2001年第4回定例会                        戻る

議長(千葉満) 岩井友子議員。(拍手)

[岩井友子議員登壇]

岩井友子議員 質問を始めます。市長の政治姿勢については、各2問以降の問題について、ぜひ市長の見解を伺っていきたいと思います。

 住宅政策から伺っていきます。

 都市整備公団の廃止が打ち出されていますけれども、公団賃貸住宅が民間に売却され、民営化するようなことになれば、公団団地を多く擁している、それから今後も公共住宅整備を必要としている船橋市として、重大な影響を受けざるを得なくなる問題だと思います。住宅政策を市政に位置付けている自治体ならば、成り行き任せにせずに公団賃貸住宅の売却や民営化はやめ、公共住宅として存続するよう意思表示をすべきだと思いますので、市長の見解を伺っておきます。

 今回の質問をするに当たって、市内の公団賃貸住宅がどのくらいあるのか調べました。13団地、1万2912戸となっていました。市営住宅は、市営団地が766戸、借上住宅が329戸、合わせても1,095戸ですから、公団賃貸住宅は公共住宅の供給量の面でも大変大きな役割を果たしています。入居している世帯の状況は、公団の全国調査を見ますと、世帯主の年齢が2割が65歳以上となっており、高齢化がほかの地域よりも進展しています。年収は平均445万円と、全勤労世帯の平均787万円よりもかなり低くなっています。船橋市内の団地居住者の実態は、自治会の方のお話を伺うと、もっと高齢化は進み、年収はもっと低い。船橋市内の公団居住者の約半数は公営住宅対象層だということで、居住の安定という住宅政策上も重要な役割を果たしていることがわかります。

 こうした公団賃貸住宅が売却されたり、民営化し、市場原理にゆだねられるようなことになったら、これまでのような役割を果たさなくなった場合、船橋市は自治体として、その受け皿を用意できるのかが問われてきます。

 さらに、決算委員会でも議論になっていますが、市営住宅の需要が大きく、応募倍率が非常に高くなっていて、市民が入れない状態が問題になっています。市長は、借り上げだけではなかなか思うようにいかない面もある。基本的な面から考え直していかなければならないと思うと、市営住宅の整備を視野に入れた答弁が行われています。

 これまでも市営住宅の建設については、前原団地の建て替えの中で検討したいという答弁があり、今後の市営住宅供給の面から考えても、この公団賃貸住宅というのは市の住宅政策に大きな影響を与えています。

 その上、ことしの10月に全面施行された高齢者の居住の安定確保に関する法律でも、高齢者の住宅を地方公共団体だけで確保することの難しさを挙げ、公団に要請することができると定めてあります。高齢者の居住確保の面でも、公団住宅の役割はますます大きくなっています。

 特殊法人の改革については、莫大な財政赤字をつくる高速道路整備や天下り官僚のずさんな経営など、必要な改革はやるべきです。都市整備公団の廃止・民営化の方針は、国民の居住の安定という住宅政策上の視点が欠けたものであり、特に、収支では黒字になっている公団賃貸住宅の売却は、改革の目的に反します。ですから、この問題では危惧の声、批判の声も多く、与党内からも出ているとおりです。

 私の手元には、東京都の武蔵野市長が公団民営化の問題で政府に提出した、都市基盤整備公団の事業見直しに関する要望書の文書があります。この要望書の中では、住民の住生活と地域の環境に責任を担う基礎的自治体の長として、性急な民営化の動きに危惧の念を抱いているとして、高齢者が安心して住み続けられる継続居住施策と、公園など緑豊かな住環境整備は、基本的には国の公的責任であること、良質な賃貸住宅供給のために、政策的な配慮と誘導が必要であることが強調されています。武蔵野市でも公団の建て替えが進められており、公団・市・居住者の協働でまちづくりが計画をされたそうですけれども、高根台団地や前原団地など、建て替え団地のある船橋市と共通するものを感じます。

 同じ責任を持つ自治体の長として、公団賃貸住宅の売却や公団の民営化について、藤代市長の見解をお聞きいたします。

 さらに、市営住宅の応募倍率にもあらわれている住宅問題が深刻になっています。市営住宅整備を早急に進めていただきたいのですが、船橋市は市としての基本の住宅政策がまだできていません。これからつくるとのことですが、この間の居住についての考え方の到達、日本の政府代表も採択している居住の権利は基本的な人権だとする国連人間居住会議「ハビタット・」の居住の権利宣言を尊重すること、それから市民参加で策定をすることを求めます。

