オミズヌが国引きに使った綱
薗 の 長 浜 ・ 長 浜 神 社 出雲市外園町
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須賀に宮を構えたスサノオは、国つくりと子孫神を生み出す。その神統譜のなかにオミズヌ神が登場する。国引きをした八束水臣津野命と同じ名を持つこの神は『古事記』では大国主神の祖父として名のみの登場である。
『風土記』ではこの神が祖先神スサノオにかわって「八雲立つ」と宣言し、出雲の国づくり、「くにこ くにこ」と4度にわたる国引きを行う。その国引きは三瓶山と大山を杭とし、薗の長浜と夜見島(弓ヶ浜)を綱として、遠く朝鮮半島や能登半島から引っ張ってくるという雄大な構想の大仕事であった。
オミズヌが国引きに使った綱、薗の長浜(薗の松山)とこの地にオミズヌを祀る長浜神社をたずねた。標高五十メートルを越すという大きな砂丘の上にこの社はあった。参道入り口から続く一面の松林の中を歩き社殿に着く。広い大きな境内の、前日に降った淡雪を屋根に残し朝陽を浴びてキラキラと輝いていたこの社に、オミズヌの神は静かに鎮座されていた。 『風土記』に「水海と大海との間に山あり…これは意美豆努命の国引き坐ししときの綱なり。いま俗人なづけて薗の松山と云う。…沙飛び流れて松林を掩ひ埋む」とあるが、時の流れはこの松山を陸続きにして、今ではいさごの飛ぶ光景を見ることはできない。