朝鮮学校に関する公開質問書

                               2008年1月16日

公開質問書

京都市長選挙立候補予定者殿

 

I(アイ)女性会議・京都

朝鮮学校を支える会・京滋

東アジアの平和と朝鮮半島の自主的平和統一をめざす京都ヒューマンネット(略称にっこりネット)

日朝友好促進京都婦人会議

 事務局 〒606-8313 京都市左京区吉田中大路町6 都市問題研究所

    メール mhsuemoto@mrg.biglobe.ne.jp ℡ 771-5418 fax 752-1055

                 

 京都市に在住する全ての住民の生活擁護のためご活動されておりますことに深く敬意を表します。

 私たちは、日本の社会を構成する一員であり、京都市という同じ地域に住みながらもとかく社会的諸権利が制限されている在日外国人とりわけ在日朝鮮人(国籍を問わず朝鮮半島にルーツを持つ人という意味で使用しています)の子どもたちの学校、朝鮮学校について、その教育援助は日本学校と同等に扱われるべきだとの考えのもと、朝鮮学校の問題を考え、処遇改善を進めようと様々に運動を続けて参りました。

 その立場から、本年2月17日施行予定の京都市長選挙に立候補を予定されていると聞き及んでいますご貴殿に以下の点につきまして、お考えをお聞き致したく質問させて頂きます。

1)     朝鮮学校に対する教育援助金は国の制度的援助も無いことから、他の私立学校と比べて極めて低い水準であり、そのため保護者の負担が多大のものとなり、学校運営に支障を来たしている状況があります。

   京都市では「民族学校に対する補助金」として教育費助成をされていますが、私達の調べではその金額は他の政令都市と比較して決して高位にあるものではありません。

   そのこともふまえ、教育費助成増額も含めてお考えをお聞かせ下さい。

   また、国が教育費助成を行っていないことにいかがお感じでしょうか。国への働きかけについてのお考えもあわせてお聞かせ下さい。

 

2)     過去、京都市長が朝鮮学校を公式に訪問されたことは無いと聞いておりますが、京都市の住民のための学校である朝鮮学校を公式訪問され、その実態、状況などについて行政の長がその目で確認することが必要だと推量しますが、訪問されることのご意思についてお伺いします。

 

3)     朝鮮学校では、日本社会の構成する一員として生きるための人間形成をはかる教育と併せて、朝鮮民族の心を継承・発展させ、民族の言葉と歴史、文化、伝統を教える教育、いわゆる民族教育を行っていますが、このことについてどのように感じておられますか。

 

以上三点についておたずねします。

 

なお、時間をきって申し訳ございませんが、ご回答を関係者に周知するために、郵送あるいはメールにて1月26日までにお寄せ頂きますようお願い申し上げます。また、ご回答内容につきましてホームページ「サロン吉田山」に到着順に掲載させて頂きたいと考えておりますのでご了承くださいますようお願い申し上げます。

 

以    上

公開質問書添付資料1 朝鮮学校関連 日本政府への国連勧告(抜粋)

公開質問書添付資料2 都道府県・政令都市の外国人学校に対する教育費助成

 

各候補者からの回答  到着順  回答は原文のままです。

 

    中村和雄氏

 2008年1月25日

いま正義を・京都市政を刷新する会

中村 和雄

 

公開質問状に対する回答について

 

在日朝鮮人の子どもたちの健やかな成長にむけた皆様方の日頃のご尽力に、深い敬意を表します。皆様方のいっそうのご活躍を期待申し上げます。さて、ご質問の件につき、以下、書面をもちまして回答いたします。また、私のホームページ(http://www.neo-city.jp/)にマニフェストを発表しておりますので、あわせてご覧いただければ幸いです。

 

 

1 朝鮮学校、民族学校に対する教育費助成について

 京都市における「民族学校補助金」は、現在4校にそれぞれ340万円を補助しています。補助額はここ数年にわたって据え置かれており、増額の方向で見直しを検討します。同時に、現在学童う歯制度や就学援助制度は一般校と同様に実施していますが、さらに新たに適用する制度を拡大していきます。

 また、国の教育費助成に関しては、政府が民族学校の存在意義を否定する姿勢をあらため、補助制度と補助額を大幅に改善するよう国に対して求めていきます。

 

2 朝鮮学校への公式訪問について

 朝鮮学校は、京都市内に存在し京都市民を対象にした施設です。市の補助を受けている学校でもあり、京都市長が訪問し実情をお聞きすることは当然のことであると考えています。

 

3 朝鮮学校でのいわゆる民族教育について

 私は、弁護士としてすべての国民の人権を守ることをその信条としてきました。問題は、文部科学省が40年近く前の1965年の文部事務次官通達で「朝鮮人として民族性または国民性を涵養することを目的とする朝鮮人学校は、わが国の社会にとって、各種学校の地位を与える積極的意義を有するものとは認められない」という、朝鮮学校の存在意義を否定し排除する思想にいまだに立脚していることにあります。このように政府が外国人学校・民族学校を学校教育法第1条で定めた学校と同等のものとして位置付けず、むしろ排除してきたために差別問題が生じてきました。今こそ政府、文部科学省は、子どもの権利条約委員会の最終見解の観点から抜本的に教育政策を改めるべきだと考えています。

 

★門川大作氏

かどかわ大作

                              連絡先  未来の京都をつくる会事務所 254-8410

)朝鮮学校に対する教育援助金は国の制度的援助も無いことから、他の私立学校と比べて極めて低い水準であり、そのため保護者の負担が多大のものとなり、学校運営に支障を来たしている状況があります。