 市民参加も、特に船橋市では4つの居住形態があります。民間賃貸住宅居住者、公営住宅居住者、公団住宅居住者、持ち家居住者、こうしたそれぞれの居住形態の市民がきちんと位置付けられる、そうした市民参加を求めますが、ご答弁ください。

 次に、住宅問題で住宅リフォームの助成について一言言っておきます。

 助役は、先日の答弁の中で、板橋区のことを杉並区というふうにおっしゃりながらご答弁がありました。このご答弁で、まず相手の自治体そのものが間違っておりました。調べてみたら、杉並ではないと言われて、どこだと探したら板橋区ということで、この政策をやってもいない杉並区を取り上げて、さらに制度を導入した前後を比較してみないとわからないとおっしゃいました。

 比較できるものであれば比較していただきたいんですが、ここには2つの誤りがあると思います。

 1つは、住宅リフォームは、単に地域経済への影響だけで判断すべきではないということです。ほかの実施している自治体の特徴では、板橋区などでも予想を超えた申し込みがあったということで、住まいを住みやすくしたいという潜在的な希望がいかに多いか、こういうこともあらわれています。さらに、地域経済に対しても、このリフォーム助成で仕事を請け負った地元の大工さんたちの、大変大きな仕事の励みにもなっています。

 さらに、地域経済に対して、助役は実施前と後の量的な比較をしないとわからないということで比較をされておりましたが、実施前のデータ、どうやってとったんでしょうか。実施後のデータはありますけれども、実施前のデータ、実施しなかった場合のデータ、そういうのも比較をしなければならなくなるわけですね。そういうできないような比較を取り上げて、やらないことの理由にもっともらしく見せるという、そういうやり方は公正なやり方ではないんではないかというふうに思いますので、一言申し上げておきます。

 次に、学校給食の問題です。

 市内でとれた農産物の消費をふやしてほしい、うまいし安全なんだ、わかってほしい──市長の答弁、よかったです。(笑声)私も同感です。私は、その野菜を子供たちに給食で食べさせたいので質問をいたします。

 教育委員会に地場産の野菜を取り入れてほしいというふうに言いますと、船橋の中央市場を通して入れているから、地場産のものを取り入れていますというふうにこれまで教育委員会は答えてきたんですね。では、どのぐらいの量を取り入れているんですか、一体何割ぐらい入っているんですかと聞きますと、全くつかんでおりませんでした。

 出入りしている八百屋さんにお話を伺いますと、市場でもいいところは大手スーパーが先に押さえてしまう。市場で扱っているのも、地元産ばっかりじゃないんだという話で、なおかつ船橋の市場だけでは間に合わないから、松戸の市場まで行くこともあるんですよという話でした。そして、子供たちにいいものを食べさせたいから、私は自分の目できちんと選ぶために、朝3時に起きて市場に行っていますという話も聞きました。本当に感謝する思いでこの話を聞きましたけれども、市場を通しているからといっても、船橋市の市場では船橋の農家が出荷している農産物の25%しか取り扱われていないとか、安定供給の問題では、繰り返し今度の議会では出されています。ですから、市場から入れているというだけでは、本当に地元産を入れている努力をしていることにはならないのは、もうおわかりいただけたと思います。

 先日、私は、地場産の農産物を積極的に給食に取り入れているという高崎市に行ってきました。教育委員会と学校の栄養士、それからJA高崎、農家の方にも協力をしてもらって、地元高崎の農産物を給食に取り入れているんです。農家から直接学校に納入をされたり、JA高崎の直売所から学校に届けられたりしておりました。八百屋さんからの納入もあるそうです。泥のついた、大きさのそろわないジャガイモなど、不ぞろいな野菜が納入されているそうですけれども、直営の調理員さんも地場産を使うんだからということで、手間がかかっても不満は出ていないというふうにおっしゃっていました。そして、学校の栄養士が納入されている農産物が国内産なのかどうか、県内産なのかどうか、市内産なのかどうか、品目ごとに全部数量を把握していました。そして、どうやってこの地場産をたくさんふやそうか、そういう努力を栄養士がやっておりました。

