2001年3月議会一般質問                       戻る

岩井友子議員 市政執行方針について伺っていきますが、最初に介護保険について伺います。

 介護保険制度がスタートして1年がたとうとしています。実施前から基盤整備のおくれや、保険料、利用料負担の重さ、医療介護認定の問題などによって、「保険あって介護なし」になると指摘をしてきたところですが、まさに現実のものになってきつつあります。特に、1割の利用料負担が重いために必要なサービスが受けられない利用抑制が深刻に広がっています。市内でも、入浴サービスや訪問看護など、単価の高いサービスをやめたとか、ケアマネジャーからは必要なサービスではなくて、支払い能力に合わせたサービスメニューにせざるを得ないという話を聞いています。

 介護認定の件数は補正を組むほどふえていても、介護保険会計は給付が予算をかなり下回るそうです。市全体で支給限度額に対してどの程度の利用になっているのか、利用料と利用抑制の問題について市はどう認識しているのか。これまで12月議会でも伺いましたが、繰り返し利用料の減免を市として行うよう求めてきましたが、それについてやらないともやるとも明確な答弁が出されておりません。一体、市としてやる必要性を認めているのか、伺っておきます。

 2点目として、基盤整備の問題です。

 先日、75歳のひとり暮らしの介護度1の方から、デイサービスが利用できないと訴えられました。ヘルパーさんが週2回と毎日の給食サービスで生活はできるが、2月の初めに退院して以来この1カ月、タクシーで病院に行くだけで、あとはずっと家にこもり切りで、1人で外に出られない。デイサービスに行っておしゃべりでもしたら気も晴れると思うが、あきがなくて通えない。ケアマネさんには何度も電話しているのだけれども、どうにもだめですと言われ、じっとしていると頭がおかしくなりそうだ、そんなふうにおっしゃっていました。

 どのデイサービスセンターに伺っても待機者がおり、申し込んでも2〜3カ月待ちますというケアマネジャー、半年待ってもらえば何とかなります、こうおっしゃったケアマネジャーもおりました。デイサービスがとにかく不足しています。これほど不足しているのに、新年度整備の計画は1カ所もありません。サービス不足の実態を認識していないのか、なぜ不足している状況を放置しているのか。保健福祉計画では、平成16年度までにあと7カ所建てなければならない計画になっていますが、この推進に責任を負うはずの行政が、こうした状況を放置していることは許されません。なぜこうした事態になっているのか、是正も含めて説明を求めます。

 さらに、特別養護老人ホームの待機者が、1月現在で421人になっているということですが、この解消についての計画を示してください。

 また、最近ひとり暮らしで身寄りのない高齢者がふえて、入院するときの保証人がいなくて困っている相談が相次いで私のところに来ています。介護保険の入所施設も同様で、保証人がないと入れません。介護保険の前は、市が必要だと判断すれば措置していましたが、現在は施設との契約ですから、断られればそれまでとなっています。緊急の対応ができません。今後、こうした民間の施設に入所困難なケースがもっとふえてくると思われます。現在、建設中の市立特別養護老人ホームですが、運営主体については検討されているということが繰り返し言われています。少なくとも、入所の判定の権限は市が持つこと、市が契約者として事業者になること、このことは最低の条件になってくると思います。そういうお考えになっているのかどうか、確認をしておきます。

 3点目として、保険料の減免についてです。

 12月議会で石川議員が取り上げましたが、減免の基準になかった預貯金を基準にして申請を却下しているという問題は、所得の低い人の介護保険料負担を軽減をして生活を支援するという、減免制度の趣旨そのものに反するものです。預貯金を基準にしないように是正を求めるものです。

 所得の低い高齢者にとって、預貯金は取り崩して生活費に充てる生活費そのものです。将来の自分のもらう年金が低ければ、できるだけ収入の多いうちに蓄えておこうとするのは当然のことで、年金所得の高い人よりもそれは切実です。その預貯金を一律に額を決めて基準にするのは、公正で平等な行政処分にはなりません。月に5万円の年金しかない70歳のひとり暮らしの人が、仮に500万円の預金があったとしても、5万円では生活できませんから、毎月5万円ずつ取り崩していくと、8年間でなくなってしまいます。3万円ずつで13年、身の細る思いをしながら生活しています。

