12章 みぞの鏡

双子のウィーズリーは雪玉に魔法をかけて、クィレルにつきまとわせて、ターバンの後ろでポンポンはね返るようにしたという理由で罰を受けた。
 このころはまだいたずらも可愛いもんだ(笑)。クィレルのターバン、狙いは良かったんだけどね。どんな罰だったのか知りたい。

ロンもウィーズリー三兄弟も、両親がチャーリーに会いにルーマニアに行くので学校に残ることになっていた。
 双子とパーシーをまとめて「三兄弟」っていう言い方は珍しい。

 寝室のドアが勢いよく開いて双子のフレッドとジョージが入ってきた。(略)
「メリークリスマス!」
「おい、見ろよ――ハリーもウィーズリー家のセーターを持ってるぜ!」
フレッドとジョージも青いセーターを着ていた。片方には黄色の大きな文字でフレッドのFが、もう一つにはジョージのGがついていた。
「でもハリーの方が上等だな」
ハリーのセーターを手に取ってフレッドが言った。
「ママは身内じゃないとますます力が入るんだよ」
「ロン、どうして着ないんだい? 着ろよ。とっても暖かいじゃないか」
とジョージがせかした。
「僕、栗色は嫌いなんだ」
気乗りしない様子でセーターを頭からかぶりながらロンがうめくように言った。
「イニシャルがついてないな」
ジョージが気づいた。
「ママはお前なら自分の名前を忘れないと思ったんだろう。でも僕たちだってバカじゃないさ――自分の名前ぐらい覚えているよ。グレッドとフォージさ」
「この騒ぎはなんだい?」
 パーシー・ウィーズリーがたしなめるような顔でドアからのぞいた。プレゼントを開ける途中だったらしく、腕にはもっこりしたセーター抱えていた。フレッドが目ざとく気づいた。
「監督生のP! パーシー、着ろよ。僕たちも着てるし、ハリーのもあるんだ」
「ぼく……いやだ……着たくない」
 パーシーのメガネがズレるのもかまわず、双子がむりやり頭からセーターをかぶせたので、パーシーはセーターの中でモゴモゴ言った。
「いいかい、君はいつも監督生たちと一緒のテーブルにつくんだろうけど、今日だけはダメだぞ。だってクリスマスは家族が一緒になって祝うものだろ」ジョージが言った。
 双子はパーシーの腕をセーターで押さえつけるようにして、ジタバタするパーシーを一緒に連れていった。
 途中切ろうかと思ったけど、一続きにしてしまいました。大好きなシーンの一つです。 双子は青は好きな色なんでしょうかね。それともそんなの構わずママの気持ちを大事にしてくれてるんでしょうかね。
 ロンは色が気に入らないだけなのかな。パーシーは、ママの手編みのセーターなんて気恥ずかしいって感じですよね。ロンもそうなのかな。
 全然お構いなしの双子。なんだかんだ言ってパーシーにセーターを着ろというフレッド。「家族」だろと言うジョージ。
 モリーは知ってるのかな。分かってるのかな。手を焼かせてばかりの双子が兄弟たちの中でもとりわけ親思いだってこと。
 ところで、映画ではロンのセーターにもRという文字がでかでかと付いていたような。
あのでかさは嫌だよね(笑)。小さく左胸にとかだったらいいけどさ。


ハリーはフレッドと一緒にクラッカーのひもを引っぱった。
 なぜ「一緒に」なのか。私は単に「同時に」と思っていたのですが、イギリスには長い筒状のクラッカーがあって、2人で両端を引っ張るというのがあるんだそうです。多分それだと思います。
知ってる人は当たり前のように知ってるんでしょうけどね。


昼過ぎ、ハリーはウィーズリー四兄弟と猛烈な雪合戦を楽しんだ。
 あ、四兄弟になってる(笑)。実際に猛烈な雪合戦をしてビッショリに濡れた経験があるのはフレッド役のジェームズ・フェルプスくん(しかも映画撮影始まってからの話。つまり十代半ば;笑)

フレッドとジョージに監督生バッジを取られたパーシーが、二人を追いかけてグリフィンドール中を走り回っているのを眺めていただけだった。
 ムキになって追いかけるから双子が面白がるのだ、パーシー。いいかげん学習しよう。





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