 さらに、こうしたことを進めるために、高崎市では、高崎市学校給食地場産農産物等利用促進協議会設置要綱というのをつくりまして、この構成員は学校栄養士会、高崎市農業協同組合、農産物生産者、高崎市教育委員会、高崎市農政部、こういう構成で、事務局は高崎市農政部農林課となっていました。船橋市の場合、市場があります。市場の中に青果物学校給食部会という八百屋さんたちの、納入している業者さんたちの団体もあります。ですから、こうした関係者が連携をすれば、学校給食への納入というのはかなり大幅な改善をすることができるはずなんですね。それで、ぜひこれは教育委員会というよりも、高崎でも経済部、農政部ですね、高崎は。農政部なんですけれども、船橋で言う経済部だとか市場だとか、そういうところが事務局で、この協議会運営をしています。ぜひこうした取り組みを船橋市でもやっていただいて、船橋の子供に船橋の畑の野菜を食べさせる、そういう取り組みをしていただきたいと思います。通告してなかったんですけれども、もし答弁いただけたらお願いします、これについては。

 それで、教育委員会にはまず実態をつかむ努力をしていただきたいんです。一体どれだけ野菜が船橋産のものが入っているのかどうか、数量的にきちんとつかんで比率を高めるどういう努力をするのか、それを教育委員会に伺っておきます。

 それから2点目として、パンや小麦製品や大豆製品、輸入食品の問題なんです。

 5月に千葉県食文化研究会が千葉県内の7つの自治体の学校給食パンの残留農薬を調査しましたが、すべてのものから残留農薬、クロルピリホスメチルというのと、フェニトロチオン、マラチオンが検出され、いずれもポストハーベストに使用されている有機燐系の殺虫剤です。有害なものです。特にマラチオンは環境ホルモンの1つです。最近、こうした残留農薬の心配される輸入小麦でなく、安全な国産小麦の学校給食パンを実施しようということが、県レベルの動きで広がっています。

 埼玉県、茨城県、群馬県などで県産小麦100%の学校給食パンが導入をされてきています。千葉県でも、こうした住民団体の動きから、ようやく県産小麦15%、県外産の国産小麦15%、30%だけ国産小麦を使ったパンが10月──この間の10月です──各学校に2回だけ実験的に使われました。せっかくの機会ですので、国産のものを使ったものと、使っていないものを教育委員会を通じて分けていただきました。試食したり、残留農薬の分析も依頼してみました。食べた感じは、どちらも特に違いは感じられませんでしたが、分析結果は、国産を使った方がクロルピリホスメチルとマラチオンが検出され、国産を使わない方は、さらにフェニトロチオンも検出されています。依頼した分析センターでは、国産を使った30%だけ残留農薬も少なく出ている。驚くほどはっきりしたデータが出ましたというふうに言っていました。国産小麦を使うことの安全性が確かめられた思いがいたします。

 給食パンの原料小麦は、県の学校給食会を通じて入ってくるものであり、県の問題でもありますが、船橋市はこの学校給食会に理事として入っております。当事者でもあるわけです。ぜひ県産小麦100%の給食パンの実施を求めていただきたい。さらに、パンだけでなくほかの小麦製品も同様のことが言えるんですね。同時に、小麦だけでなく大豆製品も同じことが言えます。

 これ(チラシを示す)埼玉県のJA埼玉と埼玉県学校給食会が子供たちに出しているチラシなんですけれども、小麦、米、大豆、そうした製品、それから豚肉は全部県産で提供していますよというのを子供たちに出しています。こういうこともやっているわけですから、ぜひ千葉県でも、それから船橋市でぜひ安全なものを食べさせる努力というのをしていただきたいんです。これについてもご答弁を求めます。

 次に、障害のある人への施策ということで、1点目はガイドヘルパーの拡充です。

 派遣先に制約があって、病院や公的機関だけに限られているために、ヘルパーの同行がないと外に出られない、そういう方から、買い物など日常の生活上の外出にも派遣してほしい、こういう要求が出ています。昨年も津賀議員がこの問題を取り上げて、ことしは美容院へ行くことは認められるようになりましたが、まだまだ日常の暮らしを支える派遣にはなっていません。公民館には行けても、夕飯の買い物は近所の人に頼まなければならないのです。障害があっても当たり前の暮らしができるように、派遣先の制約の緩和を求めます。

 また、障害の状況や年齢など、利用者の状況は1人1人違いますので、一律に年間何時間までというような制約を今後つけることのないように求めますが、ご答弁ください。

 2点目は、難聴や中途失聴の方々からの要望です。

 要約筆記という筆記通訳の方法があることはご存じでしょうか。話し言葉のスピードに追いつく速さで要約して書いていく通訳で、講演会など、講師の話を次々に要約筆記したものをOHPに映し出して、聞こえの悪い人にも同時に情報を伝える、そういう制度です。講演会や会議で何度か目にしましたが、高齢者の4人に1人は難聴だと言われています。同時に、聴覚障害のある方で手話ができる方は、15%程度しかいないそうです。