 減免基準は、ひとり暮らしで大体月10万円の年金の人までが所得では対象になっています。預金がなければ減免をされ、片や5万円の年金の人が却下されるという矛盾です。貯金があったら減免が受けられないということで、現在所得が低くても申請をあきらめている人たちがいます。所得が低い人のためと言いながら、本当に所得が低く大変な人を切り捨てる減免制度になっていて、これで福祉の制度と言えるでしょうか。直ちに改善を求めますので、答弁を求めます。

 介護保険制度の質問の最後に、政府は制度の見直しを3年後に行うとして、制度にかかわる問題の解決を先送りしています。しかし、見直しを行わざるを得ない状態になっていると思います。そこで、現段階で船橋市として制度の問題点をどう認識し、改善を政府に求める点は何かということを明らかにしていただきたいと思います。

 次に、女性政策について伺います。

 男女共同参画計画の骨子が発表され、間もなく原案も発表されるとのことです。骨子は、家庭や地域社会、働く場など、あらゆる分野で男女共同参画を実現しよう、そのためにも女性も力を持ち、差別意識の解消をしていこうという、携わった方々の高い決意が伝わってきます。現在、女性に対する暴力などの人権侵害や雇用差別、所得の低さ、介護、子育てや家庭や地域での男性の参加の問題など、女性にかかわるたくさんの課題があります。その解決のために大きな役割の果たせる実効ある計画になるように願う立場から質問をします。

 まず第1点は、現在の市内の女性を取り巻く課題について、より具体的に分析すること。まだ骨子ですので、具体的なことは原案や今後の本計画に載ってくるのだと思いますけれども、船橋市民が抱えている具体的課題は骨子ではわかりませんでした。保育の問題、介護のこと、パート労働のこと、自営業者のこと、子育て問題や年金など、女性の所得の問題、母子ホーム、駆け込み施設など、船橋市内のことが具体的に分析されていない計画では、船橋市がつくる意味がなくなってしまいます。この点についての考えを伺います。

 2点目として、計画を進める上でのチェック体制が重要です。女性政策課も、行政全体の事業について女性政策を推進する立場で意見を付す権限が、残念ながら今のところありません。計画を実効あるものにするためには、権限を持った推進体制が必要です。特に、行政が行う事業に女性への差別的なものがないか、ジェンダーの立場に立つものはないか、男女共同参画のための積極的なアクションになっているのか、こうしたことがチェックできる体制をどう確保するのか、伺っておきます。

 次に、職員の身分の問題について伺います。

 最近、本来は正規職員を採用すべきところ、かわりに臨時や非常勤一般職と言われる職員がふやされています。保育園では200人以上の臨時の保育士が保育に当たり、学校給食では46人の臨時の調理員が働いています。医療センターでも、10人以上の非常勤一般職の看護婦が働いているそうです。さまざまな部門で正規職員と同じ業務についています。身分も待遇も大きく開きのある職員であり、同じ業務についてはいても、おのずと仕事の内容が違ってしまうのも当然ではないでしょうか。

 直接、こうした職員からサービスを受ける市民にとっては、まさにサービスの低下です。先ほども我が党の議員が指摘をしたとおりです。継続的にこうした非常勤一般職や臨時職員を採用している職種は、それに見合った正規職員の配置を行うべきですので、その改善を求めます。

 また、現在働いてもらっている非常勤一般職や臨時職員の待遇について、同一の労働につく正規職員と同等の待遇の保障を行うべきです。退職金や一時金、昇給などで差をつけるべきではありません。改善を求めますので、答弁を求めます。

 さらに、身分の問題で、放課後ルームの指導員の問題について伺います。

 昨日も石川議員が指摘しましたが、放課後ルームでは非常勤一般職と臨時職員という、雇用形態も大変不安定で、報酬も低い、劣悪な労働条件で指導員が働いています。市政執行方針では、放課後ルームを大きく位置付けているように述べられていますが、実態はまるで逆の位置付けです。非常勤一般職は、1年の期限付きの不安定な雇用で、職務に専念する必要のある仕事内容であるにもかかわらず、生活を保障する賃金も支払われていません。指導員を続けたくても、継続して働き続けることは困難です。子供の生活施設であるルームは、事業は途切れることなく継続しており、特に子供とのかかわりでは、指導員の継続性は最低の条件です。それが確保されなければ、しわ寄せは子供たちに及びます。働く人や子供を犠牲にしてまで安上がりな体制で事業を進めるやり方は是正すべきで、常勤化を求めるものですが、答弁を求めます。

