越市なんですね。明治4年(1871年)に、江戸時代からずっと親しまれてきた民営の町飛脚を、ごく短期間に政府直営の郵便事業に変えるという大改革を成し遂げたのです。そこであの日本最初の切手、ペニー・ブラック* ならぬ向かい龍がデザインの「龍文切手」が生まれるんですね。

 著者はこのことをロマンチックにこう書いておられる。「この龍切手が、広く大衆の手に行き渡ったときに、日本の新しい郵便制度もまた旧い殻を脱して、昇天の龍を思わせる一大飛躍をとげることになった」と。
 そして、われわれ切手コレクターからすると、まさに切手収集という趣味の原点というか、起点となったのですね。


郵便切手の歩みシリーズ第1集

*切手写真 郵便切手の歩みシリーズ第1集 1994(平成6).8.10発行。
 図柄は、日本で最初に発行された龍文切手(四十八文、百文、二百文、五百文 1871.4.20 旧暦明治4.3.1発行)と、日本の郵便制度創始者前島密である。

 このシリーズは第6集まで発行されたが、わたくしにとっても実に郷愁を呼び起こすシリーズであった。しかし、昔の切手の図柄をそのまま使う手法は過去にもたびたびあったとはいえ、何か安易な感じもするシリーズでもあったように思う。

 それはともかく、この龍切手をはじめとするいわゆる手彫切手は、すべてが一級の芸術品といえるでしょう。眺めるだけでは飽き足らず、なんとか手に入れたいと今もって夢を追い続けているのであります。(かなわぬ初恋か、いまや老いらくの恋?) 龍文切手をはじめ戦前の通常切手の詳細については、第V章切手コレクションの醍醐味の中(通常切手・戦前編)でまたくわしく触れることにしましょう。

世界最初の切手ペニー・ブラックペニー・ブラック 1840年5月1日に世界で最初に発行された英国の切手。なんと日本で発行された最初の切手の31年も前の話なんですね。
 太陽が沈まないと言われた大英帝国を当時治世していたビクトリア女王の肖像(横顔)の図柄で、黒インクを使った額面1ペニー(愛称ペニー・ブラック)と、青インクを使った2ペンス(愛称ペンス・ブルー)の二種類の切手です。この切手は1840年5月6日から使用が開始されたという。

 右写真は、今でも世界中のコレクターたちに大人気のペニー・ブラックの使用済切手です。おもしろいのは、この切手の下、左角右角には「チェックレター」と呼ばれる二文字のアルファベットが記載されていて、この文字の組み合わせでシート[横12枚×縦20枚]のどこにあったのか、位置が分かるのだそうです。(この切手ではMKですから、シートの左から11列目、上から13番目の位置にあった切手と分かるのです)
 このペニー・ブラックも、翌年には刷り色が黒から赤茶に替わりペニー・レッドになりました。
 余談になりますが、ご当地イギリスの郵便改革功労者は、ローランド・ヒル(1795-1879)であったという。


霧島国立公園切手 小型シート(戦前) さてさて、官から民への、衆院選挙にまで、もめにもめたこのたびの「郵政改革」を思うとき、当時は世界の国々の中でも後進の郵政改革だったのが、今次は世界でもはじめてという民による郵政事業への大改革に、隔世の感を抱くとともに、ひょっとして小泉首相* は後世に残る大改革者に名を連ね、切手にも登場するかもしれませんね。 小泉純一郎氏 第87-89代(2001.4-2006.9)総理大臣就任。

 この時点では、まだ郵政民営化関連法案は通っていませんので、いささか早とちりではありますが・・。行財政改革といった観点からやむを得ないこととは思うのですが、一切手ファンという立場からすると、正直言って郵政民営化はやはり淋しい気持ちにはなりますね
 遅かれ早かれすべて民間(私家版) 切手ということになるのですから。
 因みに、郵政事業が平成15(2003)年4月1日に公社化されたことは、すでにご存知のとおりです。

2005.10.14に郵政民営化関連法が参議院で可決成立しました。いよいよ二年後には、郵便局の郵便業務、窓口業務、貯金業務、保険業務が新たに設立される民営化会社にそれぞれ引き継がれることになりました。(2005.10.15本稿追記)

 郵政グループは、2012.10.1以降、郵便局鰍ニ郵便事業鰍ェ統合した日本郵便梶A鰍艪、ちょ銀行、鰍ゥんぽ生命保険、日本郵政鰍フ4社となっています。 (2012.11.11本稿追記)


*切手写真 戦前国立公園切手「霧島」小型シート 1940(昭和15).8.21発行 5万枚。
 国立公園法がわが国で制定されたのが、昭和6年で、同9年に霧島、雲仙、瀬戸内海の3地域がまず指定されたのです。
 そして、この国立公園切手シリーズは、昭和11年から発行が開始されたんですね。単片のほか、解説文を刷り込んだカバー(タトウ)つき小型シートとしても発売された。このシートの発行枚数は、実はとても少ないのですね。
 わが国の印刷技術の粋を世界に示し、人気シリーズとなった公園切手、風景切手の全容については、第U章切手コレクションへのお誘いで、詳しく触れることにします。


 とまれ、これから切手コレクションという趣味そのものがピンチに陥ることになるのか、とても心配です。そして、このピンチをチャンスに変えることができるのか、郵趣の世界の魅力を、ぜひとも若いひとたちに伝えていかないといけませんね。

