12章 ポリジュース薬

 ジニー・ウィーズリーは「妖精の魔法」のクラスでコリンと隣合わせの席だったので、すっかり落ち込んでいた。フレッドとジョージが励まそうとしたが、ハリーは、二人のやり方では逆効果だと思った。双子は毛を生やしたり、おできだらけになったりして、銅像の陰から代わりばんこにジニーの前に飛び出したのだ。パーシーがかんかんに怒って、ジニーが悪夢に唸されているとママに手紙を書くぞと脅して、やっと二人をやめさせた。
 3巻でも5巻でもそうですけども、君たちは落ち込んでる人を慰めるのには向いてないんだと思うのだよ。特にフレッド(笑)。これはパーシーが正しい。それにしてもやっぱりママに手紙書くぞっていうのが一番効くのね(笑)。

 ポケットからフレッドの「フィリバスターの長々花火」を取り出し
 家を出発するときに花火を忘れたのはジョージ。ここでは「フレッドの」と限定。ってことは二人は花火はそれぞれ「自分の」というのを分けて持っているのかな。ちょっと意外。

 フレッドとジョージにしてみれば、こんなおもしろいことはないらしい。二人でわざわざハリーの前に立って、廊下を行進し、「したーに、下に、まっこと邪悪な魔法使い、スリザリンの継承者様のお通りだ……」と先触れした。
 自分が歩く前がざざーっと開いたら確かに面白いかもしれない。しかし暇だね(笑)。

 パーシーはこのふざけをまったく認めなかった。
「笑いごとじゃないぞ」パーシーは冷たく言った。
「おい、パーシー、どけよ。ハリー様は、はやく行かねばならぬ」とフレッド。
「そうだとも。牙をむき出した召使いとお茶をお飲みになるので、『秘密の部屋』にお急ぎなのだ」
 ジョージが嬉しそうにクックッと笑った。
 ジニーも冗談だとは思っていなかった。
 フレッドがハリーに「次は誰を襲うつもりか」と大声で尋ねたり、ジョージがハリーと出会ったとき、大きなにんにくの束で追い払うふりをすると、そのたびジニーは「お願い、やめて」と涙声になった。
 関係ないけど、ジニーはハリ−が好きだからこういう反応をするのだと思わせておいたとこがミソですな。
 嬉しそうに笑うジョージの顔、見たいよ〜。


 ハリーは気にしていなかった。少なくともフレッドとジョージは、ハリーがスリザリンの継承者だなんて、まったくバカげた考えだと思っている。そう思うと気が楽になった。しかし、二人の道化ぶりを見るたび、ドラコ・マルフォイはイライラし、ますます不機嫌になっていくようだった。
 思い掛けない効果をもたらした双子のおふざけ(笑)。ハリ−にとっては確かにあまりピリピリ気を使われるより気が楽だったかもしれない。まあ双子がそこまで考えてやっていたとは思わないけどね(笑)。

ハーマイオニーやウィーズリー兄弟たちと一緒に、グリフィンドール塔を思い通りにできるのは楽しかった。(略)フレッド、ジョージ、ジニーも、両親と一緒にエジプトにいる兄のビルを訪ねるより、学校に残る方を選んだ。
 エジプトのビルを訪ねることがつまらないとは思えないけれど。もしかして旅行費用に気を使ったのかな。

「監督生」のバッジに、フレッドがいたずらして字を変え、「劣等生」にしてしまったことに気がつかないパーシーは……
 これもフレッドの単独犯なんですね。そういうときってジョージはどうしてるのでしょうね。知らないとは思えないので、自分はやる気はないけど止めもしないってことでしょうか。その辺の彼の判断基準に興味があります。逆にジョージの単独犯というのはないようですね。





2巻目次に戻る