 そういう中で、聞こえる人と同じように情報を伝えるためには、要約筆記の普及が早急に望まれます。要約筆記の普及のために、要約筆記者の養成を船橋市としても実施していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 それから、要約筆記者を県から派遣していただいても、公民館にOHPがなくて、視聴覚センターに借りなければならないということがありました。それも、要約筆記にそのOHPが使えるかどうかわからないということで、結局、要約筆記をしてくださる方にお願いして、OHPも持参をしてもらうということがありました。まだできたばかりの海神公民館の話です。公民館事業も行ってみたいけれども、聞こえないからつまらない、こういう話をする高齢者が何人もいました。要約筆記の養成と、こうした公民館へのOHPの配置について伺っておきます。

 3点目は、社会福祉会館のある新京成習志野駅からのバリアフリー化の問題です。

 もう建って随分たちますし、現在までたくさんの利用者がいるところですけれども、なかなかバリアフリー化、なかなかというか全く進んでおりません。この問題、どんなふうに考えているのか、ご答弁ください。

 最後に、高齢者の介護についてです。

 1点目は、福祉タクシーの制度です。

 介護度4、5の方が対象ですが、こういう介護度の方というのは車いすからの移動が困難なんです。利用ができません、タクシー自体の。逆に、福祉タクシー制度から外されてしまっている介護度3以下の人たちは、本当にタクシーを利用して病院などにも出かけていますし、このタクシー料金が負担が重いんだというふうな話を聞いています。福祉タクシーの制度の利用が現在どうなっているのか、高齢者の利用がどうなっているのか、それから対象の介護度の引き下げを求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

 さらに、タクシーに乗れない介護度の重い方、そういう方の移動手段についてです。

 個人で車いすごと乗れる車を保有するのは、経済的にも負担が大き過ぎますし、通院などどうしても必要なときは、NPOなど会員制の移送サービスを利用している方々も多くあります。車いすごと乗れる車での送迎をしてもらうものですが、これもまた大変な費用がかかっています。タクシー券はあっても、当然使えません。こうした介護度の重い方の送迎についての支援策を求めるものです。あわせて鎌ケ谷市では車いすごと乗れる軽自動車の貸し出しを行っております。家族が運転して病院に行ったり、お墓参りに行くとか、いろいろ利用されているようです。1回100円で貸し出しを行っているそうです。船橋市でもこうした制度の導入を求めますが、いかがでしょうか。

 次に、ショートステイの一本化に伴う利用者の負担増の問題について伺います。

 介護度が重い人ほど、必要な介護量に対し、在宅サービスの限度額が低過ぎるということを繰り返し言ってきました。今回の一本化が、こうした在宅で頑張っている人たちをさらに追い詰めるようなことになってはなりませんが、何らかの対応をしなければ、限度額を超えてショートステイを利用してきた人たちは、その分10割負担となり、今までどおりのサービスを受けるのは難しくなります。市単でも上乗せでも、何らかの対策を行うべきですが、これまでの答弁では船橋市として具体的な対策が示されませんでした。改めて伺います。在宅サービス全体の利用は介護保険では4割程度ですから、今度の一本化でも限度額の中におさまってしまう人たちも相当いるはずなんですね。ということは、船橋市独自の持ち出しなり介護保険での負担というのは、それほど重くないはずなんです。限度額を超えるショートが実態どのぐらいあるのか。市単でやるにしても、保険の上乗せにしても、予算的にどのぐらいになると考えているのか、そこのところを示してください。

 最後に、特別養護老人ホームの整備について伺います。

 これまでの答弁を聞いていますと、待機者を解消する意思があるとはどうしても感じられません。毎月毎月待機者の状況を伺っていますが、今、毎月30人ぐらいずつ待機者がふえています。新たに入所している方々もいる中での30人の増加というのは、大変大きなものがある。これからの計画が繰り返し示されてきているわけですけれども、来年、市立特養をオープンするころには、入所定員分、100人分ぐらいは今からもう待機者がふえてしまうんではないでしょうか。待機者を解消する意思があるのかどうか、解消するためにはどの程度の施設数が必要だというふうに把握しているのか、伺っておきます。

[建築部長登壇]

建築部長(猪野幸夫) 住宅政策につきまして、市長にとのことでございますが、所管事項でありますのでご答弁をいたします。

 公団が民営化をされた場合におきまして、本格化する少子・高齢社会の中で、公団住宅が公共住宅として子育てファミリー階層と中堅所得者に対する良質な公的賃貸住宅の供給をという点に関しましては、影響が大きくなると認識をいたしております。

