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<情報コーナー>
このページでは、他のページでは紹介し切れなかった情報や用語集を記載しています。
 1.抜釘術(ピン抜き手術)の記録
 2.荷重のかけ方と私の目標設定
 3.トーマス装具の概要と装着
 4.スリング運動
 5.用語集


<トーマス装具の概要と装着>

1.トーマス装具の概観

トーマス装具は、歩行時や起立時に大腿骨頭に体重がかからないようにするための装具で、坐骨の部分で体重を受けるような構造になっています。足の下には「あぶみ」があり、足を浮かせた状態にすることで、体重がかからないようになっています。下の写真は右足用の装具です。

装具正面 装具側面 装具背面

2.装着の仕方

トーマス装具は簡単に着脱できます。ベルトはマジックテープで止めます。膝部分の金具のロックを外すと膝部分を曲げることができます。歩行時や起立時は膝部分の金具はロックしておき、座る時にはロックを外します。

 
  <ベルト締め付けのポイント>

大腿部(特に上の2本)は、しっかり締めてください。膝下の2本は足を抑える程度でOKです(きつく締めすぎると、足で体重を受けることになり、大腿骨頭に負担がかかります)。

   <ロック解除のポイント>

装具をまっすぐな状態にしてから、膝を後ろに押すようにするとロックの解除が楽にできます。ロックをかける時も同様です。

3.坐骨の乗せ具合チェック

トーマス装具は坐骨をうまく支持台に乗せることが履きこなしのポイントです。そのチェックの手順を下の写真に示します。使い始めは坐骨およびその付近のお尻が痛いですが、徐々に慣れてきます。

     <チェック手順1>

前傾姿勢になって、坐骨の位置を確認して指をあてます。

     <チェック手順2>

姿勢を起こした時に、坐骨と装具の支持台の間に指が挟まれば正しい位置です。

コツをつかんで上手く履きこなしましょう!

4.松葉杖の使用

装具をつけた状態で松葉杖なしで歩行できる人もいるようですが、私は松葉杖は離せません。自宅では片松葉杖ですが、段差のある場所や人ごみでは松葉杖を両手についています。

5.装具の費用について

トーマス装具の作成費用は約12〜14万円です。一時払いが必要ですが、健康保険組合に還付申請をすることが出来ます。社会保険の場合には「第二療養費」の申請で消費税を除く費用の8割が還付されます。

 

<注意事項>

一般的には、装具を使用する期間は手術後約6ヶ月です。その後は1週間に10kgずつ体重をかけてゆきます。荷重をかけ始める時期はレントゲンやMRIの結果で決まりますので、自己判断での荷重は厳禁です。大腿骨頭の再陥没の危険性があります。


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