 いつまで経っても素人の域を抜けられないわたくしにとって、次なるステップへの飛躍につながることを期待しながら、つたない文章とともにささやかなマイコレクションを披露していきたいと思っています。どうぞ皆さまのご指導とご支援をおねがいいたします。


閑話休題・・・切手の整理保管のこと

ボストークアルバム  本サイトをご覧になった方からの一番多い質問は、「切手アルバムには何を使ったらよいのか」というのです。じっさい最初に使うのは、市販のストックブックだと思います。確かに、最初のうちは切手をはさみ込んでおくだけで保管できるので具合がいいのですが、少し数がふえてきますと、分類整理のために入れ替え入れ替えで段々と収拾がつかなくなってきます。

 いざ切手収集を始めて、遅かれ早かれだれもが悩むのが、集めた切手の整理保管のことではないでしょうか。まぁ、箱の中にしまって置くなんて言うのは、想定外ですが・・。

 幸いわたくしの場合は、社会人になってから、たまたまボストークアルバムにめぐり会えて、大切な切手を傷めることもなくきょうまで使い続けてきています。
 そして、初心者の方にも、安心しておすすめできる切手アルバムではないかと思うのです。市販のストックブックは、あくまでも一時的な保管場所と考えるべきでしょう。

 ボストークアルバムの一番いいところは、なんと言っても、切手がはさみ込める透明フィルムのマウントがついていることでしょう。リーフも、発行順に切手の図入りのものから、切手サイズに合わせて好きなように貼り込める方眼紙状のブランクタイプのものまでいろいろあります。

 わたくしは、図入りのリーフに入らない小型シート、連刷切手、バラエティ単片用には、ストックリーフタイプ(一段、二段、三段・・六段までのポケットがついた仮貼り用の各リーフ)のものを、重宝して使っています。すべてA4サイズですから、リーフの追加、差し替えなども自由自在です。このボストークアルバム・リーフ類は、郵趣サービス社で今も取り揃えてくれています。
(右上写真は、ボストークアルバムの第1巻目、戦前切手の図入りのものです。ほこりから切手を守るためにも、ハードケース付きのものがおすすめです。)


 とまれ、切手の最大の敵は、湿気と光です。アルバムの保管場所にも最大限留意したいものです。これらの貴重な文化遺産を、一枚でも多く美しい形で後世に残すことが、われわれ切手コレクターに課された責務でもあると思います。

 ついでと言ってはなんですが、これは切手コレクターの最低限のマナーだと思いますが、切手には絶対手でじかに触ってはいけません。必ず先端部分の平らな切手専用のピンセットで、丁寧に扱うことが必要です。そうそう、切手収集の羅針盤ともいうべき、切手カタログもぜひ座右に置いておきましょう。 (本項2006.2.9追加)

    本ページ冒頭

「U 切手コレクションへのお誘い 1 コレクションの原点となった美しい記念切手 」へつづく (*筆者ハンドルネーム TOKUさん 1941年長野市生まれ JPS日本郵趣協会所属 2005.9.23記 Copyright (C) 2005-2013 TOKU All Rights Reserved.)

日本橋郵便局入口 日本橋郵便局 前島密像 1970国際文通週間切手四日市駅逓寮図

上写真は、郵便発祥の地、現日本橋郵便局[四日市駅逓寮・東京郵便役所跡]。
左から三番目が同局の一角に立つ郵便の創始者、前島密像。旧暦の明治4.3.1(1871.4.20)にわが国の郵便制度が始まり、最初の龍文切手が発行された。 写真建物は日本橋側から撮影。右端が国際文通週間切手に使われた駅逓寮の図。
詳細は次章記念切手編4で触れることにしましょう。

日本郵趣出版刊行の名著「日本切手名鑑」の各巻概容を掲載しましたので、どうぞご覧ください。


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中級者による切手分類 ジャンル別に分類整理された美しい世界の切手、日本の切手がたっぷり楽しめるサイト。(相互リンク)
宇宙切手の展示室 宇宙開発に携わっておられるプロが収集された世界中の「宇宙切手」満載のサイト。量の多さとともに、開発の専門家ならではの解説がなんとも素晴らしい。(相互リンク)
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日本郵趣協会  わたくしが所属する公益財団法人日本郵趣協会のホームページです。雑誌の発行をはじめ、切手イベント・切手発行情報等を発信。切手収集仲間(会員)の交流も盛ん。切手の展示をはじめ、切手のおもしろ発見はミュージアムサイトへ。
郵趣サービス社 日本切手のほか、世界の切手、雑誌、関連書籍、各種郵趣品(グッズ)を販売。
日本郵政グループ 新切手発行情報など郵便局の公式サイトへはここから入れます。

郵便切手類の図柄を複製・模造する行為は、「郵便切手類模造等取締法」により、当局の許可がなくてはできないこととなっています。趣味とは申せ本サイトのようなHP上で郵便切手類の画像を掲載することはどうなのか、また、「著作権」という悩ましい問題も生じます。私からは、法律の趣旨を十分に尊重して、本サイトを仮にもプリントアウトするときは抵触するおそれが出てくると思われますので、くれぐれもご注意くださいますようお願いいたします。


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