白蟻の種類
主な種類 主な特徴
◆ミゾガシラシロアリ科
 ミゾガシラシロアリ科には
 いくつかの種がり、それ
 ぞれ生態や生息地が異な
 ります。日本に広く分布し、
 建物に害を及ぼす代表的
 な種は右の2種です。
●ヤマトシロアリ
 北海道旭川から
 沖縄を含む琉球列島、
 さらには中国大陸に及ぶ
 まで広く分布している種で、
 木造建築の大害虫です。
  • 乾燥に弱く、水を運ぶ能力を
    持たないため
    湿材中で生息する。

  • 土中やコンクリート表面などを移動する

  • 気温が30度以上になると、
    地下部や心材部など
    低温な場所に移動する。

  • 西日本における建物の
    加害時期は、
    4〜7月、9〜10月、
    特に梅雨の頃の活動が激しい。

  • 食痕の内面はイエシロアリより
    不潔とされるが、
    乾燥した木材では
    区別出来ない事が有る。

  • 加害は土台、柱、筋違い、
    束柱、大引き根太、
    床板等の湿った下部材、
    水を使用する風呂場、
    台所、トイレ、洗面所に
    見られる。

★群飛は、通常4月下旬から
5月にかけての日中、
特に雨後の温暖な日の
午前10時〜12時頃に行われる。
●イエシロアリ
 静岡から中国地方に至る
 海岸線、四国、
 九州の低地に分布
 している種で、
 世界のシロアリの中でも
 最も加害の激しい種類と
 されています。
 建造物や材木の害虫です。
  • 水を運ぶ能力があるので、
    乾燥した小屋組なども含め
    建物全体に加害する。

  • 漏水や結露があれば、
    鉄筋コンクリート建物の
    地上部分でも営巣し加害する。

  • 分布の北限は静岡とされるが、
    暖房によって更に北でも生息出来る。

  • 1つのコロニーの個体数は
    100万頭を越えることも少なくない。

★郡飛は6〜7月頃の
蒸し暑い日に多く、
夕方から暗くなる頃まで見られる。
◆シロアリ科 ●タイワンシロアリ
 沖縄本島以南に分布する
 害虫で、建造物のほか、
 サトウキビやサツマイモ
 などの農作物を
 加害する特徴があります。
  • 蟻道は、イエシロアリに
    似ているが、材料はほとんどが
    土壌で作られる。

  • 伐跡地などでは、加害部を
    枯草や小枝で広く覆うことが多い。

  • 女王は5cmを超える体長になる。

★有翅虫は日本最大で、
夕刻灯火に集まる。
◆レイビシロアリ科 ●ダイコクシロアリ
 世界の熱帯各地で最も
 恐れられている
 乾材害虫で、
 日本では奄美本島以南と
 小笠原諸島に
 分布しています。
  • 乾燥に強く、ピアノや家具などの
    木製品、建造物や
    枯れ枝に住み加害する。

  • 糞は砂粒状などで、
    糞から識別出来る。

  • 蟻道や巣を造らず、
    コロニーは小さい。

★郡飛は5〜8月に少数で
何回も行われ、灯火に集まる。
●アメリカンザイシロアリ
 アメリカの太平洋沿岸
 地域を原産地とする
 乾材害虫で、家具や
 梱包材などとともに日本に
 持ち込まれたものです。
  • 屋内の乾材を加害する。

  • 加害を受けた材の表面に
    3〜4mmの丸い虫孔が出来、
    そこから砂粒状の糞を排泄する。

  • 東京・江戸川区・神奈川・葉山、
    和歌山・粉河町・和歌山市、
    兵庫・神戸市・鹿児島県などで
    発見されている。

★郡飛は7〜9月日中に数回行われ、
灯火には集まらない。

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