 1つには、ご質問者ご指摘いただきましたように、本年10月に施行されました高齢者の居住の安定確保に関する法律、いわゆる高齢者居住安定法とのかかわりについてでありますが、法律の第50条の規定では、「地方公共団体は、みずから高齢者向けの優良な賃貸住宅の整備及び管理を行うことが困難なときは、公団に対し、これを要請することができる」旨の規定がございます。

 さらに、民間による高齢者向けの優良な賃貸住宅の整備も、今後は大いに進展するものと期待をいたしているところでありますが、法律が施行されて間もない現時点におきましては、受け皿としてはいまだ進展が見られないのが実情でございまして、高齢者等の居住の不安定化を助長いたさないためにも、公団への要請という選択肢を留保することは、市の住宅政策におきましても、また本市の財政上も重要であると認識をいたしております。

 また、今議会に対しまして、高齢者向けの優良な住宅の整備及び管理を行う要請ができるよう、公団住宅存続の意見書提出に関する陳情も提出をされているところでございます。

 以上のようなことから、市といたしましても十分な認識を持っておりますが、公団廃止後の現在におきましては、まだ……(「公団廃止まだされていないよ」と呼ぶ者あり)失礼いたしました。公団廃止後の現在の事務事情がわかっておりませんので、それらを勘案しました上で今後検討してまいりたいと考えております。

 次に、本市の今後の住宅政策についてのご指摘でございますが、本市の住宅政策の基本フレームとも言うべき住宅マスタープランの策定につきましては、平成14年度に策定すべく、現在、予算の確保に向けまして、県及び庁内関係部課との協議を行っているところでございます。また、市民参加につきましてのご指摘に対しましては、その手法も含めまして今後検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解をいただきたいと存じます。

 以上でございます。

[助役登壇。「謝るだけなら出てこなくたっていいよ」と呼ぶ者あり]

助役(砂川俊哉) 住宅リフォーム助成制度につきまして、私、先日の答弁で、板橋区についてのデータをご説明する際に杉並区と言ってしまいましたようで、大変失礼をいたしました。

 なお、量的比較の点についてもご指摘をいただきましたけれども、これにつきましては、昨日、議員の方から、助成をした件数をもって経済振興効果だというふうなご指摘でございましたので……(「議長、私、質問していませんので」と呼ぶ者あり)それすべてが経済振興効果ではないのではないのでしょうかという趣旨でご指摘を、返事をさせていただいた次第でございます。

 以上です。

[学校教育部長登壇]

学校教育部長(皆川征夫) 学校給食につきまして、地場産の利用比率の実態把握についてのご質問にお答え申し上げます。

 野菜の産地を特定することは、流通状況により難しいものがあると思いますが、できる限り地場産野菜の利用状況について把握に努めてまいりたいと考えております。

 次に、県内産の小麦等を学校給食に使用してほしいというご質問でございますけれども、県内産の小麦や国産品の大豆加工品等の使用につきましても、地場産野菜の使用と同様、学校関係者等に対し、積極的に取り入れていただくよう働きかけていきたいと考えております。

 以上です。

[経済部長登壇]

経済部長(福岡清治) 学校給食で地元野菜を使用することについてご答弁申し上げます。

 地元で生産された野菜を地元の学校で使っていただくということは、経済部でもお願いしているところでございます。農産物の安定生産や価格安定のためにも有効な手段であると考えられますので、今後、関係機関や関係部署と調査研究をしたい、このように考えます。

[福祉サービス部長登壇]

福祉サービス部長(飯島和男) 障害のある人たちへの施策についてのうち、ガイドヘルパーの派遣先についてお答えいたします。

 ガイドヘルパーの派遣先といたしましては、官公庁や病院等への通院を初め、公的な場所や公的な内容に付随した業務と認められるものについて派遣してまいっております。障害者の社会参加がより積極的になっている今日、利用者からの派遣先拡大の要望は年々多様になっております。市といたしましても、毎年派遣先の見直しを行い、利用者の利便を図ってきたところでございます。今後も利用者やガイドヘルパーの方々のご意見を伺いながら、派遣先の拡大について検討してまいりたいと考えております。

 また、視聴覚障害者の方やガイドヘルパーの方へのご意見やニーズを伺いながら検討してまいりたいと考えておりますが、障害者の要望として派遣先の拡大があるわけですが、私どもとすれば、あわせて財政的な面から、具体的には受益者負担の考え方や、サービス料の上限設定などもご提案させていただくことになると思います。しかしながら、ボランティアの方にご協力いただくなど工夫を加えながら、視覚障害者の方やガイドヘルパーの方々がご理解いただけるようにしてまいりたいと考えております。