   京都市では「民族学校に対する補助金」として教育費助成をされていますが、私達の調べではその金額は他の政令都市と比較して決して高位にあるものではありません。

   そのこともふまえ、教育費助成増額も含めてお考えをお聞かせ下さい。

   また、国が教育費助成を行っていないことにいかがお感じでしょうか。国への働きかけについてのお考えもあわせてお聞かせ下さい。

 

(回答)

京都市では、これまでから、民族学校の保護者負担の軽減と教育条件の整備を図るため、財政的支援が行われており、具体的には、1982年から補助金が交付されています。当初1校当たり年40万円でしたが、現在は、340万円に増額され、朝鮮学校4校に対し、計1,360万円の補助金が支出されています。

 また、1968年から実施されている小学生のむし歯治療を無料とする「学童う歯事業」も民族学校在籍者にも適用されており、さらに、政令市では初めてと記憶していますが、1991年から経済的理由により就学困難な者に対する就学援助が民族学校在籍者にも適用されており、現在でもこうした取り扱いは横浜と京都だけです。

 こうした支援をあわせると、2007年度では政令市16市中、総額2,894万円で第1位、1校あたりでは723万円で第2位、子ども1人当たりでは53,290円で第3位の高額となっており、政令市ではトップレベルの水準です。

 今後も、民族学校をはじめとするが外国人学校に対し、各種学校を所管する京都府や、関係団体、NPO等と連携し、支援の取組を充実していく必要があると考えます。

 また、国に対しては、これまでから、財政措置を含めた民族学校の処遇改善についての要望が京都市から行われていますが、引き続き強く要望する考えです。

 

2)過去、京都市長が朝鮮学校を公式に訪問されたことは無いと聞いておりますが、京都市の住民のための学校である朝鮮学校を公式訪問され、その実態、状況などについて行政の長がその目で確認することが必要だと推量しますが、訪問されることのご意思についてお伺いします。

 

(回答)

1 私は、市政運営の基本に「現地・現場主義」を掲げており、困難な状況にあるとされる朝鮮学校の実態・状況を直接自分の目で見て確認するため、適切な機会をとらえて任期中に朝鮮学校を訪問したいと考えております。

 なお京都市のこれまでの取組は次の通りであり、いっそうの充実を検討していきます。

2 京都市では、外国籍の皆さんの市政への参加を促進し、共に生きる社会を築くため、取り組むべき課題等について提言を行う「京都市外国籍市民懇話会」が外国籍市民の皆さんも参画されて設置されるなど全ての外国籍市民の方が安心して、快適に暮らせるまちづくりが進められています。

 また、国際化推進大綱策定から10年が経過し、国際化をとりまく状況の下、新たな指針となるプランの策定が検討されています。

3 教育の分野では、外国人教育、すなわち、それぞれの、民族・国の文化や伝統を価値あるものとしてお互いに認め合い、社会をより豊かにするものとして尊重する教育の取組として、1981年の「外国人教育の基本方針(試案)」に基づく10年間の取組の上に立ち、1992年に「外国人教育方針~主として在日韓国・朝鮮人に対する民族差別をなくす教育の推進について~」が策定され、これに基づく取組が進められてきました。

 この間、1982年からの民族学校への財政的支援や、民族学校が全国で初めて京都市中学校体育連盟へ加盟したり、京都市中学校総合文化祭に参加されるなど、民族学校との交流が拡大・定着してきています。

 また、近年における、外国籍の子どもたちや、外国にルーツを持つ子どもたちの置かれている状況の変化を踏まえ、現在、実態調査に基づく課題や教育充実の取組の検討が進められています。

 

3)朝鮮学校では、日本社会の構成する一員として生きるための人間形成をはかる教育と併せて、朝鮮民族の心を継承・発展させ、民族の言葉と歴史、文化、伝統を教える教育、いわゆる民族教育を行っていますが、このことについてどのように感じておられますか。

 

(回答)

全ての人々が民族や国籍の違いを認め合い、共に生き、共に発展していく多文化共生のまちづくりを目指すことが必要であり、民族学校において、民族の歴史や文化について認識を高め、民族的、文化的アイデンティティの確立が図られることは、尊い取組であり尊重すべきであると考えています。

 私は、1月21日に発表した「未来の京都まちづくりマニフェスト かどかわ大作戦2008」に「各種審議会への参画、生活支援やルーツのある国の文化や言語を学ぶ教育の充実など外国人・外国籍市民が活躍する多文化共生のまちづくりを進めます」とする施策を掲げており、この考えに基づき取組を進めていきます。

 

 124項目の多岐にわたるまちづくりの施策をマニフェストにまとめていますので、ホームページをご覧下さい、HP:http://daisakusen.jp

 

岡田登史彦氏

FROM:岡田 としひこ

大変回答が遅れ申し訳ありませんでした

2008116日付け公開質問状に対する回答

 

1)の質問に対する回答:

教育費助成については、私自身が海外派遣職員として、海外で子どもを育て、現地の学校に通わせていた経緯もあり、外国人学校については、相応の支援が必要と考えています。また応援したいと思っています。また、いろいろとお教えください。

 

2)の質問に対する回答:

 ぜひとも訪問したいと思います。なぜ今まで、訪問されていないのでしょうか。

 

 

3)の質問に対する回答:

 それぞれの国の方々が、自らの国を愛することは、大変重要なことです。そのための民族教育は当然と思っています。自らの国を愛することは、他の国をよく理解し、交流できる原点だと思っています。

 

★村山祥栄氏からは回答がありませんでした。

 

 

 

 

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