 あわせて、現在いる指導員に対しては、当面生活できる報酬への引き上げ、一時金や退職金の制度化を求めますが、お答えください。

 最後に、サッカーくじの問題について伺います。

 今月3日から、サッカーくじの全国販売が始まりました。船橋市でも、25カ所前後の販売店で販売が始まっています。書店や携帯電話販売所、弁当屋など、青少年の出入りする場所での販売が行われ、船橋駅前では投票用紙のtotoシートが無差別に配られました。ある販売店に行って聞いてみたところ、年齢の確認については目視による確認もあり、19歳未満かどうかの厳密な区別は難しいと言っていました。心配されていた青少年への影響は避けられないということを目の当たりにしてきました。

 Jリーグの試合の勝ち負けを予想して金銭をかけるサッカーくじは、青少年の健やかな成長に悪影響をもたらし、スポーツをギャンブルで歪める懸念があるとして、国民の間からは多くの反対の声が上がっていました。本船橋市議会も、繰り返しサッカーくじ導入反対の意見書や決議を可決してきました。今、17歳の犯罪やいじめ、非行の低年齢化など、子供たちをめぐる深刻な現状があり、青少年のよりよい生活環境づくりに最大限の努力を払うことこそ求められています。100円で1億円など、いたずらに射幸心をあおる賭博であるサッカーくじの廃止を、改めて私は求めるものです。

 同時に、現在法律で定められている19歳未満への販売禁止の徹底、青少年が出入りしている場所などの不適切な販売場所の見直しなど、青少年への悪影響を防ぐ必要があります。青少年の健全育成を所管する教育委員会として、この間どういう対応を行ってきたのか、伺っておきます。

 以上で第1問とします。

[保健福祉部長登壇]

保健福祉部長(湯浅英雄) 所管事項についてお答えいたします。

 まず最初に、介護保険でございます。

 介護利用料の減免についてでありますが、私ども昨年9月に実施いたしましたアンケートや在宅介護支援センターのケアマネジャーの情報で、利用料の1割負担が困難なため、現在既にサービス利用を控えているという方がいることは承知しております。

 そこで、今、各関係者の協力を得まして利用料負担の実態把握に努めておりますが、来年度に予定しています高齢者実態調査の機会に綿密な調査を実施いたしまして、その結果やケアマネジャーの情報を十分踏まえ検討いたしてまいりますので、いましばらく時間をいただきたいと思います。

 また、認定者に対する給付実績についてでありますが、12月末で実績で認定者6,080人のうち、在宅介護サービス利用者は、給付実績からの数字で3,290人であります。この方々が利用限度額目いっぱい利用した場合は、給付総額6億9820万円となり、現在の利用実績は総額2億8516万円となっておりますので、利用率は40.84%となっております。

 それから次に、デイサービスの整備状況についてお答えいたします。

 平成13年3月における市内のデイサービスセンター及びデイケアセンターは36施設でございます。平成12年2月に策定した船橋市高齢者保健福祉計画における平成16年度の整備目標は、38施設に対して94.7%の達成率となっております。一方、平成13年3月における市内のデイサービスセンター及びデイケアセンターの利用定員は、1週間3,785人となっておりますが、平成12年の4月〜12月までの利用者は延べ8万3798人であり、これを1週間当たりに換算しますと2,241人となります。1週間当たりの換算で1,544人の供給過剰となっておりますことから、現時点においては不足しているとの認識は持っておりませんが、今後もなお利用者の実態の把握に努めてまいりたいと思っております。

 それから次に、特別養護老人ホームの入所者の待機者解消はどのように考えているかということですが、昨年の9月に調査したときには257名であったものが、1月の調査時点で421名と、3カ月間で164名が増加いたしております。この急激な増加には、私どもも驚いているところでございます。

 その解消策とのことですが、本年実施いたします高齢者生活実態調査におきまして、それぞれの方が施設をいつ利用されたいのか、例えばすぐなのか、1年後でも2年後でもよいのか、あるいは長期間の待ちがあるとのマスコミ報道等により、とりあえず申し込みをされているのかなどについて、利用意向の実態を調査してまいりたいと思っております。