 次に、要約筆記の養成でございますが、確かに聴覚障害者に対する施策は、手話通訳者の派遣制度がその代表的なものでございますが、聴覚障害者のうち手話を獲得していない、特に中途失聴者、難聴者に対する施策に要約筆記者の派遣制度があります。これは、頭上投影機、いわゆるOHPにより、人の話す内容を要約筆記し、文字を投影するもので、最近、講演会や会合等で利用されております。要約筆記者の養成につきましては、必要性なども理解できますので、聴覚障害者協会とも協議しながら検討してまいりたいと考えております。

 次に、福祉タクシーの利用状況についてでございますけれども、現在、本市では高齢者を対象とした福祉タクシー事業として、介護度4、5の介護認定を受けた高齢者の方が通院等の際、タクシーを利用する場合にその料金の半額を、1,200円を限度として助成しております。平成12年度の実績を申し上げますと、実利用者が33名で、延べ利用回数が415回となっております。

 次に、NPOが行う移送サービスの利用の助成についてのご質問にお答えいたします。

 会員制で運営されておりますNPO及びその会員に対する助成につきましては、特定の会員を対象としたサービス利用でありますので、市として助成することは適当でないかと考えております。

 次に、リフトカーの貸し出し事業についてお答えいたします。

 本市におきましては、寝たきりの高齢者及び身体障害者が通院等、社会生活上、必要な用務に利用していただくため、リフトカーの運行事業を実施しております。事業の実施に当たりましては、社会福祉協議会へ委託し、社会福祉協議会の職員の運転により、現在2台のリフトカーを運行しております。しかしながら、現状では通院等の利用に際し予約が重なるなど、十分に対応できない部分もあるのではと考えておりますので、今後リフトカーの貸し出し事業につきましても、近隣の状況等を参考にしながら検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

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議長(千葉満) ここで、議事の都合により、会議時間を延長いたします。

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[生涯学習部長登壇]

生涯学習部長(石井英一) 公民館へのOHPの設置状況ですが、基幹公民館のブロックごとにそれぞれ1台ずつ設置されております。利用状況は各館によって異なりますが、未設置館については、前もって利用することがわかっている場合には、お互い融通し合っております。今後、障害のある人たちへの配慮をするとともに、高齢化社会を迎える中で、利用状況を見ながら設置については検討してまいりたいと思います。

[企画部長登壇]

企画部長(菅谷和夫) それでは私の方から、障害のある人たちへの施策に係りますところの、新京成線習志野駅から社会福祉会館に至るまでのバリアフリー化につきましてお答えします。

 昨年11月15日の高齢者・身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律、ご承知のとおりの交通バリアフリー法でございます。その法律が施行されたことによりまして、今年度、私どもの方で高齢者や障害をお持ちの方にもご参画をいただきまして、市内の主要鉄道駅のバリアフリー化ということについて検討委員会を設けまして、移動円滑化基本構想というものの策定作業を現在進めているところでございます。

 この中で、ご質問のございました新京成線の習志野駅並びに近接しております社会福祉会館までの、いわゆるバリアフリーの必要性の指摘が既にされております。このようなことから、鉄道事業者とのヒアリングを既に終えておりますが、鉄道事業者の方といたしましては、法が目標といたしております2010年までには、駅構内にエレベーターまたはエスカレーターを設置する旨の回答をいただいているところでございます。

 しかしながら、10年という、ちょっと時間がございますので、私どもといたしましても、なるべく早い時期に設置できるよう、さらに要請をしてまいりたいというふうに考えております。

 さらに、改札口から社会福祉会館までのバリアフリー化につきましては、現場をご存じだと思いますけれども、道路が狭隘であるとか、すぐ隣に踏切がある等々の問題がございます。今後、道路管理者との協議をした中で対応を考えていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

[保健福祉部長登壇]

保健福祉部長(川村良一) 限度額一本化に伴う関係についてお答えを申し上げます。

 ショートステイだけで限度額をオーバーしている方の数は、国保連の給付実績データが9割分のため押さえておりませんが、ショートステイの特例措置を利用している方でありますが、13年度の月平均で約118人の方が平均11日間利用しています。

