路上２



さて、駅前にノコノコと繰り出したうめきちですが
女の子が来てくれてどうなったか？？
続きをどうぞ！


「こんばんは〜」

「どうも、こんばんは・・・」

「がんばってますね！
なにかうたってくれますか？？」

「何曲かしかできないけど・・・いいかな？」

「うん！じゃあこれは？」

「いや、それは・・・」

「じゃあこれ？」

「・・・それも・・・」

「うぅ〜〜〜〜ん・・・じゃあこれは？？」

「それもちょっと・・・」





















全滅じゃね〜〜かよ！！（泣）

っていうかさぁ・・・
















コード進行難しいのばっかり言わないで・・・（苦泣）

「ん・・・・これは？？」

「これならできるよ！」

「本当？うたってうたって？」

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

もう・・・




















まいすぅい〜とはにぃ〜〜！！


って感じでしたよ！
じっとだまってこっち見て聞いててくれましたから・・・





















それが今の妻です！！

ってなったらかっこいいんだろうなぁ・・・（妄想しすぎ・・・笑）

その後もう１曲うたいましたが
やっぱりじっと聞いててくれました・・・

「ありがとう、じょうずだね」

さりげなくだけど、ちゃんとこっち見てしっかり言ってくれました

「それじゃあ、またね」

「もう行ってしまうのかいハニー、僕は寂しいよ・・・」

お前はロミオかっつ〜〜の・・・

なぁんて言えるわけもなく、彼女は去って行きました、が！
でもなんだか嬉しかった、あの頃はギターだって
本当に始めたばっかりで、ぜんぜんうまくないどころか
まともな弾き語りにすらなってなかったと思う・・・


それからしばらくうたって、もう終電も近いし
人も少なくなってきたから、そろそろ終りにしようかな？
と思っていた時のことです


「あっ！まだいたぁ〜、よかったぁ〜〜」

と、さっきの子が来ました！

「あぁ、さっきはありがとう、でもこんな時間なのに大丈夫なの？」

「うん！こっちこそありがとう、あっ
これ、よかったら飲んでください！」


と、差し出された手にはジュースが・・・


「えっ？？？俺に？」

「うん！さっきうたってもらったから」

「あ、ありがとう・・・」

「それじゃあ、これからもがんばってうたってくださいね！」

うたうことによってなにかをもらったのは
それが初めてでした・・・

すっごく嬉しかった！嬉しすぎて





















飲めなかったよ・・・（感涙）


すぐに飲んじゃうのがもったいなくてね
自分で買ったやつを飲んで
もらったジュースは家に持って帰って
冷蔵庫に保存しておきました


そして翌日、喜びを再び噛みしめようと
冷蔵庫を開けると、ジュースがない・・・

あれ？？
冷蔵庫に入ってたジュース知らない？？




















あぁ、あれなら飲んだわよ！





















飲んだわよ！じゃね〜だろ母さん・・・（泣）
















俺の初めての報酬・・・（大泣）

事情を説明すると、母さんこう言いました・・・





「ジュースぐらい買ってきてあげるわよ〜」










そういう問題じゃね〜だろ・・・


うちの親、そういう人です・・・


余談ですが、俺の友達は弾き語りで
１晩で６万稼ぎました！
しかも１人の人から・・・
通りかかったおじさんにリクエストされ
うたったら
「今手持ちこれしかないけど、受け取ってくれ」
と、６万手渡されたそうです・・・










これしかないけど、じゃね〜〜だろ・・・



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