 それから次に、岩井議員さんは恐らく入所判定委員会のことを言っているんだと思いますが、それの質問にお答えいたします。

 特別養護老人ホームを公設民営としている実績のある自治体を対象に調査しているところですが、入所の取り扱いにつきましても、それぞれの自治体の状況等を今比較しているところでございます。今後さらに検討を重ねていき、市立にふさわしい方策を考えていきたいと思っております。

 次に、預貯金の関係の質問にお答えします。

 私ども、減免基準に基づいて判定をいたしておりますが、あくまでも生活保護基準の1.2倍というものを基準といたしております。(「収入って書いてあるよ」と呼ぶ者あり)ああそうですか。(「石川さんの質問じゃないんだよ」と呼ぶ者あり)いいですね。申請時の調査段階で、預貯金の確認をさせていただいております。低所得者に対して実施いたした制度でありますので、他の人とのバランスを考えますと、預貯金の確認というものは必要と考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

 次に、最後になりますが、国の制度の見直しをという質問ですが、国の制度見直し時期に対する要望については、私ども現在、市川市、松戸市、柏市、千葉市の5市で勉強会を実施いたしております。これらの市とも十分連携を図りながら、最終的には千葉県市長会や全国市長会を通じて要望をいたしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

[企画部長登壇]

企画部長(菅谷和夫) それでは私の方から、市政執行方針のうち、女性政策について2点のご質問がございましたので、お答えしたいと思います。

 まず、女性が抱えます具体的な、いろいろな問題の男女共同参画計画への反映ということでございます。

 これにつきましては、具体的な問題、あるいは意識を把握するために、平成11年度の市民意識調査を初めといたしまして、市民まつりの会場におきますアンケート、あるいは庁内職員の意識調査等を実施してきております。そういった中で、計画の策定に当たりましては、これらの調査をもとにいたしまして、平成11年の9月ですか、庁内連絡協議会、これは課長クラスで構成している組織でございますが、その庁内連絡協議会の中に設置いたしました、いわゆる中堅職員19名で構成いたします男女共同参画計画策定研究部会、我々はプロジェクトと通称呼んでおりますが、その中で議論をするとともに、あわせまして、計画の最初の段階から市民の皆さんとともにつくる計画ということでやっておりまして、現行プランの進捗状況の説明を初めといたしまして、意見交換会、あるいは意見募集等を通じましてお寄せいただきました多くの市民の方々のご意見を計画に反映すべく今日に来ております。

 あわせまして、各施設を初めとして全庁的に本計画に対する意見募集、あるいは事業調査をここのところ行っております。そういったことで、現在の男女共同参画計画を策定しているところでございますので、ご理解いただきたいと思います。

 次に、男女共同参画推進計画のためのチェック機能ということのご質問でございますが、従来は女性政策の各種施策、あるいはその事業を推進するため、事業を推進するに当たりましては、所管の各課におけるセルフチェックということで来ております。あわせまして、庁内の横断的組織でございます女性政策庁内連絡協議会と、それから市民等で構成されております女性政策推進委員会におきまして、計画の年度ごとの事業の進行管理等を行ってきているところでございます。その中でチェックをしているということでございます。とりわけ女性政策推進委員会から、進捗状況につきまして貴重なご意見をいただいておりますので、計画のより推進に努めてきたところでございます。

 そういった中で、今般策定しております男女共同参画計画につきましては、ご存じのように先般公表いたしました骨子には具体的な事業が列挙してございませんので、この15日に公表を予定しております原案の中で、チェック機能を含めました推進体制を強化する旨を盛り込みまして、さらに推進を図る一助としてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

[総務部長登壇]

総務部長(平丸藏男) 私から、職員の身分についてのご質問についてお答えいたします。

 市の事業の推進及び公務の遂行につきましては、原則として常勤の職員を任用し行っておりますが、職の性格によりまして臨時的任用職員及び非常勤職員を配置いたしておりますことは、ご質問者が言われたとおりでございます。

 高度多様化する市民ニーズに対応し、市民サービスをさらに向上させなければならない一方で、本市では、ご承知のように行財政改革を推進し、少数精鋭による効果・効率的な行政運営を目指し、職員数の増加を抑制しているところでございます。こうした中で、日によって、週によって、月によって、また年にわたり事務事業の繁閑の差が生じる場合や、職の性格、責任の度合い等を考慮し、臨時的任用職員及び非常勤職員を配置しているところでございます。これにより弾力的な人員配置及び人件費の抑制を図ることができるものと考えております。