 次に、不利益が生じる利用者に対し、上乗せ等のサービスの考えはあるか、こういうご質問であります。

 この限度額一本化につきましては来年の1月からでありまして、まだ実施もされないわけであります。したがいまして、実施後、ショートステイの利用実態がどのようになっていくのかもはっきり見えませんので、しばらく様子を見て、もし必要であるならば、最善の方法を研究してまいりたいと考えております。

 それから、待機者の解消策についてであります。今後の待機者解消策といたしましては、15年度には70床、それから増床を予定しております法人が2法人ございまして100床、それからさらに、新たに特別養護老人ホームを整備したいとの相談がございます。こういうふうにして、社会福祉法人による整備が望まれる状況にありますことから、今後は市が直接建設するのではなく、社会福祉法人による整備を支援していきたい、このように考えているところでございます。

 以上でございます。

[福祉サービス部長登壇]

福祉サービス部長(飯島和男) 答弁漏れがありましたので、追加させていただきます。

 福祉タクシーの利用対象者の範囲の拡大についてでございますけれども、近隣市の状況等を参考にしながら今後検討してまいりたい考えております。

 よろしくお願いします。

[岩井友子議員登壇]

岩井友子議員 時間がありませんので、幾つかは要望にしたいと思います。

 まず、福祉タクシーについてですが、順不同でちょっと言いますので気をつけて聞いてください。

 福祉タクシーについてですが、7万人ぐらい高齢者が船橋市にいるんですね。そのうちの33人しか使っていないというこの制度は、本当に効果を上げているんだろうかと思いながら聞きました。近隣市を見てではなくて、船橋市で実績が上がるような制度にしていただきたいので、これについては答弁ください。

 それと、リフトカーや公民館のOHP、それから要約筆記、ガイドヘルパー、これについてはぜひ進めていただきたいと思います。ただ、ガイドヘルパー、時間の上限をという話がありましたけれども、今も利用者は利用時間が本当に千差万別なんですね。そういうところに利用時間の上限を設けていく、今使っている人にそれこそ不利益を与えないような改善にしていただきたいんですが、これだけは答弁をいただいておきます。

 それと、住宅政策の問題です。ぜひ市長からこの問題では答弁をいただきたいんですが、公団住宅に住んでいらっしゃる方々のやはり居住に対する不安というのは、今度の問題が起きてきて大きく広がっています。特に、建て替えがあるという中で、これからどうなっていくんだろうというのがあります。そういう公団居住者の方々に対して、市長がどういう対応をするのかというのは非常に注目をされているところです。

 幾つかニュースに載った投書を紹介したいと思いますが、「高根台団地に住んで40年になりました。年金生活者として、建て替え後の家賃が3倍では住み続けることができないのは当然でした。特別措置によってやっと住み続けられる見通しが出てきましたが、年金の賃金スライドの中止、介護保険料などの支出増に加えて、民営化されたらどうなるのか不安です」、こういう声です。

 公団だから、こういう方々の居住者の居住の権利が今まで守られてきた。それが守られなくなったときに、市長が受け皿として用意できるんでしょうか。そういうことが今問われているんですね。

 それで、先ほどの答弁では様子を見て考えたい、よくなるような動きだったら様子を見ていただいていいんですけれどもね、今回の動きというのは、民営化だ、売却だ、居住者の不安をかき立てるようなことばかりではないでしょうか。ですから、様子を見るのではなくて、今の動きに歯どめをかける、逆に居住者の権利を守る、そういう立場で振る舞っていただきたいんです。市長の答弁を求めます。

 それからもう1点、建築部長でもいいんですけれども、住宅政策のところで、居住は人間の権利なんだ、基本的な人権なんだという考え方がもう世界的に定着しているんです。日本もそれを承認している、そういう立場の住宅政策になるのかどうか。当然しなきゃいけないんですけれども、そういうことを尊重するのかどうかというのが答弁でありませんでしたので、それは確認しておきます。

 それからショートステイの問題ですね。押さえていないという、実態を押さえていない、どのぐらいの人たちが影響が出るのか押さえていないということなんですが、押さえていないと言いつつ、これから様子を見て必要なら最善の方法をとる。どうやって実態をつかむんですか、これから。今までつかめていなかったところで。(「抑制が始まっちゃうのよと呼ぶ者あり)もう既に1月からショートステイは減らさなきゃならないだろう、そういう覚悟を決めていらっしゃる方々が出ているじゃないですか。押さえていないんじゃなくて、押さえていないのはやっていないから押さえていないんですよ。つかもうとすれば、全部レセプト船橋市に来ているんじゃないですか。今まで、1月までの実施のこの期間があったんです。これまでの期間の中だって、つかもうと思えば十分つかめた。それを今までやってきていないんです。これから本当にやるんですか。

