The Room of Human

奈良県・三重県三畝山 1999年5月撮影
友人 (May 1999)


 今度、遠くに引っ越してしまう旧知の友人である。これは5月に山でキャンプした時に撮らせてもらった。これから僕はキャンプを一人で行かなければならず、すこし寂しい。また、彼も住み慣れた土地を離れ、新しい土地へ赴くわけで、寂しいのかもしれない。

 僕も関西に来て3年がたち、ようやく知り合いが増えてきた。また反対に関東の友達とは疎遠になりつつある。常に出会いがあり、別れがある。ふと、方丈記の始まりを思い出す。

 川の流れのように、時間の流れが私たちを流していく。しかし無に帰すわけではない。流れは自然が許す限り流れ続け、ときに雲になり、また雨となり川の流れとなる。それが人生だと思っている。流れは絶えることはない、どこかで必ず出会うだろう。人は強い。

 山を降りるとき、湧き水を見つけた。今思えば、新しいことが始まる良い兆しだったのかもしれない。友よ、良き旅を!


 「方丈記」は人生のはかなさをつづったものだが、とりあえず僕が思い出したのは文章であり、意味を伴っていない。いま、古典に興味があり、そのうちこの本も読んでみようと思っている。
 ちなみに高校時代は古典がいちばん嫌いな科目だった。学校教育はものを教えるけど楽しみを教えない、「くそ」な存在だ。



Ryoji Fukabori (1999/10/17)
(1999/10/18 注を追加)

fukabori@msb.biglobe.ne.jp
QZC01653@nifty.ne.jp



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