 また、非常勤職員に対し、常勤職員と差をつけずに期末勤勉手当等支給すべきとのご質問でございますが、地方自治法の規定により支給できないこととなっておりますので、ご理解願いたいと思います。

 以上でございます。

[福祉サービス部長登壇]

福祉サービス部長(海老根幸男) 放課後ルームの指導員の身分を常勤にすべきとのご質問でございますが、この事業を公設公営で実施するに当たりましては、基本方針策定の中でいろいろなご意見を伺い、その就労形態等を勘案し、指導員の職を非常勤一般職として位置付けたものでございます。したがいまして、現行のとおりの職で事業を運営してまいりたいと考えております。

 また、報酬の引き上げをとのことでございますが、本年度は常勤の給料表の改定が行われないという現状でありますので、報酬の額の引き上げは考えておりません。

 以上でございます。

[生涯学習部長登壇]

生涯学習部長(小川博仁) 私の方から、サッカーくじについてご質問にお答えをいたします。

 スポーツ振興投票サッカーくじについてでございますが、スポーツ振興は、青少年の健全育成にとりまして大変重要なことでございまして、スポーツ振興くじは、新たなスポーツ振興政策のための財源確保の手段として導入されまして、くじの収益金によりまして施設の充実等がされることが期待をされているわけでございます。

 船橋市内では、29カ所のガソリンスタンドあるいは自動車用品の販売店等でサッカーくじを販売中、あるいは販売準備中でございます。既にサッカーを対象にしたくじにつきましては、世界の先進国で広く実施されているところでございますが、しかしながら、青少年に対する影響につきましては懸念する声にも配慮いたしまして、実施主体であります日本体育学校健康センターでは、種々の方策を講じております。

 具体的な対応策を何点か申し上げますと、販売時にはすべて対面での販売とし、19歳以上であることが不明瞭な者につきましては、運転免許証あるいは学生証の提示を求めて、提示がなければ販売は行わない、あるいは当選金の払い戻しを受ける者には、信用金庫の窓口で対面により19歳以上であることを確認の上、払い戻しを行うということになっております。また、その他にシャドーバイヤーによりまして販売店の対応をチェックし、違反販売店につきましては、その程度に応じて販売契約の解消までも含めた対応を図っているというところでございます。

 販売店でも、法の趣旨にのっとって販売を心がけてまいりたいとのことでございますので、国の動向を十分に見極めながら、市といたしましても船橋青少年問題協議会を初め、青少年の環境をよくする市民の会、あるいは青少年団体等に協力を要請してまいりたい、このように考えております。

 以上でございます。

[岩井友子議員登壇]

岩井友子議員 まず、介護保険の利用料のことから伺います。

 これから調査を、新年度実態調査をして検討をするということなんですけれども、もう介護保険が導入される前から、利用料負担の問題についてはたびたび繰り返し取り上げてきました。市長、覚えておいででしょうか。初めて市長がこちらにいらした、そのときの議会から私はこの問題を市長に伺っています。そのときからずっと検討をされ、介護保険そのものも、もう去年の4月にスタートして1年になるんですね。先ほど部長から利用の実態を数字で挙げていただきましたけれども、このカウントされている数字というのは、サービスを全く利用していない人たちは外してあるんですね。このサービスを全く使っていない人たちも含めて、では、給付限度額の中でどの程度になっているかといったら、1割、2割になってしまうんですよ。そのぐらい利用の抑制が今強まっています。

 そのことが何を意味するかというと、介護が必要な人がサービスを使えていない、家族介護がそれだけ深刻になっているというあらわれじゃないですか。それをこれから調査します、今まで調査していなかったんですか。一体、いつまで検討されるのか。いつ結論を出すのか。これは、結論を下す市長にお答えいただきたいと思います。

 それから、デイサービスセンターなんですけれども、不足している認識を持っていない。幾ら報告を受けた数字を眺めていたからといって、実態はわかるものじゃないんですね。実態を調査していないからこういうことになるんです。数字が上がっていない大きな理由が幾つかありますけれども、まず、高齢者はデイサービスに登録していても、毎日ずっと元気だというわけにはいかないですから、月に何回か休むんですね。そうすると、定員の8掛けぐらいしか利用はされていません。定員を超えて登録をしようかと思えば、今度は定員を超えて登録をすると、事業者の方の給付単価が下がってしまいますから、そういうこともできない。船橋市は、その上デイサービスセンターがかなり偏って建っていますから、交通の便からも問題があります。そういう点では、早く、特に西の地域にデイサービスセンターをたくさんつくっていかなきゃいけない。

