おじいちゃん おばあちゃん
先日、おばあちゃんが亡くなりました・・・
おじいちゃんは、もっと前に亡くなっていたんですが
ついにおばあちゃんまでも・・・
おばあちゃんは、もう前から寝たきり状態で、おじいちゃんの
ほうが元気だったけど、なぜかおじいちゃんのほうが
先に逝ってしまいました・・・
おじいちゃんの法事の時に、まだ生きていたおばあちゃんに
会ったんですが、寝たきりのおばあちゃんは話しかけても何も答えずに
無表情のまま、かろうじて少しこっちを見てるという感じでした・・・
例え意識がほとんどないとしても、おじいちゃんが死んでしまった
ことを伝えると、気力が落ちて、あとを追ってしまうかもしれないと
いう事で、おじいちゃんの死を伝えることもなく、一言も交わさずに
帰ってきました・・・
まだ幼い頃、毎年のように行っていた家にも、今は誰も住んでないまま
昔見た面影だけが残って、静まりかえってました・・・
小さい頃、ずいぶん大きく感じた家や、あの頃よく遊んでいた近所の用水路
家の裏にあった資材置き場なども、全部が小さく見え、時の流れが
こんなにもはやいものだってことを思い知らされたような、少し後悔にも
似たような感覚が心に溶け出して、報告を聞いた時よりも、何よりも一番
言葉がでなかった時間でした・・・
昔、親戚が集まった時は、まだ子供だった俺達は、大人達がお酒を
飲んでる横で、テレビを見たり、ご飯食べたり、騒いだり・・・
カラオケなんかもあったから、大人達みんなうたってました・・・
あの頃よくみんながうたってたのが「氷雨」、「大阪しぐれ」
「北国の春」とかかな・・・おばあちゃんがよく「雪椿」をうたって
みんなに「上手、上手」って言われてた・・・
俺もうろ覚えながらも調子にのって、「氷雨」なんかうたってたような・・・
今から思えば、あれが俺の歌の世界の原点かも・・・
兄貴と追いかけっこをしてて、窓から外に飛び出した兄貴を
追って飛び出した時、下にあったサボテンにダイブして
足の裏をトゲだらけにして泣いたのも・・・
風邪をこじらせて、病院に行ってすっごく太い注射を
打ってもらったあとに、26時間寝つづけた記録?を作ったのも
思い返せばもう何年も前の、あの家での記憶・・・
サボテン事件でしばらく歩けなかった俺を
ずっとおんぶしてくれてた母は、そのせいで腰を悪くしたらしい・・・
兄弟そろって、やんちゃばっかりしてました・・・
でも
どんなにやんちゃしても、おじいちゃんもおばあちゃんも
ずっと優しかった・・・
行くたびに「こんなに大きくなってぇ」とか「もうお兄ちゃんだね」
って嬉しそうに言ってくれた・・・
おじいちゃん、心は、伝わりましたよ
おばあちゃん、うちのお母さん、おばあちゃんそっくりです
おじいちゃん、おばあちゃん、ありがとう
ゆっくり眠ったあとに、また二人で
向こうでも仲良くね・・・
俺はこれからも、がんばります
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