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奥深い山と渓谷に囲まれた室生の地は
古くから神々の坐ます聖地と仰がれていました。

奈良時代の末期にこの地で山部親王(桓武天皇)の
病気平癒の祈願が興福寺の高僧によって行われ
卓効があったことから勅命により
国家のために創建されたのが室生寺です。

建立の実務に当たった修円は
最澄や空海と並んで当時の仏教界を指導する
高名な学僧であり、室生寺は山林修行の道場として
法相・真言・天台など、各宗兼学の寺院として
独特の仏教文化を形成しました。

高野山が厳しく女人を禁制したのに対し
女人の済度をもはかる真言道場として
女性の参詣を許したことから
『女人高野』と親しまれています。

金堂(国宝)は、正面側面ともに五間の
単層寄棟造りコケラ葺きです。
内陣には本尊釈迦如来立像(国宝)を中心に
薬師如来・地蔵菩薩・文殊菩薩・十一面観音が並び
その前に運慶作の十二神将が並べられています。

弥勒堂(重文)
3間四方柿葺の御堂で修円が
興福寺の伝法院を受け継いだものと伝えられています。
本尊厨子入弥勒菩薩立像(重文)と脇壇には
客仏の釈迦如来座像(国宝)が安置されています。

灌頂堂(本堂・国宝)
金堂左手の石段を登ると灌頂堂の前に出ます。
ここは真言密教の最も大切な法儀である
灌頂を行う堂で真言寺院の中心であるところから
本堂とも呼ばれ延慶元年(1308年)の建立です。


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