「石膏直付け法」という独自の技法で
長崎の平和祈念像を制作するため
入念は準備をした西望は
ついに高さ20メートルという
巨大なアトリエまで作ってしまいました。
現代彫刻で世界最大のブロンズ像を作る。
それは西望がずっと抱きつづけてきた夢でした。
この作品のために十メートル近い像の原型が
ここで制作されました。
長崎は原爆によって人類未曾有の被害を受けた町。
終戦から5年、その町で爆心地に記念となる像を建てよう
そんな話が持ち上がり、長崎出身の西望も相談を受けました。
「原爆被災の地、長崎は平和を祈り念じるべく
特に権利と義務とがある。私はそう信じ
これを平和祈念像とした。」
「たゆまざる 歩みおそろし かたつむり」
自らをカタツムリと呼んだ北村西望、享年102才。
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