 保健福祉計画の一番最初のときは、船橋市は34カ所デイサービスセンターが必要だったんですよ。それをどんどん低い計画に引き下げて、その計画も棚上げですか。全く無責任としか言えません。

 それから、特老ホームなんですけれども、これについてはちょっと確認をしたいんですが、結局、市立にふさわしい施設というのは、市が契約者になるということなんでしょうか。そこのところをはっきりしてください。市が契約者にならない限りは、どんなに入所判定委員会を民間と市と一緒になってつくったとしたって、それは入所判定委員会であって、契約当事者にはならないんです。契約の当事者にならなければ、入所の権限を持てないということになりますから、ここは契約者になることを強く求めておきます。これについても、市長の市政執行方針の力点を置く第1に福祉が入っているんですね。何で福祉なんだろう、いろいろな後退ばっかり起こしている中で、どうして、本当に福祉なのかと思って数字をよく見てみましたら、特別養護老人ホームの十数億円がふえているから、民生費、そこの部分だけ市の政策としてふえているのがよくわかりました。それだけ位置付けているのであれば、責任を持って対応してください。

 入所の契約の当事者になるのかどうか、本当にふさわしいものになるのかどうかが問われていますので、答弁を求めておきます。

 それから、減免の問題です。

 生活保護基準の1.2倍、結構です。それで、先ほど私がお話しした70歳の預金が500万円あって、毎月5万円の年金収入しか所得のない方、この方はどうするんですか。生活保護基準の、この基準でいくところで救済されるんでしょうか。5万円ずつ取り崩すと8年でなくなっちゃいます。3万円で13年、こういう方も現実にいらっしゃるんですよ。こういう方が預金を持っているから、たかだか、わずか月々1,000円とか2,000円の減免ですよ、それすら受けられない。何て冷たいんだと言っているんですよ。こういう方、対象にするのかどうか、改めて伺います。

 それから、国に対しての問題ですね。

 介護保険制度、本当に今いろんな問題が起こっています。保険料の負担についても、低所得の人ほど負担率が重いんですよ。所得の第1段階の人が、所得に占める割合、10%以上ですね、保険料。所得が高ければ高いほど、数%になってきています。逆進性が極めて高いです。さらに、個人に対して賦課される保険料ですけれども、基準になっているのは世帯の収入ですから、例えば同居している孫が税金を払っていれば、基準額をおばあちゃんは払わなきゃいけない。全く所得がないのに、この20代の孫に保険料を負担させなきゃいけない、そういう制度は極めて逆進性の高い制度です。しかも、高額所得の方は、税金の還付も受けられるんですね、介護保険料。そういう点では非常に逆進性の強い制度になっております。

 介護が必要になっても、認定の結果次第ではサービスが使えなかったり、それから先ほどの利用料の負担が重くのしかかって、負担能力のない人は必要なサービスが受けられません。まして、低い給付サービスの水準ですから、それ以上にサービスを必要としても、所得がなければ使えません。家族の介護負担が本当にふえています。特別養護老人ホームは、施設や本人の努力で介護度が低くなれば退所しなければならない。居住の不安定も招いています。多くの市民や国民が、介護の不安がなくなると言われていた介護保険に対して、こんなはずではなかったという思いを今抱いています。

 低所得者が利用できないことから、介護サービス事業そのものが成り立たずに、介護産業は撤退やリストラが続き、船橋市内でも大手の撤退が起こっています。サービス料の確保もそうした中では困難になります。介護サービスの単価が低ければ、事業としては採算がとれず成り立ちません。そして、このサービス単価を上げると保険料の増加につながります。国民生活を圧迫します。利用料にもはね返り、利用料にはね返れば利用の抑制が行われ、また事業の採算がとれなくなる。介護保険制度というのは、この1割の利用料負担なり保険料の負担の仕組みなり、極めて致命的な、根本的な矛盾があるというふうに言えると思います。

 そして、この1年間はこの問題がいよいよはっきりしてきました。こうした問題を解決しなければ、介護問題の深刻化、特に低所得者にとっては、生きることそのものにかかわってくる問題になっています。先ほど国に対してどういうのを言うのかというのを伺ったんですけれども、具体的なことは何もお返事ありませんでした。行政担当者がこの問題に対してどういう声を上げるのか、こうした問題、根本的な矛盾があるということをきちんと指摘をして改善を求めなければ、放置することになるんですよ。改めてお考えを伺いたいと思います。

