NEC GCT-500


現在では入手困難な単体GRT。


 私の部屋にはモニタがあります。当然ながらモニタにはチューナーが搭載されていませんので,モニタでTV放送を見ることを目的に購入したのがGCT-500です。そして2台目のモニタ購入とともに,もう1台買い増しました。現在,本機は2台所有しています。

 うちにはビクターHR-VXG1もあるのですが,HR-VXG1の内蔵チューナーと同じNEC製のICを使用しているだけに,ゴーストの取れ方は非常によく似ています。ほんの少し,本機の方が良く取れるように感じました。海外メーカー製ICを使用しているHR-VXG100と比べるとどうなんですかね。

 ところで,本機が2台になったところで問題が発生。実は2台目の購入前からわかっていましたが,リモコンコードが1種類しかないんですねぇ。2台ともリモコンに同時に反応してしまいます。なら,わざわざ隣あわせて置くなって。>自分。 ちなみに,今は離して置いているので,リモコンを向ける方向によって使い分け出来ます。(^^;


形式GCT-500
搭載機能ゴーストリダクション機能
ゴースト対応遅延時間 -1〜40μsec
電源100V 50/60Hz
消費電力15W
外形寸法178×61×270
重量1.8kg
価格\58,000

使用感

 うちには,ゴーストリダクションチューナー搭載のビクターHR-VXG1がありますので,それと比較してみました。両者とも,同じNEC製のICを用いています。両機のチューナー出力をソニーのモニタ,PVM-14M4Jでチェックしました。一応アンダースキャンさせています。なお,GCT-500は3次元Y/Cを搭載していないので,間にDHR-1000(NEC製3D Y/C搭載)をかまして,DHR-1000でY/C分離しました。うちは電波状況が比較的良く,VHF帯はほぼゴーストレスでチェックには適さないので,サンプル画像は,うちでもゴーストが出ているサンテレビ(神戸,36CH)です。

 まずは画質。上の写真をごらんの通り...ってデジカメで撮ったんじゃまるっきり違いがわかりませんね。(^^; 一応,GCT-500の方が若干明るめです。色は若干薄いです。写真ではそう見えないかもしれませんが。ノイズはGCT-500のほうが圧倒的に押さえられています。(もちろん,NRはOFF。)ただ,電波の強いVHFなどではノイズ量に大差はないです。弱電界地域で本領発揮と言った所でしょうか。でも,ノイズが少ないからといってのっぺり感はありません。さすがは単体チューナー!と言った所ですね。たかが(?)地上波チューナーに4万円を出した甲斐があると言うものです。GCT-500のNRをONにすると,さすがにのっぺりとし,ボケ気味になります。

 次は本機のメイン機能,ゴーストリダクション機能です。ゴーストの取れ方は,HR-VXG1とほぼ同じ。両機ともNEC製のICを使ってますから,当然といえば当然です。で,上の写真は両方ともGCT-500の映像です。ゴーストリダクションをON/OFFしてみました。明るさや走査線の見え方が異なるのは,モニタの走査とデジカメのシャッターのタイミングによるものです。GRのON/OFFで基本的な画質は変わりません。ゴーストがなくなることで,解像感は高まりますが。
 これは写真を見ると一目瞭然ですね。ゴーストがキチンと無くなっています。帽子の鍔の輪郭のすぐ右にうっすらと白いのが残っていますが,これはどちらかというとゴーストと言うよりリンギングのような気がします。

 最後に苦言を一言。このGCT-500,チャンネル切替時やゴーストリダクションをON/OFFした時など,要するにゴーストの演算を始めるときに,一瞬上の写真のようなノイズが発生します。出続けるわけではないので実害はないのですが,毎回このノイズを見ることになり,やはりこれはちょっといただけません。ビクターHR-VXG1ではこんなノイズは出ないだけに,ここはNECに頑張ってもらいたいですね。これを直し,BSチューナーも付けて新機種を出しましょう,NECさん。


最終更新:'99/06/27
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