ソニー MDP-111


はじめて定価で9万円を下回ったソニーのLD普及戦略モデル


 大学入学当初,私の部屋にはTV,VCRなどはなく,CDラジカセのみでした。そのころ,既にAVに興味は持っていたのですが,入学すぐで,まだアルバイトもしたことがなかった私は,TV,VCR,LDを一気に買うなどと大それたことは考えませんでした。しかし,LDは欲しい。そこで,TV,VCRは追々買うことにし,とりあえずは居間のTVにつなぐべく,先にLDを購入することにしました。当時既に低価格機としてパイオニアCLD-110,ソニーMDP-333 が出ていましたが,前述のようにアルバイトしたこともなかった私は少しでも安くすまそうと,型落ちのMDP-111を購入しました。実売\49,800でした。LDなんて,なんとなくデジタルチックで,そんなに世代差で画質差はないだろうという根拠のない読みもありました。(当時は,ピット列だけでどうやってアナログ信号を記録するのか大いに悩んだものです。アナログなんて言ってるけど本当はデジタルじゃないのか?などと疑っていました。(笑)今はもちろん知っていますよ。私がAV鑑賞のみならず,その記録方式など,内部構造にまで興味を持ち出したのは,それからです。)

 このMDP-111,その少し前にYAMAHA(だったかな?)が10万円を少し下回る機種を出していたものの,\88,000という戦略的な価格ででてきたモデルです。TBCなし,フレームメモリなしで,CLVディスクは静止画さえ出ないという超割り切りモデルです。しかし,当時としてはこの値段でLDの高画質が手に入れられるのは非常な驚きでした。当時は,LDと言えば,民生品では他のどのフォーマットよりも桁違いに高画質でしたから。

 今は,パイオニアLD−S9を購入し,このMDP−111はめでたく人にもらわれていきました。


形式MDP-111
方式CD/LD方式,NTSC方式
搭載機能CD/CDV再生機能,デジタル音声,RF出力 etc.
電源100V 50/60Hz
消費電力29W
外形寸法430×110×400
重量7.6kg
価格\88,000

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