 政府は、医療制度の抜本改革として高齢者の医療負担を一層拡大する方針を打ち出し、与党の社会保障改革大綱も高齢者負担の拡大を打ち出しております。しかし、これは生活不安を拡大し、消費を冷え込ませるものであり、日本経済にとっても一層の悪化を招くものです。高齢者医療など、社会保障費の伸びや健康保険制度の行き詰まりを理由としていますが、社会保障費は、国全体でも年間20兆円です。むだの多い公共事業は50兆円、この税金の使い方を見直すことこそ行うべき改革ではないでしょうか。自治体は、政府の抜本改革議論に幻想を抱くことなく、軸足をしっかり市民に置いて、必要な対策や財源を国に求めるべきです。市長の政治家としての見解を伺っておきます。

 女性政策について、先ほどの答弁いただいたんですけれども、結局、船橋市として何をするのかというのが余りよくわかりません。それで、広報を見たんですけれども、気持ちはわかるんですけれども、船橋の船橋らしさというか、(予定時間終了5分前の合図)具体的に船橋市にどういう問題というのがどこにも出ていないんです。これでは、市民は自分の問題だというふうに身に引き寄せて考えられないんですね。今、とっても関心がこの問題についてあるとは思えません。市民の関心の低さというのは、問題の提起の仕方にも問題があるんじゃないでしょうか。具体的なことを、これは要望しておきます。

 それから学童、職員の身分の問題なんですけれども、先ほど一時金や退職金のことについては法的にというのがあったんですが、ここに君津市の非常勤職員に係る服務規定があります。君津市では、非常勤職員であっても昇給が行われ、それから一時金が支払われ、そうした点では同一の労働をしている正規職員と対等の待遇をという方向でつくられております。ただ、安上がり労働ということで臨時職員や非常勤職員を置いているだけでは──同じ仕事をやっているんですよ。保育園だったら、正規の保母さんと臨時の保母さんと非常勤の保母さん、同じ子供たちに保育をしているんです。でも、待遇がこんなに雲泥の差。同じような保育ができるわけがないじゃないですか。改めて法的にクリアできるのであれば、こうした一時金や退職金、昇給の問題について検討されるのかどうか、それは確認しておきます。これは学童保育も一緒です。

[市長登壇]

市長(藤代孝七) 岩井議員の再質問に、お答えをいたします。

 市立特養のことでございますけれども、確かに昨年の4月から介護保険がスタートいたしまして、私どもも当初は市立特養を設立いたしますと、ほぼ待機者が解消できるのかな、このように思っていたわけであります。しかしながら、介護保険によりまして、実は在宅で介護するよりは、それよりも施設を利用した方がいいという人たちが非常にふえてきたというふうに解釈いたしております。ですから、常時200人からの待機者が、この間の調べでは421人ということになっているということになってまいりますと、やはりこれだけの施設に待ち望んでいる方がいらっしゃるということになってまいりますと、私どもも当初から公設民営でスタートしたいという中に、実はこういう中におきまして、市が経営主体となってやらなきゃならないであろう、こういうことを今検討いたしておりますので、そのような方向で進ませていただきたいと思っております。

 残余につきましては、担当部長からお答えさせます。

[保健福祉部長登壇]

保健福祉部長(湯浅英雄) 第2問にお答えいたします。

 利用料の減免でございますが、先ほどもお答えしたように、13年度に予定しております高齢者実態調査の機会をとらえまして、実施したいと思っています。その結果を十分踏まえてやっていきたいと思いますので、もうしばらく時間をいただきたいと思います。

 それから、デイサービスの施設の不足についての質問ですが、先ほどもお答えしましたが、量的には確保されていると認識しております。さらに先ほどの実態調査も踏まえまして、きめ細やかな対応を考えているところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。

 それから、国の制度の3年後に制度の見直しをすると聞いているがということで、どのように要望するんだということで、要望の例を挙げませんでしたが、市としては、(予定時間終了の合図)例えば施設整備に伴う財政援助、自己負担の軽減、介護報酬費の単価の見直し、要介護認定の有効期限の延長、痴呆性老人の判定基準の見直し等が考えられるところでございます。

 以上でございます。