 市長、このショートステイの問題は、在宅で一番大変な思いをしている人たちの問題なんですよ。きちんと市長の責任で実態をつかんで、不利益を与えないようにしていただきたいんですが、答弁求めます。

[福祉サービス部長登壇]

福祉サービス部長(飯島和男) 再質問にお答えいたします。

 福祉タクシーの利用についてですが、福祉タクシーの利用については、高齢者で要介護の認定を受けている人たちは約1割程度でございます。そういう観点から、必ずしも元気な方、福祉タクシーの対象にならないということで、ご理解願いたいと思います。

 それから、繰り返して申し上げますけれども、視覚障害者の方の関係でございますけれども、視覚障害者の方やガイドヘルパーの方のご意見やニーズを伺いながら、検討してまいりたいと思います。

 以上でございます。(「そういうのって受益者負担の考え方はまずいんだよ」「時間ないので。だれ」「時間とめて」と呼ぶ者あり)

[助役登壇]

助役(砂川俊哉) 私の方から、公団の民営化に関しましてお答えをいたします。

 この都市基盤整備公団の廃止、民営化につきましては、確かに公団に住んでおられる方は、今後どうなるのかということにつきまして不安を抱いておられるのではないかというふうに私どもも想像いたします。

 この問題につきましては、先月下旬でしたか、この方針が打ち出されたという後に、高根台公団の(予定終了時間5分前の合図)建て替え問題につきまして、公団の方と協議する機会がございまして、その際、先方からは、この方針が決まりましたけれども、公団の形は変わることになると思いますが、建て替えについては粛々と続けていくということになると思いますというふうにお答えをしておられました。

 いずれにいたしましても、民営化されるということで、その後どうなっていくかということにつきましては先ほど部長からもお答えいたしましたけれども、この受け皿としての法人のあり方等、いまだ明確になっていないということで、今まさに国がその詳細について議論しておる最中でございますので、私どもといたしましては、今後の動向をよく見きわめていきたいというふうに考えておる次第でございます。

 以上です。(「それ以前に船橋市の姿勢が問われているんですよ」「やっぱり市長の政治姿勢が」と呼ぶ者あり)

[建築部長登壇]

建築部長(猪野幸夫) 再質問にご答弁いたします。

 居住は人間の権利につきましては、ハビタットの基本宣言となっておりますので、本市でも尊重をしてまいります。

 以上でございます。

[保健福祉部長]

保健福祉部長(川村良一) 再質問にお答えいたします。

 今回の支給限度額一本化というのは、大きな制度改正でございます。訪問通所系サービスとショートステイサービスの利用実態がどのように変化していくのか、よく見きわめる必要があります。実際に自己負担がふえ、限度額を超えた場合の救済につきましては、これは船橋市の利用者だけが発生することはありませんので、近隣都市とも情報交換を行いつつ研究していく必要があると考えておるところでございます。

 以上でございます。

[岩井友子議員登壇]

岩井友子議員 公団の問題なんですけれども、先ほど部長が答弁された中身は、民営化をされたりする中で売却されるようなことがあったり、今の公団の民営化の問題については危惧をしている、市としてそういう認識を持っているということが話をされた後で、それを全く否定してしまうような答弁を助役がされるというのは何事ですか。(「本当だよ」と呼ぶ者あり)

 それで、もう時間がありませんから、市長に答弁を求めます。公団の民営化、どうなるかわからないような民営化に、船橋市の住宅政策をゆだねられるんでしょうか。お答えください。(「船橋市民が住んでいるんだから」「はい、市長」「はっきり言ってやった方がいいよ」と呼ぶ者あり)

[市長登壇]

市長(藤代孝七) 岩井議員のご質問にお答えをいたします。

 公団住宅の件でございますけれども、確かに私ども船橋市におきますと、市の割合といいますか、平成13年11月1日現在で、先ほど岩井議員がおっしゃいましたのは、13団地とおっしゃいましたけれども、私どもの調べでは12団地の1万3215戸と(予定時間終了の合図)いうことでございますけれども、これだけの6%のシェアを占めている中、やはり今回の構造改革の中で都市基盤整備公団が廃止というようなことが出てまいりました。まだ決まったわけではございませんけれども、やはり私どもも慎重に対処していかなければならないなと、このようには考えてはおります。

 議会等におきます陳情等もございますから、私どももそのように踏まえて対処していくつもりでございます

(平成13年第4回船橋市議会定例会会議録より)