夏井いつき俳句ライブ    佐藤俊童

   

3月28日、会員のりえ子さんのご紹介で、「夏井いつきの俳句ライブ」に行ってきました。
夏井いつきさんは、テレビのプレバトで大人気の辛口俳句先生です。
場所は、京都と奈良の間あたりでしょうか。
「けいはんなプラザ」というところ。

13時30分の開場とともに入場したところ、既に多くの俳句ファンが詰めかけており、会場は熱気ムンムン。
夏井先生の登場を待つばかりという状況でした。

14時ぴったりに夏井先生が登場。
テレビでは、いつも和服姿ですが、今日は洋服を御召しです。

開口一番
「今日は、600名参加とお聞きしましたが。皆さんウィークデーなのに良くいらっしゃいましたねえ。お仕事は休まれたの?」

仕事を既にリタイアーした高齢者の間から笑いが洩れて、途端に会場の雰囲気が、和やかになりました。

お話によると夏井先生のスケジュールは、今日は日帰りで、明日から松山→徳島→鳥取→東京でプレバト→島根、と連日「俳句ライブ」の予定がびっしりとのこと。

「俳句ライブを始めた頃は、子供達が対象だったのですが、5年前あたりから今回のように高い年齢層の方々にまで、参加の輪が広がって来ました。
これは、テレビでプレバトを観て、俳句に興味を持った人達が、増えた為だと思ってとても嬉しく思っています」と。

先生の定義では、バラエティーの「プレバト」を観るだけの俳句ファンを「チーム裾野」と呼ぶそうですが、挙手による調べによると、今日の会場の「チーム裾野比率」は、約85%とのこと。
残りの15%が、何らかの俳句経験者という点を踏まえた上で、俳句ライブの開始となりました。

以下、先生のお話の内容をメモしておきましょう。

先ず、俳句を1日1句5分考えるだけで、認知症予防になるという事は、実験の結果で証明されています。俳句を考えることで、脳の血流の量が増えるのです。
俳句の上手・下手は、血流の量には関係ありません。

俳句は、認知症予防になるという事を知ったうえで、さあ俳句を作りましょう。
今日は、皆さんを俳句が作れる体″にしてお帰しします。

■先ず、俳句の約束事が2つあります。
1.5音、7音、5音のリズム。
2.季語を、1句に1つ入れる。

■音数の数え方。
 チューリップは5音です。
 チュ(拗音)・−(長音)・リ・ッ(撥音)・プ
 拗音、長音、撥音は、いずれも1音と数えること。

■取り合わせの句の作り方
 1.必ず先に12音のフレーズ(俳句のタネ)から作る。
 2.誰も書きそうもない事が、いい俳句のタネです。
 3.俳句のタネの中には、季語を入れない。
 4.最後に、俳句のタネに似合う5音の季語を付ける。

■取り合わせの句の実例
 1.俳句のタネを作る(会場から一人を選んで会話する中で)
  誰と来ましたか?
  「大学時代の友人と」、これが俳句のタネになります。
 2.季語の選択
  仲の良い友人ならば「春の風」
    →春の風大学時代の友人と
  仲の悪い友人ならば「冴え返る」
    →冴え返る大学時代の友人と
  微妙な仲なら「水温む」
    →水温む大学時代の友人と

■では、これから5分間で全員1句作って、提出して下さい。
 経験者は、事前に渾身の句を用意して来た人がいるかも知れないので、
 それは出せないように条件を付けましょう。
 1.季語は、レジメの裏面にある季語の中の季語に限定。
 2.テーマは、@始めたい、A終わらせたい。のいずれか。

■5分間で全員提出

■トイレ休憩の間に夏井先生が、選句。
 マネージャーのご主人も俳人なので、選句をサポート。

■結果発表
1.皆が、難しく考え過ぎないようにご愛嬌の句を紹介。
 「初桜今日から俳句始めたい」
 「三音やで教えてしまった春の泥」
 「チケットを持たずに入る春の風」
 「だらだらと食後のテレビ春の宵」
 「忘れじの恋始めたい春の宵」
 「シャボン玉このまま命終わらせたい」

2.入選7句(賞品付)の発表。
 @「土管より月が綺麗と木の芽風」
 A「終活やガラクタ集めシャボン玉」
 B「夜勤明けまなこにささる春の塵」
 C「春の虹行方不明の我さがす」
 D「後妻業やってやるよと猫の恋」
 E「ちらばったプリントの山春愁」
 F「捨てられない心を捨てる春の朝」

■会場の数人より選評
 それぞれの句に対して、さまざまな解釈が為されました。

■会場の拍手で、入選7句の中の1等賞を決める。
 拍手は、圧倒的にFが、多く1等賞に選ばれました。
 夏井先生の評:
 この場合、Fは直接的に表現せず、ぼんやりと詠んだ点が良いですね。


私は、残念ながら入選できませんでしたが。
入選した7句は、いずれもお上手な句ですね。

みっちり2時間、アッと言う間の楽しい時間でした。

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